近年注目が高まっている臨床心理士は、心理系の仕事の中でも特に知られており、この仕事をやってみたいと考える人も増えています。
知識や経験が必要な仕事のため、新卒でこの仕事になるというよりは、様々な仕事を経て転職先とし選ぶ人も多く、年齢が高くても続けやすい仕事です。
知名度は年々高まってはいるものの、メジャーと言えるほどまで職種としては浸透しておらず、具体的にどんなやりがいや大変さがあるのか分からないという人も多いです。
そこで今回は、臨床心理士の仕事のメリットや仕事の大変さについてご紹介していきます。
目次
臨床心理士ってどんな仕事?
臨床心理士は日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格名ですが、この名称に限らず心理カウンセラーやアドバイザー等と言った名称で活動している人もいます。
国家資格ではありませんから、必ず臨床心理士資格がなければやれない仕事というわけでもありません。
仕事の内容や求められるスキル等も所属場所によって異なるため一概には言えません。
臨床心理士の仕事のメリットややりがいについて
臨床心理士という仕事にはどんなメリットややりがいを感じることができるのでしょうか?
臨床心理士の需要は広がっていく
臨床心理士の仕事は明確に仕事内容を定義づけることが難しい仕事のため、職種としての知名度はさほど高いとは言えません。
知っていたとしても具体的に何をしている仕事だと言える人は多くはないでしょう。
しかし、現代はストレス社会ですから、職場でも学校などでも臨床心理士を始めとする心理系の仕事に求められる役割は大きくなっています。
心理系の資格で初の国家資格となる公認心理師法が成立したことも、心理系の仕事の必要性が高まっていることの表れと言えます。
将来的な需要も期待ができ活躍の場も広がっていくことでしょう。
世代や場所によって様々な選択肢が増える
臨床心理士の活躍の場所は病院や学校、企業など様々で、相手の世代も子供からお年寄りまで幅広いです。
そのためどんな方向性でやっていきたいかを決める際に選択肢が多数あります。
もっとも、その分一つの企業で安定して働き続けていくということは難しく、常勤以外の選択肢も考えていく人も多いという側面も持っています。
悩みを解決して進んでいく姿を見るのがやりがい
この仕事のやりがいは何といっても、支援をした相手が悩みを解決することで笑顔になったり、立ち直って進んで行く姿を見ることでしょう。
本人や家族から感謝されたり元気に活躍している姿を見るのは心理士自身にとっても大きな励みになることと言えます。
臨床心理士の仕事の大変さ
臨床心理士はどんなところが大変な仕事なのでしょうか?
経験が求められる仕事
臨床心理士などの人の心に働きかける、悩みを聞くような仕事は、資格などよりも経験がものを言う仕事です。
一回のカウンセリングで解決することばかりではありませんし、何年もかけて心の癖や考え方を修正していくこともあります。
明確な答えもありませんから、何がゴールなのかわからないということもあり曖昧な部分も大きい仕事です。
まだ経験が浅い臨床心理士では対処しきれないこともあったり、個人的な感情が大きく影響されてしまうこともあります。
そのため、長く働いて経験を積んでいくことが臨床心理士として果たせる役割も大きくなっていきます。
人の心の闇に触れたり悩みを聞くことによる精神的な負担
臨床心理士の仕事は、家族や恋人にさえも言えない悩みを聞くことがあったり、複雑な家庭事情を知ったりと、心の深い闇を垣間見ることが多くなります。
助けを求めている人の手助けをしたいと考える心理士にとってはやりがいも大きい仕事ですが、心理士自身の精神的な負担も大きくなります。
常に向上心を持ち勉強する努力を惜しまないこと
職場でのストレスや家庭内での悩みの他、近年はSNSイジメなど新しい問題もあります。
心理学の研究も進み、昔は当たり前に行われていた対処方法や言っても良い言葉など、今では使われなくなったものもあります。
時代に合わせて常に勉強を続けていくことが大切で、自分自身も成長していかなくてはなりません。
高い向上心を持ち突き進んでいく覚悟がなければ臨床心理士として活躍することは難しいと言えます。
果たす役割は大きいけれど給与には恵まれていない
心理系の仕事は所属場所によって求められる役割や期待が異なるため、給与水準も様々です。
カウンセラーなどとして独立し、成功している場合は高収入も可能ですが、場所によっては専門性の低い一般事務などよりも低い給与という場合もあります。
例えば病院や施設などのの医療相談室に所属して相談員として働く場合は、年収200万円台ということもあります。
これは、経営者の考え方によって臨床心理士の重要性の捉え方が大きく違うということが言え、利益を直接的に生み出すような営業や製造などの仕事に比べると、評価が低い場合があるということかもしれません。
転職先は心理系の仕事として幅広く探すのがコツ
臨床心理士の転職市場ですが、臨床心理士という仕事をピンポイントで探すのは難しいと言えます。
なぜなら前述したように、この仕事の領域の線引きが曖昧で幅広いという点と、国家資格ではないため様々な名称でカウンセリング業務などを行っているケースが多いからです。
臨床心理士として働きたいというよりは、どんなアプローチ方法で心理面からの支援を行っていくのか、具体的にどんな業務を行うのかなど、仕事内容をしっかり見極めていく必要があります。
転職前に詳細を確認する必要がありますから、気になる企業があったら掘り下げて聞いていくようにしましょう。
このとき、一人で情報収集するには限界がありますから、転職エージェントを利用すると良いです。
企業内情に詳しいだけでなく、掲載企業から聞き取りを行ったり採用担当と連絡を密接に取り合っていきますから、応募者が気になる情報を聞きだしてくれるはずです。
最後に
いかがでしたか?今回は、需要が高まる臨床心理士について、仕事のメリットややりがい、大変さをご紹介しました。
一生勉強という大変な仕事ですがやりがいは大きく、努力次第で活躍の場が広がる可能性があります。
転職するにはしっかりと情報収集を行って適正な転職先を見極めていくようにしましょう。
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