声とトークで人を魅了する仕事「ラジオパーソナリティ」

テレビのアナウンサーとは少し違い、その人の個性が深く垣間見れたり、全員ではなくあなた一人に語りかけるメディアとしてお馴染みです。

そんなラジオの仕事に憧れた方も多いのではないでしょうか。

昨今様々なメディアが登場していますが、未だ根強いファンがいるラジオの世界。

今回はラジオパーソナリティの魅力や仕事内容などを深くご紹介していきます。

ラジオパーソナリティの仕事内容

ラジオパーソナリティの仕事内容として当然ですが、基本は「喋る」ことが仕事です。

ただ喋るのではなく、ラジオの向こうのリスナーさんに向かって一人一人声をかけるように話していきます。

しかし、それでけではなく、時にはしっかりとしたニュースや天気予報、イベント情報などを伝える場面もあります。

一人だけでなく、アシスタントの方と二人で話すケースもあるでしょうし、ゲストの方を迎えてトークする状況もあるでしょう。

この様に、ただ「喋る」だけでなく、その場その場で臨機応変に対応する力が必要とされます。

打ち合わせ

もちろんいきなり本番になり喋りだすわけではありません。

事前の打ち合わせも必要です。

番組によってはその日どんな流れにするのか、どんな曲をセレクトするのかもラジオパーソナリティが決めることもあります。

また、CMに入る時間を気にしたり、イントロで曲紹介をする上で秒数を把握しておくなど、細かい時間をチェックしておかなければなりません。

喋るイメージが圧倒的に強いラジオパーソナリティですが、実は番組全体の司令塔的な役割も兼任しなければならないのです。

パーソナリティになるには

ラジオパーソナリティといっても様々な形があるのはご存知でしょうか?

  • 県域をカバーをしているラジオ局のパーソナリティ
  • コミュニティFMのパーソナリティ
  • ネットラジオのパーソナリティ
  • 芸能人として番組を持つパーソナリティ

など、様々な放送局やパーソナリティとしての形があります。

では、一体どうすればパーソナリティになれるのでしょうか?

県域をカバーしている放送局

その都道府県全域をカバーしている放送局です。

当然受かる難易度も高いですが、定期的にオーディションやスタッフを募集しています。

まずは積極的にその面接を受けてみましょう。

※私自身の経験ですが、ただ喋りやアナウンス能力だけを見られるわけではありません。

企画力やその人の個性がわかるような一芸を要求されるようになりました。

喋りより、その人自身から見える魅力を重視される傾向にあります。

コミュニティFMの場合

日本全国にはコミュニティFMという放送局があります。

県域放送と違い、「地域密着」というのがポイントでしょう。

その他防災・災害時の放送をするというのが特徴です。

例えば地震が起こった時、全国ニュースだと自分の住んでいる地域の情報はあまり得られません。

コミュニティFMの場合はその地域に密着しているので、より細かい情報を得ることが可能です。

そんなコミュニティFMも当然普段は自主制作番組を作っています。

定期的にパーソナリティやスタッフ募集の求人も載っています。

県域FMよりは敷居が低いかもしれませんが、基本的なアナウンス能力は求められます。

ポイントとしては「その地域の情報に強い人」が重宝されます。

その地域に住んでいたり、細かい地名やイベントなどに詳しい人だと喜ばれるでしょう。

その他に「ボランティアスタッフ」を募集しているコミュニティFMもあります。

これはボランティアなのでお金は出ませんが、空いている枠で番組を制作することができます。

お金は出なくてもお金を払うこともないので、ラジオパーソナリティとしての経験を積みたい方にはいいシステムかもしれません。

※ボランティアスタッフで面白い番組を作り、それがきっかけで県域FMにスカウトされるというケースも実際にあります。

チャンスは意外なところに転がっています。

ラジオのパーソナリティ

昨今インターネットの普及でネットラジオというメディアも盛り上がっています。

今ではスマホアプリや、自分のブログやSNSなどで音声を通して思いを伝えられるような時代になりました。

これも立派なラジオパーソナリティでしょう。

  • ツイキャスやインスタライブなどで配信
  • Soundcloudなどにアップする
  • Voicyなどのアプリで配信
  • youtubeに音声だけ配信

