日本人がやめられない長時間労働。

地道に頑張った人だけが報われる、汗水たらして真面目に働くことが何より大事、そんな美徳が昔からあるため、「長時間労働=努力の証」といった図式が成り立ってしまいます。

しかし、会社は利益を追及し、すべては結果のために存在するもの。

長時間頑張ったかどうかではなく、結果がでればいいのです。

短時間しか働かないと、まるで怠け者のように感じる人もいますが、逆。

短時間で結果を出せるよう頭を使って方法を考え、実践していくことによって、少ないコストで業績をアップさせるノウハウを会社に提供できるのです。

転職で求められる「企業への貢献度が高い人材」にまさにフィットしていると言えるのではないでしょうか。

そこで今回は、転職にも活かせる、短時間で結果を出す人の仕事術を紹介します。

まずはマインドセット

筆者の知り合いで、まだ20代という若さながら、上司や先輩からも頼りにされている優秀なビジネスマンがいます。

あまりガツガツ仕事をやっているイメージはなく、むしろときどきサボっているようにすら見える人。

しかし、圧倒的に短時間で誰よりも結果を出し続けているのです。

聞いてみると「僕、楽をしたいだけなので、手間や時間をかけないで仕事ができないかいつも考えているんです。」とのこと。

これこそが短時間で結果を出すために何より大切なこと。

楽をしたいと思うことで、効率よく仕事をする工夫や高い集中力につながるのです。

まずは、マインドセットからスタートしましょう。

着地点を決めて骨組みを立てておく

何かの業務をおこなうとき、「とりあえず何から取りかかろうかな。」ではなく、真っ先に着地点を確認しましょう。

最終的にどうなっていくかをしっかり認識したうえで、逆算式に仕事を組み立てていくのです。

1つ1つやりながら目的地に向かっていくのではなく、先に大枠だけ決めておくことをおすすめします。

面倒だと思っても、紙に書いてみる方がいいです。

パソコンのキーボードをいきなり打ち始めるのではなく、紙に全体像と流れを書き、優先順位が高いもの(他者に依頼する必要があるものなど)から取りかかります。

周りをうまく使うこと

よく「自分でやった方が早いから。」と、仕事を抱え込んでしまう人がいますが、これではいつになっても短時間で結果を出すことができません。

そのときは早く終わるかもしれませんが、属人的な仕事を生みだし、「〇〇さんがいないとわかりません。」という状態に陥ります。

周囲から頼りにされている錯覚に陥りますが、結局は職場全体の業務効率を下げ、周りが育たず、企業利益とは逆行することに。

短時間で結果を出す人は、周りに頼めることはどんどん頼み、自分がもっている仕事のノウハウもは惜しみなく周囲に伝えていきます。

仕事自体を厳選することにつながり早く帰れるし、周囲も成長していくため、職場全体が循環していくのです。

効率化ツールを利用する

仕事を効率的におこなうためのツールがあれば、積極的に使っていきましょう。

頻繁に打ちあわせが発生するためスケジュール管理が大変な人なら、スケジュール管理アプリなどを使うのも1つ。

次の予定をアプリが教えてくれるため、うっかり予定を忘れることもありません。

もっと身近な例で言えば、パソコンのショートカットキーなども効果的。

マウスをカチカチするほんの少しの時間も徹底的に省くことで、サクサクとパソコン仕事がはかどります。

手の抜きどころを知る

どんな些細な仕事も手を抜かない。

一見素晴らしいことのように思えますが、毎日遅くまで残業し、生産性が低い仕事をしてしまう人の典型例です。

たとえば、プレゼン資料一つとっても言えること。

役員や外部向けのプレゼン資料は丁寧にわかりやすく作り込む必要がありますが、チームのメンバーにとりあえず見せるためのものに関しては概要がわかればいいはずですよね。

対象者が誰であれ同じように資料を作り込むのは、時間の無駄になってしまいます。

ほかにも、外部の人との打ち合わせ後にお礼を伝えたい場合、少し時間が経ってから丁寧に完璧なお礼状を送るより、その日のうちにお礼のメールを送る方がいいことも。

多少内容が薄くても、その素早さに感銘を受けることがあります。

先に帰る時間を決める

毎日、「今日は何時に帰る」と決めておきましょう。

使える時間に制限をつけることで、集中力を高め、効率重視の仕事につながります。

チームやコンビで仕事をしているなら、朝一番で「今日は18時に退社します。それまでに〇〇と△△をやります。」と宣言してしまうのもいい方法です。

周囲にしっかりと宣言することで意識が高まり、18時までに仕事を終わらせるためには集中してやらなくてはいけないとわかります。

周りも、強い覚悟をもって早く帰る工夫をしている人に対し、むやみに話しかけてこないはず。

チームやコンビという小さな範囲で実験的におこなったら、そのノウハウを徐々に職場全体に広げていくことだっていきます。

転職だって同じ!仕事術を身につければ転職もうまくいく

短時間で結果を出す仕事術は、転職活動に活かすこともできます。

ここからは、短期間で転職を成功させるために、仕事術をどのように活かすのか、ポイントを紹介します。

限られた時間の中で質の高い転職活動を

転職活動は基本的に今の仕事と並行しておこなっていくため、時間との勝負。

限られた時間の中で、企業研究や自己分析、キャリアの棚卸などを徹底的におこなわなくてはなりません。

短時間で質の高い活動をするべきという点で仕事との共通点が多いのです。

平日の夜や休日に転職活動をするのは大変かもしれませんが、「今日は集中して1時間やろう。」などと決めることで、質の高い活動につながります。

転職活動はスケジュールを決めるところから

仕事で先に着地点を決めておくのと同様に、転職活動でもあらかじめゴールを決めましょう。

いつまでに内定をもらうのかを設定し、そのために今から何を始めればいいのかを計画していくのです。

もちろん、転職活動は相手企業ありきですから、内定時期がずれることは往々にしてあります。

それでも、目標を決めておかないとダラダラと無駄に活動期間が長引いたり、内定をもらっても受けるかどうか悩み始めてしまったりするのです。

自分ですべてやろうとしないで転職エージェントを頼る

仕事で周囲を頼ったり、効率化ツールを使いこなすのと同じく、転職活動では転職エージェントというツールがあります。

求職者に代わって求人探しや面接の日程調整をおこなってくれ、書類添削や面接対策などで内定をサポートしてくれるサービスです。

プロのアドバイスを受けることができるため、最短ルートでの転職が可能。

転職活動をスムーズにおこなうために活用していきましょう。