「おくりびと」という映画をご存じでしょうか?

納官師をテーマにした映画で、人生の旅立ちのお手伝いをすることの重要性を説いた、日本アカデミー賞最優秀作品賞なども受賞した作品です。

今回は、人生の旅立ちのお手伝いをするという観点から葬儀屋の仕事についてお話していきます。

葬儀屋の仕事とは?

葬儀屋の仕事とは、故人の遺体の管理から葬儀の取り仕切りまでを行う仕事ですが、具体的にはどんな仕事をするのでしょうか。

遺族と葬儀の打ち合わせをする

遺族の中には悲しみに暮れ、動揺して何をどうすれば良いのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。そんな遺族の負担を少しでも軽くするためにも、分かりやすく的確に葬儀の流れを説明、提案する高い説明力が求められます。

遺体に適切な処置を行う

遺体を清め、浴衣などの衣装を着せる、死に化粧をするなど旅立ちへの準備を行います。

通夜、葬儀、告別式を執り行う

葬儀屋の中でも、司会進行、会場準備、参列者の誘導など様々な役割があります。その後の会場片づけに至るまで多くの仕事があり、葬儀屋は24時間体制で仕事をすることもあります。

葬儀屋の仕事の魅力とは

葬儀屋の仕事はなくてはならないものだけれど大変そう…と思う方も多いでしょう。葬儀屋の仕事にはどんな魅力があるのでしょうか。

社会貢献性が高い仕事である

人が亡くならない日というものはありません。大変な仕事ですが、葬儀屋のお陰で遺族は故人の安らかな旅立ちを祈ることができるのです。

社会貢献性の高い、非常にやりがいのある仕事だと言えます。

遺族と故人の間に育まれた愛情を垣間見ることができる

葬儀は、遺族や友人たちが故人に向けた、感謝、尊敬など様々な感情が溢れ出る瞬間です。

その瞬間に立ち会い、育まれた愛情を垣間見ることができるのは、働く葬儀屋自身にとっても人に感謝し愛情を注ぐことの大切さを実感させてくれることでしょう。

給与が相対的に高い

葬儀屋の求人を見ると、給与は相対的に高い傾向にあります。働くにあたってはやはり給与面でのメリットは大きいです。

新しい葬儀場が増えてきていますし、人員確保の必要性はますます高まることから給与の安定性はあると言えます。

比較的転職しやすい

葬儀屋に転職する人の多くは未経験から始めています。葬儀関係の資格もありますが必須ではなく、転職にあたって不要であることも多いです。

無資格や未経験者であってもやる気があれば採用されやすい職種と言えます。やはり需要が多く人材確保が求められているというのが大きいのかもしれません。

身につけた知識が役に立つ

成人すれば葬儀に参列する機会というのはほとんどの人があります。そのような場での一般常識に欠けていることは社会人として恥ずかしいことでありますが、葬儀屋の仕事を通して学んだ知識は、自身が参列するときにも役立てることができます。

また、その知識が近しい人の助けにもなることができます。私自身も、家族の葬儀の際に知人が葬儀関係の仕事をしており、非常に助けになってくれたのを今でも覚えています。

年齢を気にせず働ける

転職市場では若い人材が求められますが、葬儀屋に関して言えば年齢がいっていても不利になりません。

それどころか、人の死という最もデリケートな部分に関わる仕事ですから、人生経験を積んだ人材の方が遺族からの信頼を得られやすいと言えるでしょう。

葬儀屋の仕事の大変なところとは

葬儀屋にはもちろん大変な面もあります。どんなところなのでしょうか。

遺体と対面することの精神的負荷がある

どんなに知らない人であっても、遺体と対面するということは精神的に負荷がかかることでしょう。志を高く持ち社会貢献の気持ちがなければ難しい仕事かもしれません。

遺族の悲しみに触れる

遺族の深い悲しみに触れるということはやはり辛いことです。誰でも人が悲しんでいる姿は見たくないでしょう。しかし、悲しみに暮れる遺族のため、故人のためにも葬儀屋が必要なのです。

休みが少ない

人が亡くなるのに曜日は関係ありません。土日が休めないことも当たり前ですし、葬儀の予定が入ればほぼ働き詰めで数日過ごすということも珍しくないことのようです。

心身ともにかなりハードな仕事と言えるでしょう。

葬儀屋に向いているのはどんな人?

では、葬儀屋に向いているのはどのような人なのか見ていきましょう。

「聞く力」がある人

自分の売りたい商品を押し付けるような自分勝手な営業をするような人は葬儀屋には全く向いていません。

遺族の悲しみに寄り添いながらもその意向をしっかりと聞けるような高い「聞く力」が求められます。

粛々と進める冷静さがある人

遺族の悲しみに寄り添うことができても、感情移入しすぎてしまうような人は逆に向いていないと言えます。

遺族の気持ちを推し量りながらも、粛々と葬儀を進められるような冷静さが求められます。

葬儀の形式の多様化に対応していく柔軟性がある人

家族葬、密葬など葬儀には様々な形式があります。核家族化や少子化が進み、今後ますます葬儀の形式は多様化していくことが考えられます。

そのような場合に常に必要な知識を身につける向上心を持ち、柔軟に対応していく考え方を持つ人が良いでしょう。

葬儀屋への転職は転職エージェントの登録がお勧め

葬儀屋と言っても、会社によって勤務形態や労働条件は当然異なります。過酷な労働を強いるようないわゆるブラック企業なども中にはあります。

葬儀屋への転職は、その葬儀屋の内情をきちんと下調べしてから行う必要があります。その観点からすると、ハローワークや求人誌などの求人欄だけでは企業の内情を読み取ることは難しいですが、転職エージェントであれば可能です。

転職エージェントにに登録することでキャリアコンサルタントから企業の実情を聞くことができます。また、気になる点があれば面接前に企業の採用担当に確認もしてくれることでしょう。

また、大手葬儀屋などの掲載も多数あるのが転職エージェントに登録するメリットでもあります。是非活用して後悔のない転職を行いましょう。

最後に:葬儀屋は社会貢献度の高い必要な仕事

葬儀屋と言うと人の死を商売にするなどと言う人もいるかもしれませんが、人生の最期は必ず誰しもが迎える瞬間です。

そんなとき、葬儀屋という仕事がなければ遺族はどうしていいかわからず、安心して故人に旅立ちをしてもらうことができません。

世の中に絶対に必要な社会貢献度の高い仕事です。そんな社会貢献度の高い葬儀屋への転職、ぜひ自信を持って成功させてください。