転職を考えている人は、活動を始める前にお金を準備しておく必要があります。

転職活動には想定外の費用が発生し、活動中の生活が困ってしまう可能性も考えられるからです。

「在籍しながら活動するから問題ない。」と思っていても、ある程度活動費をよけておかないと後で困るかもしれないですよ。

今回は、転職活動や退職時にいくら必要か、費用の話をしていきます。

転職活動にかかるお金はどれぐらい?

転職活動では、何にどれぐらいお金がかかるのでしょうか?

まずは転職活動費用の種類と相場を紹介していきます。

スーツ、靴、鞄など基本スタイルを揃える費用

転職活動に新卒のリクルートスーツを着るのはいただけませんから、今の仕事でスーツ着用という人でなければ、新しくスーツを購入するケースが多いでしょう。

スーツの価格帯は質などによって異なりますが、百貨店で購入すれば最低でも5~8万円はかかるものが多く、安くてもセットで3万円は必要です。

ネットやファストショップなどの激安スーツであれば、1万円前後で購入できるものも多いですが、粗悪品もあるため実物を見て試着して購入する方がいいでしょう。

その他、靴や鞄なども同時に購入すれば、最低でもトータル3万円、妥協せずに選べば10万円を超えることもあります。

美容院代

面接では清潔感が大切ですし、髪色を面接仕様に染め直す必要もあるでしょう。

転職活動をするタイミングで美容院に行く人も多いです。

男性は普段から髪色を染めず短髪というビジネスマンが多いため、転職活動のための美容院代ということは少ないですが、女性はカットにカラーリングにと、大幅に雰囲気をチェンジする人もいます。

1回で1万円前後かかってしまうことも普通にあるでしょう。

交通費

転職経験者がよく言うのは、交通費が想像以上にかかったということです。

面接会場までの電車やバス代は小さなお金のようですが、何社も訪問する場合は蓄積されていきます。

悪天候時や、仕事が長引いて面接時間に間に合わないかもしれないときなど、タクシーを使うこともあるでしょう。

Uターン、Iターン転職のように地方と都会を行き来しながら活動する場合は、交通費だけでなく宿泊費もかかってきます。

交通費を支給してくれる会社は決して多くありませんので、基本的には応募企業からの支給はあてにできません。

1人あたり10社以上は応募するのが普通の転職活動。

1社を受けるためにかかった電車賃を往復1,000円以内に抑えたとしても、10社で1万円です。

20社、30社と受ける人もいますから、人によっては交通費だけで10万円以上かかることもあるのです。

交通費は避けて通れない問題ですね。

パソコン

求人検索にしろ企業研究のための情報収集にしろ、転職活動ではパソコンがないと不便します。

サクサクと転職活動をすすめていくには、スマートフォンでは厳しいものがあるでしょう。

パソコンを持っていないという人は、転職活動のタイミングで購入を検討する必要があり、費用はかなりかかります。

最新の機種でないなら目安は10万円。

これからも使うからとこだわって選ぶと20万、30万とかかってしまいます。

さらにインターネット接続費用もかかります。

その他

他にも、面接場所に早めに訪問して近くのカフェで時間を潰す、仕事帰りにそのまま面接に行くから外出先で食事を済ませるなど、飲食代も思いのほかかかります。

会社に行くときに普段はお弁当を作っているという人でも、転職活動中は忙しくてコンビニランチになる日も増えるでしょう。

証明写真も写真館でベーシックなタイプの写真を撮ろうとすれば、1枚500~700円はかかります。

最近は写真館で、内定をもらいやすいヘアメイクを施してくれるサービスもありますが、その場合は1枚1,000円超も珍しくありません。

その他、履歴書購入費用、文具などのこまごましたものも、応募社数とともに比例して増えていくでしょう。

細かく書きだしていくと実にさまざまな活動費が考えられるため、トータルでは想像以上にかかる人も多いのです。

転職活動費用、トータルでいくら?

転職活動の状況に個人差が大きいため一概に言えませんが、ここまで紹介した費用を含め、少ない場合で5~15万円、活動が長引けば30~40万円かかることもザラにあります。

遠方の企業に応募する場合などはさらにかかるため、月々の給与だけで捻出することは大変です。

あらかじめ「転職貯金」を準備しておくことが大切です。

活動費以外にかかるお金。退職がともなうことを忘れずに

転職活動費以外にも、転職には当然ながら退職がともなっているという点を見逃しがちです。

無職期間を作らない転職であっても、給与の締め日によっては、前職の最終給与と転職先の最初の給与までに日があく可能性もあるでしょう。

毎月の引き落としがある場合は貯金を用意しておかないと大変です。

在籍しながらの活動ならまだしも、退職してから転職活動している場合は死活問題。

自己都合だと失業手当がもらえるのは3ヶ月以上かかりますし、雇用保険期間が短い人などは、要件を満たさずもらえない場合も。

生活費以外に、国民年金や前年の所得にかかる住民税、国民健康保険料などもありますから、転職活動すらできなくなる可能性もありますよ。

退職してから転職活動を始めようとしている人は、少なくとも半年分の生活費と、それとは別に転職活動費を準備してから辞めるようにしましょう。

場合によっては一旦実家を頼るなどして生活基盤を整えておくことも必要です。

費用がかかる転職活動だから早めの内定を目指そう

今回ご紹介したように転職は、活動費、退職後の生活を考えてもとてもお金がかかります。

早めの内定をもらってできるだけ費用を抑えるようにしましょう。

短期間での転職を目指すなら転職エージェントを使うべき。

応募書類の添削、面接対策、求人紹介など、エージェントの積極的なサポートが受けられるため、一人での転職活動に比べて内定確率が高いです。

すべてのサービスは無料で利用できるため、余計な費用がかからないのもメリットでしょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、転職活動費用と退職時にかかるお金についてお伝えしました。

転職活動に費用がかかることは、ピンとこない人も多いですが、活動を始めてからでは困ってしまいます。

ぜひしっかりと準備をしてから取り組んでいきましょう。