パティシエと聞くと、華やかで、夢があって楽しそうというイメージかもしれません。

しかし現実は、非常に過酷な仕事であることでも知られています。

パティシエを志してきた人であれば、洋菓子作りの工程に関してはよく理解しているはずです。

生クリームを混ぜたり、大量の小麦粉を運んだりと、肉体労働での作業がたくさんあります。

あの完成した美しいスイーツからは、想像もできないような過酷な労働を強いられます。

パティシエは実は非常に離職率が高い職業と言われております。

夢を叶えるためにパティシエの仕事に就いた人でも多くが辞めてしまうという現実があります。

何も知らない人から見れば、せっかくパティシエになれたのに勿体ないと思うかもしれませんが、実的に働き続けることが難しい仕事です。

早めに転職を考えるのも建設的なことと言えるでしょう。

今回は、パティシエという仕事を辞めようと思った時の事と、今後についてご紹介していきます。

早朝から深夜まで働き続けて倒れそうになった


スイーツは混ぜたり焼いたり、冷やし固めたり、完成するまでに相当な時間がかかります。

手間暇かけてこそ、口に入れたときの幸せを提供することができるのです。

洋菓子店などの開店は大体午前10時前後が多いです。

開店に間に合わせるためには、早朝からパティシエたちは動き出しています。

閉店後は片づけや次の日の仕込みがありますし、ブライダルなどを扱っている場合には深夜まで働き続けることもあります。

忙しすぎる店舗で働いているパティシエは、過労で倒れそうになり、辞めたいと感じたそうです。

給料が安すぎて生活ができなくなった

パティシエとして成功し、自分の店を持ったり有名ホテルなどで働くようになれば、恵まれた給料を手に入れることができるでしょう。

しかし、多くの雇われパティシエたちは給料に恵まれず、生活ぎりぎりで夢だけを糧にして働いている現状があります。

もちろん、雇い側としても若いパティシエたちに無駄な苦労をさせたいと思っているわけではありません。

しかし、洋菓子という生活必需品でないものを扱うということ、更に、個人店などが多い業界の特性などから、満足のいく給料を出してあげたくても出せない場合が多いです。

ボーナスなどはさらに難しいというのが現実です。

体が冷えて不調が体調不良が慢性化してしまった


パティシエの職場は生クリームや乳製品などを多く扱いますから、常に温度が低い環境下になります。

肉体労働がきついから、女性が少ないと言われるパティシエですが、実はこの冷えやすい環境も女性には厳しいと言われる一因です。

冷えは万病の元と言われるように、男女問わず冷えやすい環境にあることは体調不良の原因になります。

しかし特に女性にとって冷えやすい環境であるということは、婦人科系の不調などにつながることもあって非常に辛いことなのです。

厳しい業界だから将来的に不安を感じた

洋菓子は見た目の華やかさなどから、メディアに取り上げられることも多く、業界全体で見れば将来的に衰退してなくなっていく可能性も低いでしょう。

しかし、業界内での争いは厳しく成功できるのはごく一握りの人たちだけです。

また、海外などからも人気のスイーツが上陸したり、コンビニなどで安くて美味しいスイーツを手に入れることができるようにもなりました。

ネット販売などで全国各地からスイーツをお取り寄せできる時代です。

パティシエとして店を構えたとしてもやっていけるのかは疑問が残ります。

このようなことを総合的に考えた場合、将来的に生計を立てることが難しいと判断してパティシエの道を諦める人は現実的に多いです。

拘束時間が長すぎて仕事か家庭を選ぶときがきたから

前述したように、パティシエの仕事は早朝から深夜まで続くこともあり、拘束時間が長くなります。

そのため家族や恋人との一緒の時間を取ることができなくなります。

特に女性の場合は、仕事か家庭かを選ばざるを得ない状況になることもあり、家庭を優先させてパティシエの道を諦める人もいます。

夢を諦めたと自分を責めないで。仕事としてやらないだけで好きでいればいい


ここまでご紹介したように、パティシエの仕事はハードですから、辞めてしまってもある意味仕方がないと言えます。

それに、パティシエという仕事を辞めたからと言って、洋菓子作りが好きという想いまでも捨てるということではありません。

夢を諦めた自分にがっかりすることなく、これからも洋菓子に対する愛情を持ち続けていけば良いのです。

また、パティシエでなくても、お菓子教室の講師やフードコーディネーターなど、別の仕事でパティシエとしての経験を活かすこともできます。

さらに言えば、趣味として洋菓子作りを楽しむという選択肢であっても、十分に人生を輝かせることができるのではないでしょうか?

仕事は仕事で割り切って生活を確立させることが大事


パティシエを辞めて転職する場合には、洋菓子業界からは離れて全く別の仕事をしたいという人も多いでしょう。

やりがいがあり好きなことを仕事にできたパティシエとは違い、他の仕事が味気なく感じることもあるかもしれません。

しかし、仕事は仕事として割り切って、生活を確立させるための手段として働くということも立派なことです。

過酷な労働環境で自分の体を酷使し続けるよりも、働きやすい環境で長く働いていくことも非常に大切なことだと言えます。

転職活動も、そのように割り切って考えていくことで、定年まで働き続けられるような良い求人に巡り合えることがあります。

何の仕事ができる?不安になったら転職エージェントを利用しよう

パティシエをしていた人は、多くが製菓学校などを経て洋菓子業界に入ったことでしょうから、パティシエ以外の仕事は正直できないと不安がある人が多いでしょう。

自分に一体何の仕事ができるのかなと考えて不安に感じたら、転職エージェントに登録することをおすすめします。

転職エージェントは、転職支援のプロで、様々な業界や業種に精通しており、転職に関するノウハウを熟知しています。

自身のプロフィールや条件などを登録しておくことで、プロ目線での良い求人を紹介してくれることもあります。

また、応募書類の添削や面接時のアドバイスなど転職活動前期から、面接の日程調整や給与交渉など活動後期にまで渡って多くのサポートを受けることができます。

最初から最後まで無料で利用できますから、ぜひ活用してみてください。

生活を安定させることを考えて

今回は、パティシエの仕事を辞めようと思ったときのことと、パティシエを辞めた後の今後についてご紹介してきました。

夢を諦めるのは痛みが伴いますが、長い目で見ると最善の方法であったと思えるときがきます。

落ち込むより先に、まずは生活を安定させ、健やかな生活を送ることを目指して転職活動を行っていきましょう。