旅行代理店の仕事は「楽しそう」「好きなことを仕事にしている」と、うらやましがられることが多い仕事です。

しかし、実際に働いてみると想像と違い、かなり過酷な労働環境を強いられるケースが多いです。

辞めたいと嘆く人も多いですし、実際に離職する人も大勢います。

今回は、旅行代理店の仕事を辞めたい理由についてご紹介していきます。

サービス残業が多い

旅行代理店を辞めたい理由でかなり多いのが、サービス残業が多いという切実な意見です。

業界全体が景気の動向などに左右されやすく、働いた時間が実際の売り上げにダイレクトに影響するわけではないため、店側も厳しい経営事情があります。

しかし、それを従業員に押し付けるケースが旅行代理店には目立ちます。

旅行代理店を辞めた人の実態として、かなりの割合でサービス残業があったという声が聞かれます。

タイムカードはあってないようなもので、実際に働いている時間とタイムカード上の勤務時間には、大きくずれが生じているのが現状です。

ノルマがきつい場合がある

ノルマについては旅行代理店にもよりますので、ノルマがないという店も多いです。

しかし、ノルマが設定されている店では大抵上司からのプレッシャーが厳しく、精神的にもかなり辛い状況に追い込まれる場合が多いです。

ひどい場合にはプレッシャーによってうつ病になってしまったり、赤字になると自腹を切るというケースさえも存在します。

旅行代理店を訪れる人は、単にパンフレットをもらいに来ただけの人もいたり、今すぐ旅行に行く予定がない人などその日に契約に結び付かない客も多いです。

そのような人に対しても、接客するのが当たり前です。

しかし、ノルマやプレッシャーが厳しいために、本来あるべき姿とは違った接客になってしまいます。

お金にならなそうな客は邪険に扱い、契約をすぐしてくれる上顧客や、団体客などを優遇した接客になります。

接客が好きでこの仕事を始めたという人は、そんな自分や、そうさせてしまう店の方針に辟易して辞めたいという思うことが多いです。

教育体制が整っていないことが多い

旅行代理店の仕事で意外に多く聞かれる辞めたい理由が、教育体制が整っていないということです。

各店舗では少人数のシフト制を導入している場合が多く、人員はほぼギリギリの状態です。

そのため、教える側にも教えるだけの余裕がなく、例え新人であっても教えられていないような内容を、ぶっつけ本番で対応させられるというケースが多いです。

実際に仕事をやりながら覚えていく、というやり方は確かにありますが、この無茶な教育方針が顧客満足度を下げたり、クレームにつながったりします。

求人票に記載されている条件と残業や休日の実態が違い過ぎる

旅行代理店の求人票を見ると、残業や休日は他の業界に比べて明らかにおかしいということはありません。

それは、求人票が結局のところ、平均や残業が少ないときの実態を載せているだけにすぎないという側面があるからです。

旅行には長期連休や季節的要因など、繁忙期というものがあります。

実際に入社して繁忙期を迎えてみると、求人票に記載されていた残業時間よりも著しく多かったり、休日出勤を当然のように強要されるケースが多いです。

しかも、繁忙期さえ乗り切れば大丈夫というものでもなく、普段から残業が多いのにさらに繁忙期には超がつく激務となるわけですから、一年中ゆっくりと休む時間すら取れないという始末です。

旅行が好きなのに旅行に行けないというジレンマ

旅行代理店に勤める人は、元々旅行が好きで旅行に魅力を感じているという人が多いです。

しかし、実際には旅行代理店は休みが少なく、繁忙期などには休日出勤も余儀なくされるため、年間休日がかなり少なくなります。

有休もあってないようなもので、法事などよほどの理由でもない限りは休むことはできません。

旅行が好きでこの業界に入ったのに、人に旅行をすすめるだけで自分はいつ旅行に行ったか分からないというときに、辞めたいと感じてしまいます。

日本も訴訟社会に?客のクレームが昔より増えた

アメリカなどは訴訟社会と言われ、どんな些細なことも訴えたもの勝ちというところがあります。

日本はそこまでではありませんが、実際それに近づいていることは確かです。

メディアなどで会社の不正を追及したりするのは良いのですが、企業側の事情を一切伝えず好感度の高い消費者目線の報道に偏る傾向にあります。

そのため、真実ではないことを鵜呑みにしてしまったり、法律などの知識を素人が間違って解釈してしまうため、クレーマーが以前に比べて増えてきました。

旅行代理店に勤める人の多くがクレーマーに悩まされており、パンフレットとの些細な違いを指摘してきて料金無料を請求してきたり、怒鳴りこんでくる人もいます。

旅行代理店で働く中堅以上の社員などは、昔と客の質が変わってきたことを嘆いて、対応するのが辛くなり辞めていく人もいます。

辛い場合は転職しよう

旅行代理店の仕事は、元々旅行が好き、接客が好きで、好きなことを仕事にできると希望で胸を膨らませていた人が多いです。

しかし、働いた分の賃金を得ることができない、度を超した残業などで心身ともに疲弊して辞めていく人が多く、離職率も高いです。

体や心に修復できないダメージを負う前に、転職に向けて動きだしましょう。

旅行代理店で働いていた人は、転職して本当に良かったと言っている人も多く、過酷な労働環境から脱出することは自分自身の将来にとってもメリットが大きいことなのです。

ただ、休みも取りにくい旅行代理店ですから、在籍しながらの転職活動は時間的な余裕がないという人も多く、それを理由に転職に踏み込めないという人もいます。

その場合におすすめなのが転職エージェントです。

転職エージェントは、あらかじめ希望の条件やスキルなどを登録しておくことで、転職支援のプロが適切な求人を紹介してくれるというサービスがあります。

わざわざ時間を取って自分で求人を探す手間が省けるというわけです。

それ以外にも、転職活動を全面的にバックアップしてくれる幅広いサービスが豊富で、無料で利用できますから、かなりメリットが大きいはずです。

上手に利用して早く過酷な労働環境からの脱出を成功させてください。

旅行代理店から抜け出そう

今回は、旅行代理店を辞めたい理由をご紹介しました。

新卒の学生たちからはいまだに人気がある仕事ですが、厳しい労働環境や理不尽なサービス残業にうんざりしている社員も多くいます。

今後の職業人生を考えたとき、転職を一つの前向きな選択として視野に入れてみてはいかがでしょうか?

ぜひ参考にしてみてください。