ある日突然、夫がリストラを宣告される。

企業から雇われる身分のサラリーマンの妻は、誰でも可能性があることです。

そのときこそ、妻の本領発揮、夫を信じて結婚した自分を試されるときでもあります。

とはいえ、夫のリストラは一大事。

何をすべきかわからず、ただ途方に暮れてしまう妻もいるでしょう。

そこで今回は、夫がリストラされたときに妻が取るべき行動を紹介します。

乗り切らないと離婚問題に発展する?

まず最初に、「リストラ=離婚」と結びつけるのは待ってください。

夫のリストラを機に離婚問題に発展したらどうしようと、不安をもつ方がいるのです。

失業してお金がなくなったことで夫婦の気持ちの余裕がなくなり、離婚に至った夫婦は実際にいるでしょう。

しかし、リストラは離婚のきっかけに過ぎず、主な離婚理由はこれまでの積み重ねです。

信頼しあっている夫婦であれば、借金などを妻に背負わせないため敢えて離婚するでもなければ、リストラだけで離婚とはなりません。

もともと夫婦間に何かしらの問題があっただけなので、夫婦仲がうまくいっているのなら、不安を持ち過ぎないようにしましょう。

それより、妻として今できることを考えたいですね。

何よりやってはいけないのは夫を責めること

妻が一番最初に行うべきは、もっともショックを受けているであろう夫への精神面のケアです。

これまで必死で働いてきた会社から裏切られた気持ちになっているでしょうし、自信も失っているでしょう。

プライドが高い夫なら、下手に言葉をかけるよりいつも通り接してくれる方がいいかもしれないし、気が小さい夫なら「わたしが働くから大丈夫!」と元気に言ってあげる方がいいかもしれません。

どんな励まし方をするかは夫の性格によりますが、共通してやってはいけないのは夫を責めることです。

「何でこんなことになったの?」「一刻も早く再就職先探してよね!」と怒りの言葉をぶつけるだけでなく、イライラをぶつけたり、あからさまにため息をつく、子供の前で夫の悪口を言うのも責める行為です。

夫を責める前に、妻として何をすべきなのかを優先させましょう。

リストラ経験は長い人生の中で見れば小さなこと

夫を責めたくなったら、こう思ってください。

「リストラは大変なこと。でも、長い人生の中で見れば一度や二度のリストラなんて大したことはない。」

人生には色々なことが起こります。

頑張っても報われないなんてザラにあるし、健康に気を使っていても病気になってしまうこともあります。

それらに比べて、リストラは会社を辞める、ただそれだけのこと。

終身雇用が当たり前だった時代と違い、今の転職は、キャリアアップの手段です。

それがたまたま早まっただけなのだと思ってみましょう。

生活にかかるお金を今すぐ計算

とはいえ、失業となると収入が途絶えるわけなので、現実問題として生活費をどうするかは真剣に考えなくてはなりません。

退職金や、リストラ前にもらったボーナスが残っていても、すぐになくなるでしょう。

とりあえず、生活にかかるお金を今すぐ計算しましょう。

その中で、必ず払わなくてはならない項目、今は我慢できる項目とわけ、最低限生活できるお金を算出します。

リストラの場合は失業手当も早めにもらえるので、失業手当額をある程度予測しておき、現時点で一体いくら不足しているのか確認します。

場合によっては、家中のお金をかき集めるくらいのつもりでいましょう。

専業主婦なら今すぐ働こう

専業主婦の妻なら、働いて稼ぐことも同時に検討しましょう。

パートの妻なら、シフトを増やせないか勤務先に相談するのも一つです。

「でも、夫の転職が決まれば問題ない。」と思うかもしれませんね。

確かに夫の再就職が難なく決まれば、多少年収ダウンがあったとしても、節約を意識するくらいで生活を保つことができるでしょう。

しかし、転職活動が長引いたらどうでしょうか。

リストラされたときの年齢にもよりますが、主に対象になりやすいのは中高年層。

若い人なら再就職は容易ですが、中高年は1年以上の長期戦になる可能性が高いです。

それまでの間貯金が減っていく不安と戦うのは精神的にもよくないですし、最悪就職が決まらず生活ができなくなることも。

先が読めないから働くのは嫌だと感じるなら、派遣や短期パートなど、期間が決まっている働き方でつないでいく方法もあります。

最近はクラウドソーシングで在宅ワークをする人も増えているので、家事育児をしながら働くことも可能です。

節約も必要ですが、今は少しでも稼ぐことを考えましょう。

持ち家を手放すことも悪くない

年齢的に再就職が厳しい、でも住宅ローンが残っているなら、持ち家を手放すのも1つです。

せっかく手にした持ち家がなくなるのは辛いかもしれませんが、賃貸でも仲良く幸せに暮らしている家族は大勢います。

ただし、家を売ったお金で借金を返済しても、まだ残高がある場合は、家も失い借金もある、転居先の賃貸家賃を支払う必要があるため大変です。

慎重に慎重に考えなくてはなりません。

場合によっては借り換えや、返済期間を延ばせる制度があるローンなどもあわせて検討しましょう。

いずれにしても、専門家や詳しい人など複数の情報源を元に、情報をかき集めてから最終決定しましょう。

転職活動に口出しされるのを嫌がる夫は多い

妻が正社員として稼いでいても、子供がいたり、住宅ローンがあったりすると、妻の収入だけでは生活できないでしょう。

その場合、リストラされた夫には、次の再就職先を見つけてもらう必要があります。

妻としては、夫の転職活動状況が気になって仕方がないでしょうが、口出しされるのを嫌がる夫は多いもの。

確認するには「さりげなく」を意識し、あまり頻繁に聞かないようにしましょう。

明らかに転職活動をしていない「困った夫」や、ハローワークではなかなかいい求人に出会えないと嘆いている夫には、転職エージェントをすすめてみるのも手です。

「最近の人は転職エージェントを使う方が成功しやすいみたいだよ。」と、存在を教えてあげましょう。

妻からあれこれ言われるより、プロのアドバイスを受けた方が、夫も納得して転職活動を進めてくれるはずです。