近年女性のフィットネストレーナーが注目を集めています。

人気の女性フィットネストレーナーは、テレビ番組の企画に雑誌の特集、スタイル本の発売などに引っ張りだこ。

その影響もあり、転職してフィットネストレーナーになりたいと考える女性が急増中です。

そこで今回は、女性の転職先の職業として、フィットネストレーナーにスポットライトを当てて紹介。

女性のフィットネストレーナーが、これほどまでに求められている理由と仕事事情を探ります。

女性のフィットネストレーナーが求められている!その理由とは>

フィットネス業界では、筋肉隆々の男性が多く活躍しているイメージですが、実は女性のトレーナーが多い業界です。

女性のトレーナーは非常に求められており、活躍の場も多くあります。

フィットネス業界で女性のトレーナーが求められている理由とは、一体どんな点にあるのでしょうか。

健康志向の影響

まずはフィットネス業界全体の注目度について。

日本の平均寿命が世界的に高いことは知られていますが、近年は「健康寿命」の方が注目されるようになっています。

健康寿命とは寿命の中でも、心身ともに健康で自立した生活を営める期間のことです。

医療費や介護の負担などさまざまな背景も絡み、健康寿命こそが大切だと言われるように。

健康寿命を延ばすには食事と運動が基本で、特に運動習慣の必要性が指摘されています。

海外に比べて浸透していなかったスポーツ文化が日本にも徐々に根付き始めてきたことも、フィットネストレーナーへの関心へとつながっています。

女性の方がカウンセリング能力が高い

フィットネストレーナーは指導前のカウンセリングがとても重要な仕事です。

どんな生活を送っているのか、何を目的としてトレーニングをするのか、なりたい体型や体重はどのくらいかなど。

カウンセリング内容から適切なトレーニングメニューを作成し、利用者の性格や生活スタイルに合った要素なども取り入れていきます。

一般的に女性は男性に比べてカウンセリング能力が高いと言われています。

女性は親身になって話を聞いてくれやすく、話やすい雰囲気を持っていますよね。

利用者からすれば気軽に相談できて本音も言えることから、女性トレーナーは人気があるのです。

女性に指導されると気分が上がる

女性に応援されると気分が良くなる経験をされたことはないでしょうか。

男性はもちろんですが、女性も同性からの応援は励みになるものです。

高校野球や実業団スポーツなどを思い浮かべてみると、学校や団体に所属するチアリーダーや吹奏楽部は多くの女性がいます。

女性の応援は華やかですし、空気を変える力もあります。

女性の笑顔を見るために頑張れる人もいるでしょう。

女性のフィットネストレーナーは、応援隊的な役割も担っており、利用者が気分よくトレーニングに取り組むことができるのです。

女性は女性のトレーナーの方が安心できる

近年は女性専用フィットネスクラブなどが人気を集めていますが、利用者だけでなくトレーナーも女性のみというケースが多いです。

トレーニングでは体に触れて指導することもあり、女性トレーナーでないと嫌だと感じる方もいるからです。

特に女性の利用者はその傾向が強く、男性トレーナーには心を開きにくいことがあります。

女性はトレーニングをしている姿を男性に見られたくないといった羞恥心を持っているため、女性トレーナーの方が心置きなくトレーニングに集中できるという理由もあります。

鍛えることのファッション性と憧れ

フランスで痩せすぎモデルの活動を禁止する法律が制定されたことが話題になりました。

「美しさ=痩せている」との認識から拒食症患者が増えたことなどもあり、モデルたちの健康状態を守り、摂食障害を防ぐことを目的としてできた法律です。

ファッションの中心地であるフランスの影響力は大きく、日本においても「しっかり食べて鍛えた体が美しい」との認識が広まっています。

人気モデルや女優たちがこぞってフィットネスジムに通い、鍛えた体をSNSで披露していることから、鍛えることがファッション化しており、憧れられる大きな要素となっています。

こうした背景もあり、女性を中心としてフィットネスジムの利用者が増えており、女性に指導しやすいトレーナーの需要も高まっているのでしょう。

転職希望なら知っておこう。女性トレーナーの仕事事情

フィットネストレーナーに転職したい女性は、単に憧れだけでなるのはリスクもあります。

趣味でフィットネスをするならいいのですが、仕事にするならよく考えるべき。

ここからは、女性フィットネストレーナーの仕事事情を紹介します。

女性のフィットネストレーナーが働く場所

まずは、転職したらどこで働くのかについて。

フィットネストレーナーの職場は主にフィットネスジム、スポーツジムなどになります。

その他の職場としては、接骨院、公共施設、スポーツ関連企業やスポーツ用品店などもあります。

美容のトータルサロンなどでトレーナーの知識を活かしている方もいます。

フィットネストレーナーとひとくちに言っても、どんな仕事をしたいのか、働き方はどうしたいのかによっても転職先が変わってきます。

まずは自己分析をし、転職先の方向性を定めていきましょう。

女性のフィットネストレーナーの仕事内容

フィットネストレーナーの仕事は多岐にわたります。

特に正社員の場合は、カウンセリングからトレーニングメニューの作成、指導といったメイン業務以外にもやることがたくさんあります。

ジム内の清掃や器具の点検、事務作業やイベント企画、開拓営業、フロント業務に入ることもあります。

体を動かすことが好きな方でも、それ以外の業務が苦痛では雇われて働くことが難しくなってしまいますので、気になる企業でどんな仕事をおこなうのかよく調べておくべきです。

女性のフィットネストレーナーの給与相場は?

