会社の利益に直接的に貢献できる営業という仕事は、常に募集があり転職市場は活発です。

うまくいけば大きく稼ぐこともできる営業ですから、ぜひ転職を成功させたいと考える人も多いことでしょう。

営業職の面接では、営業職ならではの求められていることや、失敗しがちなケースもあります。

事前にしっかりと理解した上で営業の面接に臨むようにしましょう。

今回は、営業職の面接で気を付けたいことをご紹介していきます。

実際の営業の場面を想定していると考えよう

営業と他の職種で異なるのは、面接の場が仕事のスキルを確認するために最適だということです。

営業は商品やサービスなどを売る仕事ですが、面接も営業自身を商品として売り込む場となります。

もちろん他の職種でも自身を売り込む場であることは変わらないのですが、営業は他の職種に比べるとその度合いが強いため、面接は合否をわける最大のポイントともなります。

面接での話し方、表情や態度などが、実際に仕事でクライアント先を訪れたときの姿そのものだとイメージされることになります。

笑顔を絶やさない、物腰が柔らかく感じが良いのは当たり前に求められます。

相手目線に立ち、「こんな営業が相手だったら自分は契約するかも。」という営業像をしっかりとイメージし、面接の場でも意識するようにしましょう。

実績がわかりやすいからこそ単なるアピールに終わらないように

営業の実績アピールでは、数字を使って契約件数や売り上げ、社内順位などわかりやすく伝えることが求められます。

ただ、それだけで終わらず、転職先につながる実績なのかどうかこそ重要になります。

なぜなら、同じ営業でも、扱っている商品やサービスによっては活躍できないこともあるからです。

例えば、前職では単価が低く売りやすい商品を扱っていたAさんは、フットワークが軽くてセールストークもうまい、とにかくたくさんの人に売るスタイルが向いていました。

しかし、生命保険の営業に転職したところ全く成績が振るわず辞めてしまうことになりました。

生命保険は単価が高く営業マンの信頼性が大きく関わる商品のため、一人のクライアントに対してじっくり丁寧な営業が求められていたからです。

Aさんにとっても転職が失敗、生命保険会社にとっても、Aさんが転職先でも活躍できるスキルを持っているかを確認しなかったため、失敗したことになります。

ここからわかることは、「同じ営業でも同じような実績を挙げられるわけではない」「前職の実績は転職先でどのように活かすことができるのかが大切」ということです。

営業の場合は事務や製造などに比べて実績がわかりやすいですが、単なる実績アピールに終わってはいけません。

転職後にも活かせる実績なのかをしっかりと伝えるようにしましょう。

信頼性が高い人かどうかを見られている

クライアントは営業マンが信頼できる人なのかによって、商品やサービスの購入を決めることが多いです。

嘘ばっかり言っているような気がする、どこか信用できない、そんな人に誰もお金を出そうと思いません。

そのため、相手に信頼感を与えることができる人か、ということは営業の面接で見られるポイントになります。

口だけ達者でやたらと会社の良い点を伝える、そんな軽い感じの人では信頼性に欠けてしまいます。

なぜそう思うのか、根拠も一緒に伝えることで説得力が生まれますし、しっかりと考えた上で発言している信頼できる人だと判断されます。

また、少しぐらい口下手な営業マンでも、聞き上手で一生懸命で心のこもった話し方をする人も好印象です。

こういうタイプの人もクライアントから可愛がられ、意外と契約を取ってきたりするのです。

話が分かりやすく要点を簡潔に伝えられているか

営業は、相手の知りたい内容を瞬時に理解し、それに合った答えを簡潔に提供するスキルが必要です。

例えば、よくいる営業マンで、聞いてもいないのに長々と商品説明をする人がいますが、それでは話を遮りたくなってしまいます。

面接も同じで、限られた時間の中で能力やスキル、経歴など様々な情報を伝えていく以上、相手の知りたいことの要点を簡潔にまとめ、分かりやすく伝えることが大切です。

営業ですから、話すこと自体は嫌いではないのでしょうが、それが自己満足になっていないかは気をつけましょう。

自分がいかにスラスラ上手に話すことをアピールするのではなく、あくまでも相手の知りたいことを簡潔に伝えること。

これが営業の面接では非常に大切なことです。

事実プラスαを伝えられる人か

営業は単なる商品説明係ではありません。

商品やサービスの説明をした上で、どんなところが魅力なのか、どんな使い方があるのかなど、プラスαのポイントを伝えていくことで成約につながります。

面接でも同じで、単なる事実を説明するだけの人なのか、気の利いた一言を言える人なのかどうかは見られています。

営業という仕事柄、営業経験者であれば普段から機転が利く人は多いですが、面接では緊張してしまうことも考えられます。

想定される質問だけでも、少しエッジの利いた「なるほど、面白いね。」と言われるような返事を考えておくと良いでしょう。

面接が重要だから面接対策はしっかりと

ここまでご紹介したように、営業の面接は、他の職種以上に面接での印象が合否を左右することになります。

非常に重要な面接ですから、面接対策はしっかりと行っておくようにしましょう。

とは言え、質が高い切り返しや回答を求められる営業ですから、素人である家族や友人相手に面接の練習をしておくのでは少し不安です。

できれば転職支援のプロである転職エージェントと一緒に面接対策を行うようにしましょう。

転職エージェントであれば面談を行いながらの面接対策もしてくれます。

転職エージェントが選考するわけではありませんが、よく知らない人相手に志望動機や経歴などを伝えるという点で疑似面接を体感できるでしょう。

その際に修正した方が良い点などがあればアドバイスをもらえるのもメリットです。

プロからのアドバイスは実際の面接で大いに役立ちます。

最後に

いかがでしたか?今回は、営業職の面接で気を付けたいことをご紹介しました。

挨拶など面接で必要な基本的なことについては他の職種と共通しています。

ただ、営業独自に求められることや、気を付けたい点がありますので、ぜひ覚えておくようにしましょう。