転職するには同じ職種を選ぶのが成功の王道ですが、実際には未経験職種に挑戦して成功したという人も大勢います。

ただ、やはり未経験である以上リスクがある転職になりますから、事前に職種研究をしっかり行った上で転職する必要があります。

業界や企業研究に比べておろそかにしがちな職種研究ですが、その仕事をするためには必須の作業になります。

なぜ職種研究は大切なのか、具体的にはどんな方法で行えば良いのか分からないという人もいるでしょう。

そこで今回は、職種研究の必要性とその方法についてご紹介していきます。

転職で職種研究はなぜ必要なのか?

まずは職種研究の必要性についてお話していきます。

職種研究の目的はずばり「仕事内容を知って適正を判断する」ということにあります。

どういうことなのでしょうか?

イメージだけで職種を選ぶと失敗する

職種とは仕事内容そのものに直結するものです。

転職して実際に行う仕事内容がどんなものなのかを知らずに転職するほど、リスクが高いことはありません。

特に未経験職種の場合、イメージだけが先行しがちなので注意が必要です。

例えば女性に人気のウエディングプランナーという仕事は、「幸せな新郎新婦が見られてやりがいがありそう。」「花やドレスなど美しいものに囲まれて仕事ができて楽しそう。」などのイメージを持つ人は多いです。

しかし実際には営業的要素が多く仕事はハード、休みも取りにくいなど大変なことの方が多い仕事です。

離職率が高いと言われる職種の一つですが、これもイメージが先行して職種研究を怠ったことで起きる不幸です。

単なるイメージではなく、実際に何をする仕事なのかを知っておくこと、転職には非常に大切なことなのです。

自分のスキルや経験を活かせる仕事を選ぶのが転職成功の法則

転職組は即戦力が期待されると言われますが、それは何も経験職種に限ったことではありません。

職種自体は未経験でも、これまでの経歴の中で培ったスキルや経験が活かせるものであること、これは企業が中途採用者に対して大前提としているものの一つです。

新卒ではないのですから、未経験職種でもゼロから育ててくれるほど転職市場は甘くはありません。

ですから、職種研究をしっかり行っておくことで、自分自身のスキルや経験が活かせそうな職種を選択することが必要なのです。

例え未経験職種への応募であっても大切なポイントです。

転職で職種研究をするときの方法

続いては、転職活動の中で行う職種研究の方法をご紹介していきます。

職種を絞った転職フェアや会社説明会に参加する

転職エージェントや自治体などが主体となって開催されている転職フェアは、業界ごと、職種ごとなどそれぞれテーマが設けられていることが多いです。

特に希望職種があるという人は職種を絞った転職フェアに参加してみると有益な情報を得られることでしょう。

また、気になる企業が見えているという方は会社説明会にも積極的に参加してみると、具体的な仕事内容に触れた話が聞けることがあります。

転職フェアや会社説明会は毎日やっているわけではなく、タイミングが非常に大切です。

常に情報収集をしておき、開催情報が入ったらなるべく優先的に参加するようにしましょう。

希望の職種に就いている人の話を聞く

自分が希望する職種に実際に就いている、もしくは経験があるという人の話を聞くのはやはり参考になります。

仕事内容の大枠だけでなく、1日のタイムスケジュールなども聞いてみると良いでしょう。

どんな仕事が多いのか配分についても理解が深まり、具体的なイメージを持ちやすいです。

よほど特殊な職種でなければ、家族や友人に聞いてみると知り合いを紹介してくれるなど意外と職種経験者は見つかるものです。

他には職場見学や転職フェアに出展している企業のブースで働いている人の話を直接聞いてみる、SNSなどで仕事内容を発信している人もいるので参考にしても良いでしょう。

書籍やインターネットを利用して調べる

職種についての詳細は業界の研究本などにも専用ページが設けられていることがあります。

新卒向けの書籍でも構わないので本屋などで探してみると良いでしょう。

また、インターネットで転職サイトや転職エージェントのHPにアクセスすると、職種研究について細かく説明されているものもあります。

職種の詳細というよりは、どんな職種があるのかなど大枠を知りたいという人には役立つ情報です。

体験やボランティアなどが可能ならトライしてみる

職種によっては職場体験やボランティアなどで実際の仕事に触れることもできます。

聞いてみるのとやってみるのとでは全く違いますから可能な職種であればトライしても良いでしょう。

ただ、これらの体験では責任のある仕事などはできませんので、あくまでもどんな雰囲気の職種なのかイメージを掴むためだという意識も必要です。

体験やボランティアだけで自分に向いていると思っても、さらに大変な仕事がほとんどであるということは忘れないでおきましょう。

良い面だけでなく大変さを調べることが大切

職種研究をしているとついその職種に就くことでどんなやりがいを感じられるのか、楽しいことはどんなことなのかなど、良い面ばかりに目が向いてしまうことがあります。

良い面を知っておくのは構いませんが、何より大切なのは仕事の大変さを知っておくことです。

どんな職種にも辛いことや苦労することはありますので、自分がそれに耐えることができるのかという視点は常に持っておきたいところです。

厳しい言い方ですが「やりたい仕事であれば苦労も耐えられる。」ができるのは、限られた人だけです。

職種の良い面ばかりに気を取られて転職して「こんなに大変な仕事なんて…。」とならないように気をつけましょう。

いかに仕事の大変さを具体的にイメージできるのかが、転職して後悔しないためのコツです

職種研究が終わったら適性を判断してから応募に踏み切ろう

ここまで職種研究の必要性や方法をご紹介しましたが、研究が終わったら自分に職種への適正があるのかを判断する必要があります。

自己分析やキャリアの棚卸などを通じて自分のスキルや経験を整理し、その職種に応募して成功できるのかを考えましょう。

自己分析等のやり方や、どんな職種が自分に向いているのか分からないという人は、転職支援のプロである転職エージェントのサポートを受けながら一緒に考えてもらうと良いでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。