応募条件を満たしていて面接官とも話が盛り上がった、手ごたえを感じていたにも関わらず不採用になるというケースはよくあります。

この場合「なぜ?」という気持ちが沸きあがってきて、次の応募先を決めるなど気持ちの切り替えがつかない人もいるかもしれません。

失敗は次に活かしてこそ有益なものとなるのですから、不採用になった理由を知りたいと感じるのは不思議なことではありません。

では、転職活動で不採用になった場合に、その理由を知ることはできるものなのでしょうか?

今回は、不採用理由を知るための方法についてご紹介していきます。

応募書類で落とされた場合は聞かないのが普通

まずは応募書類の段階で不採用になった人が理由を知りたい場合について考えていきます。

面接で好感触だったのに不採用になったならまだしも、応募書類の段階で企業に聞くという人はあまりいません。

面接すらしていない人に聞かれても企業としては「どなたですか?」となってしまいますから、企業に聞くのは避けるべきと思われます。

多くの応募書類と格闘している人事担当者にとっては迷惑でしかありません。

ただ、応募条件を満たしているはずなのになぜ不採用になるのかわからないという人もいるでしょうから、一般的に書類で不採用になりやすい理由をご紹介していきます。

応募書類の段階で落とされてしまった場合、その理由として多いのは以下の3つです。

  • 応募書類がわかりにくい、見にくい
  • 求める経験やスキルなどが不足していて企業側の条件を満たさない
  • 条件を満たす応募者ばかりで全員面接はできないから特に強みがある人に絞っている

まずは、応募書類が相手にとって分かりやすく見やすくなっているのかを確認すべきです。

自分だけでなく客観的な意見を求めて第三者に見てもらう方が良いでしょう。

自分ではわかりやすいつもりでも、他人からみたら何が言いたいのか分からない書類というものはよくあります。

残り二つの理由については、企業が求めているものとマッチしていないという相性の問題もありますのですぱっと諦めることも必要です。

ただし、書類選考がほとんど通らないなどの場合は、自分の強みが明確でない可能性が大きいので自己分析やキャリアの棚卸からやり直しましょう。

この他にも書類選考でことごとく落ちてしまう人は、書類の書き方など基本的なことができていない、そもそも自分のスキルや経験を活かせる仕事に応募していないなど根本的な原因であることもあります。

転職エージェントの書類添削サービスを利用するなどして魅力的な書類作成を心がけましょう。

教えてくれないことが多いから聞くならダメ元で

では続いて面接で不採用になった場合に、企業に聞いても良いのかについてです。

まずは答えてくれる可能性ですが、かなり低いものだと思っておきましょう。

多くの企業では不採用理由を直接応募者に伝えるのは避けています。

不採用者に個別に理由を伝えるのは難しいですし、逆恨み等不要なトラブルを回避するためにも不採用理由については明言をしません。

聞くのであればダメ元で聞くのが前提ですが、聞いてはいけないということはありません。

企業としても、かなり迷って泣く泣く不採用にしたなど思い入れある応募者もいて、場合によっては不採用理由を教えてくれることがあります。

どうしても聞きたい企業にだけ、「聞いてだめなら諦めよう。」という覚悟で聞いてみるのは良いかもしれません。

電話ではなくメールで聞く方が良い

ただし、聞く場合は電話で問い合わせるのではなくメールで丁寧に聞いてみるというスタンスが良いでしょう。

電話でいきなり不採用理由を聞くということは、相手の時間を強引に奪おうとしていることと同じです。

忙しい人事担当者にとって、不採用にした人の対応で時間を取られることは、今後の採用活動のことを考えても負担が大きいことなのです。

メールであれば時間が空いたときに対応できることもあって、相手にとっての負担を減らすことができ配慮を感じられます。

この場合も「今回は採用を見送らせていただくことになりました。」など定型的な返事が返ってくる可能性は高いですが、その場合は切り替えて別の企業への応募を考えましょう。

転職エージェントなら不採用理由を聞かせてくれることが

不採用理由を知れる可能性がもっとも高いのは、転職エージェントに聞いてみることです。

転職エージェント経由で応募を行っていたのであれば、不採用理由について転職エージェントに聞いてみましょう。

転職エージェントは応募者の転職を成功させることを目的としていますから、不採用理由を分析して次の応募に活かしたいという考えがあります。

そのため企業の採用担当に不採用理由を聞いていることが多いので、その結果を元にアドバイスをくれます。

企業側にとっても、応募者に直接は言いにくくても転職エージェント相手であれば本音を話してくれるということもあります。

ただ、相手が転職エージェントであっても不採用理由を聞かせてくれない企業もありますので、すべてのケースではないということは理解しておきましょう。

その場合でも、転職エージェントは今回の応募で何が足りていなかったのかを一緒に考えてくれますので、転職活動で行き詰ったら相談してみると良いでしょう。

自分で何がだめだったのか分析する作業は大切

自分で聞いても転職エージェントに聞いても不採用理由が分からない場合は、不採用になった企業に固執せず気持ちを切り替えて他の企業への応募をしていくことが必要です。

ただ、今回は何がだめだったのかを考えてみることは有益な作業です。

面接で答えに詰まってしまったことはなかったか、面接官の表情から何を不満に感じているから読み取れるものはなかったかなど面接全体を振り返っておきましょう。

もしかすると、話が盛り上がっていたと思っていた間に調子に乗りすぎて言葉を崩してしまったなど、うっかりミスを犯しているかもしれません。

不採用になったという事実を受け止めた上で面接を振り返ってみることで、何が悪かったのかを冷静に考えることができます。

また、もう一度基本の面接対策を見直してみることも大切です。

転職活動が終盤になって応募企業が増えてくると、転職活動を始めた当初に気を付けていたことがおろそかになっている可能性もあります。

基本的なことは今回の面接でクリアできていたかなど、初心を思い出してみると良いでしょう。

最後に

いかがでしたか?

今回は、転職活動中に不採用になった理由を知る方法についてご紹介しました。

企業に直接理由を聞いて答えてもらえる可能性は低いですが、不採用理由を次に活かしたいと思う気持ちは大切です。

失敗を次につなげるためにも、何が足りなかったのかはしっかりと分析するようにしましょう。