職場において、怒りがコントロールできないと悩んでいませんか?

怒りを表す人は、自己中心的で人の気持ちがわからないと思われがちですが、後で「どうしてまた怒ってしまったのだろう。」「相手を傷つけたのではないか。」と落ち込んでしまう人も多いもの。

怒りと自己嫌悪を繰り返しているのは辛いことですよね。

職場における怒りは、ある程度コントロールすることが可能です。

うまくコントロールできるようになれば、落ち込む機会も減り、自己肯定感情も上がってきますから、ぜひ意識してみましょう。

今回は、職場の怒りをコントロールする方法をご紹介します。

怒りは抑える必要はない

怒りはごく自然な感情なので、抑えようとしなくていいのです。

「仏さまのように優しい人」だって、生きてきて一度や二度は、必ず怒れたことがあるのですよ。

本当は怒りっぽい人でも、怒りのコントロールが上手なため、怒っているように見えないこともあります。

感情を無理やり抑えつけて我慢するほど、溜まりきった怒りがいつか爆発し、取り返しのつかないことを引き起こします。

まずは、怒りは悪いものではない、当たり前の感情なのだと知ることから始めましょう。

価値観の違いは天気と同じようにどうにもならない

怒ってもどうにもならないことに天気があります。

外出予定がある日に雨が降っていて「どうして雨なんて降るんだ!」と空に向かって叫んだところで、解決するはずもありませんよね。

同じように、よくある「価値観の違い」も、実はどうにもならないことです。

人が人である以上、全く同じ価値観の人はいませんし、職場には年齢、性別、考え方が異なる人たちが集まっています。

価値観は違って当たり前なので怒ることは無意味なのです。

とはいえ、同じ会社にいるので、職場におけるルールを守り、同じ方向を向くことは大切です。

自分にとっての当たり前を、職場全体の当たり前に置き換えるのではなく、職場で明確化されたルールなどの、「誰にとっても同じ形に見えるもの」をベースにしましょう。

目の前のルールから逸脱した相手に対し、「これと逸脱しているからダメだよね。」と言えるのです。

怒りは少しずつ吐き出すのがいい

会社員に多いのは「人前で怒るのは幼稚なこと」と、怒りを我慢してしまうタイプです。

常識があり、人に気を使えるからこそ、怒りを抑えつけて毎日をやり過ごしているのです。

ただ、怒りはその感情から目を背けても、結局は蓄積されています。

ある日急に怒り出して周囲をびっくりさせるのは、このタイプ。

沸点に達する前に、少しずつ吐き出すようにしましょう。

吐き出すと言っても、その都度怒鳴り散らすことではありません。

仕事で感じたちょっとしたイライラを、信頼できる人に、溜めこむ前に、聞いてもらうのです。

話をすることで自分の感情が整理され、「結局は何に対して怒っているのか。」が見えてきます。

怒りは相手にぶつける前に、発散できる場所を見つけること。

それも、ごくごく小さなうちにこまめに発散することが大切です。

やばいと思ったら深く深呼吸

後輩や部下がミスをし、しかもそれが何回も注意していたことだった、そんなことが日々起こることでしょう。

怒らないようにしようと思っても、難しいと思いますよね。

このとき、反射的に怒るのではなく、まずは深呼吸。

怒りは最長で6秒しか続かないと言われることがあるため、頭の中で6秒カウントしてもいいですね。

深めに深呼吸すると大体6秒前後で収まるので、数える余裕がなければ「深呼吸!」と思っておきましょう。

怒りがピークのときに発する言葉は感情に任せているため、相手を深く傷つけてしまったり、本当は思ってもみないことだったりすることがあります。

同じことを説明するにしても、怒りのピークを過ぎた状態であれば冷静に、次につながる「指導」ができます。

頻繁に怒ってしまう人は

いつもイライラし、誰かに怒った後「またやってしまった。」と感じる人は、客観的に自分を振り返ることも必要です。

自分にも原因があるかもしれないからです。

たとえば、仕事の指示の仕方が下手であったり、普段からピリピリした雰囲気を醸し出しているため相手が怯えていたりする可能性も。

特に、いつも同じ人に怒っていると感じるなら、意思疎通がうまくできていないだけのことがあります。

自分を振り返って相手への対応を少し工夫するだけで、事前に相談してくれるようになり、ミスも減っていくでしょう。

体調不良が原因のことも

体調が悪いときには些細なことにイライラしてしまうことがあります。

起きた怒りをどうにかするより、体調を整えるだけで「最近怒らなくなった。」と感じる人も多いですよ。

体調不良には何が隠されているかわかりませんので、まずは病院に行き、不調の原因を教えてもらいましょう。

早寝早起き、食事に気をつけるなど、基本的な生活習慣を整えることも大切です。

怒りの対象を思い浮かべるのではなく、自分自身に目を向けてみると、思わぬところに居仮の原因があるかもしれません。

これだけはNG!下手するとパワハラに

怒ることは悪いことではないですが、職場での怒り方を一歩間違えると、パワハラと呼ばれてしまう可能性があります。

自身のキャリアを潰しかねないので注意も必要です。

これを言うと、「どんな相手にも何も言わないのが無難。」「優しく指導しなくてはならないのか。」と極端になりがちですが、そうではありません。

注意すべき点はしっかり伝え、ポイントを押さえることが重要です。

パワハラ認定される可能性がある指導とは、人格を否定する言葉や、しつこく何回も言うこと、無理な業務の押しつけや、無視するといったことです。

こうした点に注意しながら適切な指導をおこなえばいいのですが、心配なら指導記録をつけておいてもいいでしょう。

その場にいた人や発言、相手の反応など事細かくつけておけば、後であることないこと言われずに済みます。

職場環境を変えるのも一つ

今の部署に移ってきてから怒りやすくなった、普段は温厚なのに職場でだけ怒りが爆発しそうになる、こういった場合は自分ではなく周りに原因があるかもしれません。

仕事をしないで人に押し付けてくる、注意しても知らんぷり、これではいくら怒りコントロール方法を覚えたところで、どうしようもありませんよね。

「ここにはいられない。」と感じるほど怒りが募っているなら、職場環境を変えるのも1つの方法です。

異動が可能なら申し出てみる、キャリアを広げるために転職をするなど。

今の感情にがんじがらめにされるより、思い切って環境を変えるほうがいいこともありますよ。

転職エージェントを使えば在籍しながら転職活動ができるため、リスクを最小限に抑えて転職先を見つけることができるでしょう。