女性のフィットネストレーナーの人気や注目度は高いですが、給与に恵まれているわけではありません。

高年収なのは、個人でパーソナルジムを開業しているトレーナーや、ごく一部のカリスマトレーナーと呼ばれる人たちだけです。

フィットネストレーナーの給与は初任給だと月17~20万円ほど、全体的な年収平均も200~400万円の範囲で収まっています。

一般企業で働くOLに比べても同程度かそれより低いことも多くなっています。

転職するために資格は必要?

フィットネストレーナーになるために必須の資格はありませんが、実にさまざまな資格があります。

たとえば、トレーナーの方に人気の資格としては下記のものがあります。

  • パーソナルフィットネストレーナー(PFT)
  • エアロビックダンスエクササイズ(ADI)
  • 公認スポーツ指導者
  • 健康運動指導士

フィットネストレーナーは、体の構造や栄養面など専門的な知識やスキルが必要な仕事なので、資格取得を目指すトレーナーは多くいます。

転職の際にはアピールできますので、資格を取得しておいて損はないでしょう。

各勤務先で決められた資格がある場合は取得することになり、研修などの名目で資格取得を目指すこともあります。

女性がフィットネストレーナーに転職する方法

フィットネストレーナーを目指す女性の転職活動方法としては、主には下記のいずれかのパターンが考えられます。

  • フィットネスジムやスポーツジムに転職する
  • 専門学校等に入学し卒業後に就職先の紹介を受ける
  • パーソナルトレーナーに弟子入りする

スポーツ関連会社など一般企業に転職する場合でも、トレーナーとしての実績がなければ希望の部署に配属されず一般職扱いとなります。

まずはフィットネスジムなどに転職し、トレーナーとしての経験を積むことがもっとも王道の方法でしょう。

フィットネスジムの求人は多くの求人媒体で掲載されているため、見つけるのは難しくありません。

ただし、一部のフィットネスジムは低賃金や過酷な労働環境なども指摘されています。

転職エージェントなどを利用して、勤務先の実態を下調べをしっかりおこなってから転職しましょう。

若い女性が多い?年齢を重ねた後のキャリアは?

女性のフィットネストレーナーは圧倒的に若い方が多く、主に20代、30代の方が中心です。

ここからは、女性のフィットネストレーナーに若い人が多い理由と年齢を重ねた後のキャリアを紹介します。

体力的にきつい仕事

フィットネストレーナーは何といっても体が資本の仕事です。

自分自身が利用者のモデルとなって体を動かし指導していくため、病気やケガで仕事ができなくなるリスクが高いと言えるでしょう。

若い頃は楽しかった体を動かすことも、年齢とともにきつく感じるようになり、別の業界に転職したり、事務職に転向する女性も多いです。

不規則な勤務形態で結婚出産後に続けにくい

フィットネストレーナーの勤務形態は勤務先にもよりますが、フィットネスジムであれば朝の7時から夜の11時くらいまでの間のシフト制が一般的です。

早番と遅番が交互にあると生活リズムも崩れやすくなります。

女性は結婚や出産などのライフイベントへの影響が大きく、特に夜遅くなりがちな点はネックになります。

家事育児との両立が難しく、続けるにしても正社員ではなくアルバイトになる女性もいます。

フィットネスジムで経験を積み独立やフリーになるのが一般的

女性のフィットネストレーナーは、30代なかばくらいを1つの目安として、異業界への転職か、同業界で独立やフリーになるかに分かれていきます。

この仕事が好きで長く続けたいと感じる方は、経験を活かしてパーソナルジムを開業したり、フリーのインストラクターで活躍するようになります。

独立やフリーはそれだけで生活するのは難しく、他の仕事と兼業でされる方もいますが、中には年収600万円以上稼ぐ女性もいます。

最後に

いかがでしたか?

女性のフィットネストレーナーが求められている理由と仕事事情を紹介しました。

最近の女性フィットネストレーナー人気から、転職してフィットネストレーナーになりたいと感じる女性は多くいます。

世の中の女性たちから憧れられる夢のある仕事ですよね。

ただし、フィットネストレーナーは楽な仕事ではありませんので、憧れだけで転職を決めるのは危険です。

本当に転職したいのか、転職先のキャリアも見据えた上で慎重に判断しましょう。