接客業は未経験でも働ける場合もあるため、気軽に始める人も多い仕事です。

しかし、向いていない人ほど、なぜか選びやすいのも接客業です。

私自身の経験や周囲の話を聞いても、飲食店や販売店などで接客を受けて、「この人接客に全く向いていないな。」と感じたことがある人が多いのが証拠かもしれません。

また、学生時代にアルバイトで接客をしていたから、そのまま正社員としても接客業を選ぶ人は多いですが、正社員になった途端に嫌になってしまう人もいます。

接客業は不向きな人が成功できるほど甘くない仕事です。

接客業で繰り返し転職を繰り返しているという人は、向いていない可能性がるため、自身の適正について考えてみましょう。

そこで今回は、接客業に向いていない人の特徴についてご紹介していきます。

接客業に向いていない人の特徴とは?

接客業に向いていない人には共通点があります。どんな特徴があるのでしょうか?

順番に見ていきましょう。

スピードがすべてだと思っている人

接客業の中で一番大切なことが、スピードだと勘違いしている人がいます。

どんな仕事でもスピーディーにテキパキ行うことは大切なことですが、接客業はスピードが逆に客に不快感を与えることがあります。

例えば、飲食店などで忙しくしていると、スピードを大切にするあまり、料理を音を立てるようにテーブルに置いてしまい、料理の汁がこぼれることがあります。

また、レジで支払いをする際に、とにかく早くレジを済まそうとし、客の方を一瞥することなく、次の客をさばこうとする人は意外に多いです。

特に若い人に多く見られる傾向で、これでは接客をしているとは言えません。

接客とは何かについて、一度真剣に考えてみることも必要かもしれません。

機嫌が顔に出てしまう人

接客をしていると、色々な客がいます。

ときには横柄な客に出会ったり、無茶な要求をしてくる客もいます。

また、毎日生きていれば体調が悪い日も、プライベートで嫌なことがあってイライラしてしまう日もあるでしょう。

しかし、それらを顔に出してしまう癖がある人は、接客には全く向いていません。

機嫌の悪さを顔に出せば、それは客に伝わり、「あぁ、この店はこういう接客をする店なのだ。」と判断されてしまいます。

接客をした自分以外の人がどれだけ美味しい料理を作ろうと、どれだけ良いサービスを提供しようと、「所詮その程度の店」だと思われてしまいます。

つまり、自分の言動が他の従業員の努力を無駄にしてしまうということなのです。

忙しいアピールをする人

接客業は繁忙期など目まぐるしく働く時間を過ごすことがあります。

忙しい時間にかかってきた電話に「忙しそうに」出る人や、客が聞きたいことがあって話しかけても怪訝な顔をする人がいます。

または、話しかけられないぐらい「忙しいオーラ」を出す人もいます。

残念ながらそのような人は、接客業には向いていません。

どんなに忙しくても客には笑顔で対応する、電話にも感じ良く出る、これは接客の基本です。

これができないのであれば、いつでも暇な店で潰れるのを待つばかりで仕事をするか、接客以外の仕事をするべきです。

聞かれたことしか答えられない人

聞かれたことさえも答えられいのは論外ですが、聞かれたことしか答えられない人も接客のスキルという点では少々残念です。

これは、聞かれてもいないことをべらべらと話すのではなく、客が求めていることを先に感じ取って行動するべきだということです。

例えば、飲食店であれば、客から水のおかわりを頼まれる前にグラスの空きを見つけ、水を注ぎにいくことは、入社したときに指導されているはずです。

同じようなことが接客をしている中では、色々な場面で起きます。

最初は難しいかもしれませんが、「常に客が求めていることに応えたい」という意識を高く持って仕事に臨めば不可能なことではないのです。

そこまでできるようになって始めて「接客業」として賃金を得ていることになるのです。

体力がない人

接客業は立ち仕事も多く、忙しいときにはなかなか休憩が取れないこともあります。

また、客の都合で片づけが遅くなり、残業になってしまうこともあるでしょう。

体力がなくては続けるのは大変な仕事です。

接客自体は好きだけれど体力がなくて仕事を休みがちになる人は、体力をつけるための工夫をするか、体力的な負荷が少ない仕事を選ぶべきです。

そうでなければ、同じ職場の人に迷惑をかけてしまいますし、明るく元気がある接客ができませんから客の評価も下がってしまいます。

接客業に向いていないと感じたら転職を考えよう

総合的に判断して、自分が接客業に向いていないと考えたら転職を考えましょう。

転職する前に覚えておきたいことについて、ご紹介します。

自分は接客に向いているか人の意見も聞いてみよう

自分では接客業に向いていないと思っても、人から見たらすごく向いているということはあります。

転職をする前に一度、職場の人などの客観的な意見を求めてみましょう。

笑顔もよく出ていて客の要望にも先に気づくことができる、そんな人に限って自分は向いていないと感じてしまうことがあります。

それは、優しすぎるがゆえに横柄な客に出会ったときに落ち込んでしまったり、職場の人間関係に悩むなど別の要因があることもあります。

周囲から接客業に向いていると言われたら、まずはそれを素直に受け止めて、何が仕事を辞めたい原因なのか冷静に分析してみることも必要です。

本来高い接客スキルを持っているのに、辞めてしまうのは勿体ないことだからです。

未経験でもできる仕事は接客業だけではない

自他ともに接客業に向いていないと判断したら転職先を探すべきですが、接客業で働いていた人は接客以外の仕事をすることに対して不安を持つかもしれません。

しかし実際は、接客業以外でも未経験歓迎の仕事はたくさんありますし、もっと気を楽に楽しくできる仕事に出会えることもあります。

まずは具体的にどんな仕事があるのか、調べてみることから始めてみましょう。

例えば、転職エージェントに登録すると、様々な業界や業種の生の声を聞くことができます。

接客業にしか目を向けてこなかった人にとっては「こんな面白そうな仕事もあるのか!」と感じることがあるでしょう。

接客業を抜け出そう

今回は、接客業に向いていない人の特徴と、転職する前に覚えておきたいことをご紹介しました。

接客業は簡単に見えるかもしれませんが、スキルに大きな違いがでる大変な仕事です。

向いていない場合には、早めに他の仕事への転職を考えてみましょう。