採用活動を効率的に行うため、募集求人には応募条件が設定されているケースがよく見られます。

そもそも応募条件を満たさないから応募できる企業が全然ない…と、諦めてしまっていませんか?

結論から言うと必ずしも諦める必要はなく、企業によっては内定をもらうことも可能になります。

ただし、応募にチャレンジするためには意識したいポイントがありますから、覚えておくようにしましょう。

勝率がある求人に限って応募すべき

条件未達で採用された例は多くありますが、だからと言って応募条件は一切関係なく何でも応募すれば良いのかというとそうではありません。

勝率がある求人に限って応募すべきです。

例えば、学歴も資格も年齢もすべて満たしていないのに応募するのは無謀と言わざるを得ませんし、要件を満たしていない場合でも、自身のスキルや経験が活かせることは大前提です。

スキルもない、条件も満たさないというのでは、応募のチャンスすら与えられない可能性は十分にあると思っておきましょう。

転職活動は書類作成や企業研究にと労力を使うことです。

無謀な挑戦に時間を費やして転職活動を無駄に長引かせないよう、勝率をある程度予測して応募するということも必要なことなのです。

また、求められる人材を把握した上で応募することが大切で、自身のスキルや経験と照らし合わせてみて、企業のニーズに沿った貢献ができそうかを考えていきましょう。

年齢要件は3~5歳以内の誤差なら可能

応募条件としてよくあるのが年齢ですが、例えば40歳までの募集の場合、41歳になったから即チャンスがないかというとそうでもありません。

あくまでも「大体これぐらいの年齢までの人」という基準なので、他の要件を満たしていれば十分にチャンスはあるでしょう。

具体的には3~5歳程度の誤差なら可能性はあります。

ただ、企業によっては採用活動の煩雑さを避けるために、厳格に年齢要件を設定していることもあります。

その場合は残念ながら1歳でも満たしていなければ難しくなります。

学歴要件は常識レベルの判断材料とされているだけの場合も

高卒以上、大卒以上などの学歴要件の場合は、一般常識があるかなどの基準として使っている企業も多くあります。

ただし、業界によっても違いがあり、教育関係や金融業界などでは学歴重視の傾向がいまだに見られますから、学歴要件未達の場合は苦戦が予想されます。

学歴が重視されない業界であれば、短大卒の人が大卒以上要件の求人に応募して採用されたケースなどは、わりとよくあることです。

とは言えわかりやすい応募書類や、面接でしっかりとした受け答えをするなど、常識レベルを満たしていると判断される必要はあります。

さらにはそれだけでは足りず、強みや貢献度などで勝負できるのかは大前提のポイントになります。

資格・免許要件ならそれに相当する実務か入社後の取得が大前提

資格要件が設けられている場合、「実際にその資格を使った仕事をするのか」それとも「資格自体はなくても良いが実務経験が必須」というケースに分かれます。

トラック運転手の大型免許など、そもそもその資格がなければ始まらないという仕事もある一方、資格を実務レベルの証明として使いたいというだけで、同等の知識やスキルがあれば構わないという求人もあるのです。

資格がなくても実務経験が長いという人は、「同等の知識やスキル」をどう証明していくのかが鍵となります。

職務経歴書や面接の中で、知識やスキルレベルを詳しく伝えられるようにしておきましょう。

また、試験が年に1回しかなく、難易度も高いと言われる士業資格などであれば、試験結果の得点を伝えることで合格レベルの実力があると判断してもらうこともできます。

例えば社会保険労務士試験では、各項目にいわゆる「足切ライン」と呼ばれるものが設けられていて、総合得点で大きく他の受験者を圧倒しても、項目別の足切ラインで不合格になるということがあります。

この場合、実力としては不合格者が合格者を上回っていることもあり、資格制度への知識があれば理解されることがあります。

まだ試験に合格できていないけれど、実力的に合格ラインにいるという人には使える方法です。

他にも履歴書の応募欄に「平成〇〇年 受験」などと受験実績を書いておくだけでも、その資格を真剣に目指していることは伝わります。

ただし、資格が応募要件となっている場合は、入社後に合格することを期待されての採用になりますから、継続学習が必要になるでしょう。

ライバルに追いつけ追い越すには

企業によって応募条件は異なりますが、そのうちの何かを満たしていないということは、それだけで一つ他の応募者に差をつけられているということです。

ライバルたちに勝つためには、経歴の中で具体的に活かせるスキルや経験をいかに企業に伝えていくかがポイントになります。

そのためにはキャリアの棚卸作業が必須で、応募先の企業で使える武器となりそうなものを掘り下げて見つけていくことになります。

その上で、数字や具体的なエピソードを交えながら即戦力を企業側にイメージさせるという戦い方をします。

また、不足している部分を今後どのように補っていくかという戦略を自分なりに立てているかも大切です。

資格要件や学歴の場合は、具体的に今取り組んでいる勉強方法や工夫を伝えるようにしたいところです。

ハンデがある応募だからこそ転職エージェントを利用して

応募条件未達というハンデを乗り越えるには、やる気だけでは難しく、ある程度戦略的な方法が必要になります。

転職支援のプロである転職エージェントの力を借りて、ハンデをフォローできるような転職活動を目指しましょう。

応募書類の作成方法から具体的にどんなアピールをしていけば良いのかなど、転職活動全体を通して全面的にバックアップしてくれます。

また、転職エージェントを経由して応募することで、応募条件が厳格に決められていて勝率が全くないのか、それとも過去に内定の実績があるのかなど、可能性を事前に判断するということもできます。

企業とパイプがある転職エージェントですから、企業の採用担当から「応募条件は決めているけど、こんな人なら歓迎したい」などの希望を聞くことがあるのです。

勝率のある求人に絞っていくことで転職活動の効率が高まり、早い段階で転職を決めることが可能になりますから活用していきましょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、応募条件未達の場合に意識すべきポイントをご紹介しました。

まずは条件だけですぐに諦めないということ、そして企業のニーズを知って戦略的に応募していくことが大切です。

ぜひ参考にしてみてください。