転職活動をしている中で企業側が提示した応募条件が自分と合致していないことはよくあります。

例えば経験年数や保有資格など様々です。そんな時「自分には応募する資格がない」と諦めていませんか?

もしその企業に魅力があってあなたが「本当は応募したい」と感じるならば、応募条件を満たしていなくても積極的に応募すべきです。

その理由をお伝えしていきます。

1.資格がなくても実績・やる気が認められることがある

応募条件として資格を指定してある企業は多くあります。資格はわかりやすい応募条件のため、指定された資格を持っていないとその時点で諦めてしまうこともあります。

例えばその資格を勉強中だけれど現時点では合格していない場合に「合格していないと応募できない」と思い込んでしまうこともあります。

資格が必要なケースとして2つあります。

  1. 資格がないと仕事そのものができない場合
  2. 資格レベルの知識が求められている、単なるスキルの目安的な場合

1の場合は資格がないと仕事にならないため、今からすぐ目指せる資格なのか、入社してから取得するという方法はないのかを確認する必要があります。

2の場合、企業側も応募人数を絞るために必要なスキルの目安として資格を指定しているケースです。

例えば資格欄に「簿記」と書かれていたとしても「簿記は持っていないけれど10年以上財務部で実務経験を積んでいて仕訳の考え方は分かっている」人であれば、企業としては欲しい人材であるという場合もあります。

また、いずれその資格を使って活躍してしてほしいという場合もあります。

例えば、税理士や社会保険労務士などの難関資格の場合、現在合格していなくても応募の際に受験した経歴を書いて「今も勉強中」であることをアピールすることで、採用してくれることもよくあるのです。

このように、求人欄の資格の基準は意外とクリアできる場合が多いですから希望の企業には諦めずに応募してみてください。

2.給与は見た目の数字と違うこともある

求人欄を見てまず気になるのは給与だという人もいるでしょう。

その場合、ぱっと見の給与額が低いからすぐに応募したい企業から除外してしまうことがありますが、自分の場合の給与額はどうなのかをしっかり見極める必要があります。

理由は求人欄の給与は、新卒の給与や最低基準が書かれていることもあるからです。

例えば、経験年数に応じて俸給表を採用しているような企業の場合、転職する人によって経験年数が異なり、すべての給与を記載できないため、そのような記載となるのです。

ただし、注意が必要なのは「逆のケースもある」ということです。

つまり、最低基準額ではなく最高でどれぐらいの給与をもらっているのかを記載することによって応募母数を増やす、という手法を取っている場合です。

悪質な記載もあって入社後にトラブルになることもありますから、そういう意味でも給与の額は見た目に惑わされないようにしましょう。

面接でいきなり給与のことは聞きづらいという方もいるでしょうから、転職エージェントに登録して事前に「自分の経験年数の場合の給与額」を確認しておいてもらうという方法がおすすめです。

3.全国転勤ありなしは雇用形態によって異なることがある

特に女性の場合などは結婚していて全国転勤ができないという方もいます。気になる求人があっても「全国転勤あり」と書かれているだけでその企業は除外してしまうことになります。

しかし、全国転勤のありなしは雇用形態によって異なる場合があります。例えば、総合職は全国転勤ありだけれど一般職はないといった場合です。

総合職の求人を見て全国転勤ありと書かれていても、総合職以外の求人も同時に応募していることがありますから、是非確認してみましょう。

4.年齢はあくまでも目安だから

応募条件として年齢を指定してあるケースがあります。

自分がその年齢を超していることは紛れもない事実のため、それだけで応募を諦めてしまうことがありますが非常にもったいないです。

例えば35歳までの応募条件の求人があったとします。あなたが40歳だったとしても、企業のニーズにマッチしていれば採用されることがあります。

もちろんかたくなに「何が何でも35歳まで!」とバッサリ切り捨てる企業もありますが、あくまでも応募者数を絞るための目安に過ぎないことも多いです。

年齢が多少オーバーしていても、優秀でやる気のある人材であれば、ただ若いだけの人よりもずっと欲しいと思っている企業もあります。

5.経験年数は年数そのものよりも中身が大切だから

資格や年齢と同様に、経験年数についても目安的な要素が強いことがあります。例えばよく見かける経験3年以上と書かれた求人票。

その場合、ただその部署に5年いて実際別の業務も多かったというだけの人か、2年しかいないけれどかなり濃い業務内容だった人かは当然後者の方が即戦力になります。

本人のやる気とアピール力も必要になりますが、経験年数が満たないからと言って応募の土俵に立てないというわけではありません。積極的に応募することをおすすめします。

応募条件を満たしていなくても積極的に応募しよう

このように、求人票の内容と企業側が実際に欲しい人材は必ずしもぴったりと一致しているわけではありません。

応募の門戸を広げすぎてしまうと、ただでさえ忙しい採用担当者が大変になってしまうため便宜上、目安を設けているにすぎないのです。

あまりにもその目安とかけ離れている場合は難しいかもしれませんが、やる気や実績をアピールすることで採用されることも十分可能です。

是非諦めずにチャレンジしてみてください。

求人票の裏に隠された詳細を知るには

求人票はいわば企業側の建前です。その裏には本音が隠れていますからその本音を見極めることが必要です。しかし、本音と言っても求人票を眺めているだけで見えてくるはずがありません。

企業の本音を知るための具体的な方法、転職エージェントに登録してキャリアコンサルタントから情報収集するのが一番確実でおすすめの方法です。

転職エージェントを利用している企業は多数あり、企業の採用担当とキャリアコンサルタントは密接に連絡を取り合っていることが多いです。

そのため、企業の裏事情的なことに精通しているキャリアコンサルタントも多く、求人票には載せきれなった希望の人物像なども教えてもらえることがあります。

自分の気になる求人があったらまずはキャリアコンサルタントに相談してみましょう。応募しても可能性があるのかどうか見極めてくれるはずです。