会社トップの考えに触れることができ、やりがいの高い秘書という仕事ですから、転職後の仕事として秘書を目指すという人も多いでしょう。

今回は、秘書になりたい人が転職活動を成功させるためのノウハウについてご紹介していきます。

求人選びから応募書類、面接時までそれぞれコツを述べますので、しっかりとポイントを押さえて転職を成功させてください。

前職と転職先で担当範囲などに違いがあるか確認しておくべき

求人内容を見るときに、給与や待遇などの条件面も気になりますが、どのタイプの秘書の募集なのかを確認しておく必要があります。

秘書課としてグループで業務を分担して役職者を担当するのと、個人秘書という形で一人の役職者の業務を幅広く担当するのとでは、業務内容に大きな違いがあります。

個人秘書としての能力が高い人であっても、秘書課の一員として一部を担うのは自分の得意分野が活かせなかったり、仕事の進め方に制限があったりでやりにくいと感じる人もいます。

ベテラン秘書になればどちらも対応できますが、大切なのは自分の資質を見極めることです。

自分の能力が最大限に発揮できる秘書業務をやらせてもらえるかどうかを、求人を見極める際の一つの目安にしましょう。

医療秘書、弁護士秘書などは特殊と心得て

秘書と名がつく職種は多くありますが、秘書検定などの内容で想定されているのは、一般企業の役員秘書などです。

企業によっても異なりますが、例えば医療秘書は院長などのスケジュール管理をする人は別にいて、基本的には医療事務のような役割を果たすことが多いため、一般的な秘書とはかなり違います。

また、弁護士秘書も弁護士のスケジュール管理に限らず、弁護士補佐をするパラリーガルと職域が曖昧な点もあり、場合によっては秘書業務は少ないこともあります。

他には政治家秘書なども特殊性が高いです。

かなりの高度な専門知識が必要で、外部交渉などを任せられることも多いため、一般企業の秘書とは求められる役割が異なります。

秘書としての転職を考えるのであれば、「〇〇秘書」という名称よりも業務内容や職域の確認は必須です。

企業によっては、秘書とつかない事務職でも、実際に秘書業務がメインという場合もあります。

業務内容が企業によって異なるからこそ客観的目安が必要

秘書に求められる役割は企業や役員によっても異なります。

そのため、応募段階では正直その役割をすべて見極めるのは難しい面もあります。

ただし、企業に判断してもらうためにも、どんな仕事を行ってきたのかを明確に伝える必要があります。

職務経歴書を書くときは、業務内容についてできるだけ詳細に記載した方が良いでしょう。

注意点としては長々と書いてわかりにくい経歴書にならないよう、端的な言葉でまとめることです。

そして、具体的な数字を入れるなどして客観的に判断しやすい工夫が必要です。

また、秘書課全体で同じ役職者を担当していたのか、それとも一人の役職者についていたのかなどを述べることで、業務内容の範囲や深さの客観的な目安になります。

応募書類の段階で明記するようにし、面接で詳細を述べられるようにしておきましょう。

資格は秘書検定2級以上。取得しやすいからぜひ取っておこう

秘書の資格として有名なのは秘書検定と呼ばれるものがありますが、これがなければ秘書業務ができないというものではありません。

ただ、試験内容としては実務に沿ったものが多く、秘書であれば知っておきたいことがよく出題されています。

必須ではありませんが、比較的取得しやすく持っている人も多いため、最低でも2級がある方が好ましいです。

ない場合は実務経験が何より求められますので、未経験では難しいでしょう。

また、準1級からは面接試験もあり、かなり緊張感のある場で面接を受けることになりますので、転職の面接で緊張してしまいがちな人は度胸をつけるために受けておいても良いかもしれません。

他には、事業の海外展開をしている企業の役員秘書であれば、英語力は必須になります。

TOEIC800点以上あれば強みとしてアピールできるでしょう。

個人秘書であれば、担当役員によっては特殊なスキルが求められることもあります。

その場合は、求人票にその旨記載してあることも多いので、求人内容をしっかり確認するようにしましょう。

面接ではコミュニケーション能力と社内外の人との調整力を判断される

面接では秘書としてふさわしい品格と感じの良さを見られていますが、それは必要最低限の条件です。

終始にこやかで姿勢を正し、凛とした態度で面接に臨みましょう。

また、それ以上に大切なのはコミュニケーション能力と社内外の人ともうまくやれる調整力です。

秘書は、忙しい役員の時間の合間を見計らって、スケジュール確認や報告事項などを短い時間で伝える必要があります。

そのため、上司の不在中にあった出来事や人から聞いた内容をわかりやすくまとめて伝えるスキルと、上司である役員の指示をすぐに理解して行動に移せる理解力も必要になります。

面接でも、相手の質問をしっかり理解し的確に返事ができるかどうかを見られます。

また、社内外のどんな人相手にも一定の態度で、上司の仕事がスムーズにいくように調整ごとをする機会も多いです。

冷静さな対応ができるのかどうか、少し答えにくい質問を投げかけるなどして判断される場合もあります。

どんな質問に対しても笑顔で冷静に切り返しができるように心がけましょう。

秘書の転職を成功させたいなら転職エージェントを使うべき

秘書は比較的人気が高い職種ではありますが、募集数の絶対数が少ないというデメリットもあります。

企業1名の募集ということもあり、狭き門とも言えるでしょう。

転職を焦る気持ちは分かりますが、じっくりと腰を据えた転職活動が必要です。

ハローワークや求人誌での転職活動のように、こちらから探しに行くというスタンスでは、たまたま良い求人がない限り巡り合うことができません。

それよりも、転職エージェントからの紹介を受けた方が、優良求人に出会う確率がアップします。

転職エージェントでは、あらかじめ希望の条件やスキルなどを登録しておくことで、適切な求人がアップされた段階でエージェントが紹介をしてくれます。

今の仕事をしながらの転職活動で忙しいという方にも、かなりメリットが大きい方法となります。

最後に

いかがでしたか?今回は、秘書の転職を成功させるためのノウハウをご紹介しました。

やりがいの高い秘書の仕事を手に入れるためにぜひ参考にしてみてください。