県域FM、コミュニティFMとはもちろん形態が違いますが、考え方によっては誰でもラジオパーソナリティになることができます。

ただ、ネットラジオの場合注意してほしいのが著作権です。

本来ラジオ局は著作権料を払っているので音楽を流すことができます。

個人でやっているネットラジオで著作権で守られているアーティストの音楽を流すことは法律的にNGです。

常識やルールの範囲内で配信するようにしましょう。

芸能人としてラジオ番組を持つ

極端な例ですが、自分が芸能人になってラジオ番組を持つという手法もあります。

もちろん相当な努力、事務所の力なども必要になってきますが。

真っ直ぐラジオパーソナリティを目指している人からすると、「なんであんなアイドルがラジオをしているんだ」と妬む気持ちもよくわかります。

しかし、芸能人ということで、その人の知名度やファンがいることを忘れてはいけません。

ファンの皆さんはアナウンス技術よりその人の「個性」を好きになっています。

これはラジオパーソナリティとして一番求められることです。

もし、自分のキャラクターを全面的に出したいという方は「芸能人」という肩書きを選んでみるのも良いのではないでしょうか。

パーソナリティの給料

ラジオパーソナリティといっても先ほどご紹介した通り、色んな場所や契約の仕方があります。

正社員の場合

正社員として局のアナウンサーになった場合は当然福利厚生もしっかりしていますし、ある程度まとまった収入も期待できます。

都会ですと月給で20万〜30万程からでしょう。

地方だともっと安い金額からスタートかもしれません。

経験を積めば、ラジオだけでなく、司会などの仕事のオファーも舞い込んでくる業界です。

まずは信頼を高めて、色んな仕事をもらえるような工夫をしましょう。

番組契約の場合

正社員ではなく、番組1本で︎万円という契約もあります。

この場合はキャリアや時間によって値段は変わって来ます。

帯で毎日3〜4時間の放送が持てればいいですが、最初からそこまでの契約に持ち込むのは難しいでしょう。

別で仕事をしながらパーソナリティをしたり、芸能人の方にはオススメでしょう。

パーソナリティに向いている人

ラジオパーソナリティというと「喋る」という印象が強いと思いますが、それだけではありません。

ただ話すだけでなく、相手の話をしっかり「聴く」という技術や、ラジオの向こうの人へ「語りかける」というテクニックも必要となってきます。

リスナーさんがあってのラジオです。

ただ自分の話をするのではなく、リスナーさんと会話するようにトークをするのがラジオの醍醐味でしょう。

自分は人見知りだからといって諦める必要はありません。

大切なのはリスナーさんを思いやり、話しかけるように語る技術と、話を聴く技術です。

芸人や喋りを売りにしているタレントの様なキャラが付いている人以外でマシンガントークは実は求められていません。

周りを見ながら話すことができる人こそラジオに向いているでしょう。

ラジオパーソナリティで大変なこと

特殊な仕事なので、もちろん大変なこともたくさんあります。

様々な部門別で大変なところをお伝えしていきます。

1人で話している時

一人喋りで大変な部分はシンプルに「会話に詰まらないようにする」ということです。

ラジオなので当然沈黙の時間を作るわけにはいきません。

リスナーのメッセージを読んでいる時、イベント情報を紹介している時、ニュースや天気予報を読んでいる時など、様々なケースがありますが、自分の間を持ち、リスナーに語りかけるように話すのは基本とはいえ大変です。

ゲストの方がいる場合

ゲストの方がいる時に大変になってくるのは引き出すトークの内容と相手の間に上手く合わせることです。

ゲストといっても人それぞれの特徴があります。

話すのが得意な方もいれば苦手な方もいます。

早口な方もいればゆっくり話す方も。

大切なのはそのゲストの方が「何を伝えにきたのか」をしっかり理解し、話しやすい雰囲気を作った上で内容を引き出すことです。

この技術に関しては経験がものをいいます。

練習方法としては色んな人に会って話を聴くというのがシンプルですが、一番効果的でしょう。

メッセージを読む場合

ラジオの番組の良いところがメッセージを通してリスナーとコミュニケーションがとれるというところです。

ですが、これも如何にメッセージを紹介するか、非常に難しいところです。

リスナーさんはラジオパーソナリティに思いを託しています。

つまり、メッセージをどう読んでくれるかに大きな期待をしています。

ただ読めばいいというわけではないのです。

何を伝えたいのか、どこがポイントなのか、それに対してどう返せばいいのか、これをメッセージが届いてから瞬時に考えなければなりません。

先ほども申した通り「リスナーあってのラジオ」です。

リスナーさんに寄り添うような気持ちでメッセージも紹介しましょう。

ラジオパーソナリティのまとめ

ラジオという仕事はとてもやりがいのある仕事です。

ここまで色んな人に会える仕事も中々ないかもしれません。

それはつまりあなたの人としての幅も試されます。

十人十色とはいいますが、同じ人はいません。

リスナーに対しても、ゲストに対しても、自分の個性は出しつつしっかり語りかけたり、引き出さないといけない大変な仕事です。

今はネットラジオなども含めて自分で発信できるコンテンツはたくさん揃っています。

まずは自分の理想の喋り・間を研究して理想のパーソナリティを演じてみてください。

ラジオの仕事を通して素敵な出会いがたくさんありますように。