勇気をだして転職活動を始めたものの、活動中には辛いと感じることが少なくありません。

本当に「あ、今心が折れた音がした。」と感じるくらい、立ちすくしてしまうことだってあるのです。

そんなとき、何を考え、どんな対処をすればいいのでしょうか。

今回は、転職活動中に心が折れる瞬間と、気持ちを立て直すための考え方を紹介します。

書類選考すらほとんど通らないとき

転職活動を始めて間もない頃は、それなりの期待感をもっているものです。

転職マーケットにおける自身の価値がどれくらいなのか、根拠はなくても何となく高いような気すらします。

しかし、書類通過しないとなると、経歴やスキルが基準をクリアしていないと自信を失っていくでしょう。

面接まで行って不採用だったらまだ「緊張して本来の力をだせなかった。」と思うこともできますが、書類選考の場合は別。

価値のない人材だと言われたかのように思ってしまうのです。

書類選考に通らない理由は主に2つ。

1つは経験やスキルを活かせない企業に応募している可能性です。

中途採用組は即戦力として経験を活かすことが大前提なので、もう一度キャリアの棚卸をし、活かせる求人を探すところからやり直しましょう。

2つめは、経験やスキルは満たしているが書類自体に魅力がない可能性。

この場合は転職エージェントの添削サービスがおすすめです。

プロのアドバイスを受けて魅力的な書類に生まれ変わります。

面接で「痛いところ」を突かれた瞬間

面接では厳しいことを言われることもあります。

「経歴に一貫性がないよね。キャリアのこと深く考えたことないでしょ。」「前の会社1年で辞めちゃったんだね。忍耐強さがないって言われない?」など。

「カチン」ときたり、ショックで何も言えなくなってしまうことがあるでしょうが、よくよく考えてみると、自分自身が気にしていたことだったりするのもまた事実です。

面接官は人を見抜くプロなので、相手が隠したい「痛いところ」をしっかりと突いてくるのです。

事実を指摘されたときほど、ぐうの音もでず、身動きが取れず、心が折れてしまうもの。

この場合は、「腹が立つ!」と思うのではなく、事実の指摘をしっかりと受け止め、面接官に感謝する気持ちをもった方が気が楽です。

見ず知らずの応募者に対して「ここが良くないよ。」と教えてくれたということなのですから、散々褒めておいて不合格にされるより、ずっと自分が得したと思いましょう。

家族のイライラが募っているのを感じる瞬間

転職活動が長引いてくると、家族にとってもストレスが溜まります。

家族のイライラが募っているのを感じとったときは、「家庭にも味方がいないのか。」と、心が折れそうになります。

たとえば妻の場合。

妻からすれば、今までは仕事をやりつつ家事も手伝ってくれた夫が、転職活動中は仕事と転職活動に専念することになりますよね。

本当は支えてあげたいと思いつつ、妻自身の家事負担が重くなって疲れてきたり、退職している場合は経済的な不安が大きくなってくるなどで、段々イライラしてくるのです。

この場合の対処法としては、活動の状況をきちんと伝えてあげること。

転職への熱意を失わず目標に向かって頑張っているということを、逐一口にだすことが大切です。

どうなっているのか分からないまま悶々とするほど辛いことはありませんよ。

また、基本的なことですが、在籍しながら活動して経済面の不安をなくすことも重要です。

友人や同期などが楽しそうに仕事の話をしているとき

どんな人でも他者との関わりの中で生きていくもの。

人と自分を比べて自分が劣っていると感じたときに、心が折れることはあるでしょう。

転職活動においては、特に友人や同期など、自分と年齢が近い人との差を感じたときにストレスをもちやすくなります。

自分は内定がもらえずに焦りが募る中、友人や同期が楽しそうに仕事の話をしている、重要な仕事を任されて奮闘しているといった状況を目の当たりにすると、愕然としてしまうでしょう。

対処法としては、まず誰のための転職活動なのかを今一度振り返ること。

他人は他人、他人基準で活動しても、一生満足のいく仕事に出会えることはないと思っておきましょう。

また、友人や同期の前では「いい顔」をしたい人が多いということも伝えておきます。

友人や同期も本当は仕事で悩みを抱えていたり失敗の連続でも、年齢が近い相手に弱音を吐きづらいということはあるのです。

社会保険料や税金の支払い通知が届いたとき

退職してから転職活動を始め、さらに長引いてしまった人に見られるパターンです。

収入がないのに納めるべきものがある、しかも国民健康保険や住民税は、まだ会社員だった前年の所得に対してかかるため、無職の身には重くのしかかります。

これについては事前対策が必要。

預貯金をよけておく、転職エージェントを利用して在籍しながらの活動を目指すといったことが大切になります。

どうしても退職を優先させたかった場合は、国民健康保険料や住民税については、減額や分納、猶予などが受けられるケースもあるため、区役所等に相談にいきましょう。

職場の人に隠れて活動する自分に気づいたとき

転職活動中であることは、今の職場の人に可能な限り言わない方が得策です。

誰かから情報が洩れて、退職トラブルに巻き込まれてしまうリスクがあるからです。

とはいえ、仕事仲間に隠しごとをしているようで、後ろめたい気持ちになったりして落ち込むことがあります。

この場合は、言わない方が相手の負担にならないと思っておきましょう。

職場内の人が転職活動中だと知れば、今後の仕事はどうなるのか、自分の負担はどれくらい増えるのかなど、まだ何も決まっていない段階であれこれ心配ごとがでてくるもの。

内定をもらって退職が決まればはっきりとわかることなのですから、今の段階で伝えて余計なストレスをかける必要はありません。

応募したいのに仕事が忙しくて活動できないとき

転職教本などを見てみると、「転職活動は複数応募が基本」と書いてありますよね。

確かにその通りだと思うから、積極的に応募しようとする気はある。

しかし、1件応募するには書類を書いて企業ごとの希望を整理してと、時間がかかります。

今の仕事が忙しくてなかなか時間が取れないとなると、やる気があるのに身動きが取れないというジレンマに陥ることになります。

「やっぱり退職してからでないと難しいのかな。」と在籍中の活動に限界を感じてしまうでしょう。

対処法としては、1日の行動パターンを見直し、削ることができる時間を洗い出すこと。

テレビを観る時間、飲み会に行く時間など、今やらなくてもいいことに費やしている時間があれば、転職活動に充てていきましょう。

さらに、転職エージェントを利用することで、求人を探す時間、スケジュール管理をする時間、給与交渉方法を考える時間が大幅に削減できます。