自己分析は転職活動の基盤となるものです。

会社選びから始まり、応募書類を書くときや面接での対応などすべてが自己分析の結果を元に動いていると言っても過言ではありません。

今回は、そんな自己分析がなぜ必要なのか、その重要性と自己分析方法としてポイントをご紹介していきます。

新卒と比べて中途採用はおろそかにしがち

自己分析は新卒での就職活動をした経験がある人なら、嫌というほど聞いたことがある言葉かもしれません。

新卒の場合は面接対策がよく分からないため、そういうものだと思って自己分析をしていたという人も多いのではないでしょうか?

一方転職組の場合、新卒に比べると自己分析を意外にもおろそかにする人が多いです。

理由としては、社会人経験があるから自分のことなどよく分かっている、新卒のときに散々やったから今は特にやる必要がない、などと考える人もいるのです。

しかし、自分で自分のことを分かっていると考えている人ほど実際はよく分かっていないということがほとんどで、自分はこういう人間だと決めつけている人も多いものです。

そして当然ですが、新卒のときと今とでは、経験も考え方も変わってきているはずです。

再度の自己分析は必ず必要になるということを覚えておきましょう。

自己分析とは何なのか

そもそも自己分析とは何なのかという疑問を感じる人もいるでしょう。

自己分析とは、自分自身を客観的に評価し、自分という人間を整理していく作業のことです。

客観的というのがポイントで、過大評価や過小評価はせずあくまでも等身大の自分を事実として整理していかなくてはなりません。

そういう意味では難しい面もあるのですが、逆に言えば自己分析をしっかりとやっていくことで、転職活動全体を通して自分という人間を等身大にしっかりとアピールしていけることになるのです。

自己分析はなぜ必要なのか

自己分析の必要性・重要性について知っておくと、何となく曖昧にしてきた自己分析をしっかりやろうという意欲が沸いてきます。

ここでは自己分析がなぜ必要なのかをお話していきます。

自分のやりたいことがわからなければ会社選びすらできない

まず、自己分析をしなければ「なぜ転職したいのか?」「なぜこの仕事をやりたいのか?」を知ることができません。

つまり、自分のやりたいことがわからず、転職先を選ぶことすらできないということです。

漠然と転職を考えているけれど応募したいと思う会社がよくわからないという方は、明らかに自己分析ができていないものと思われます。

例え今の会社に不満があって辞めたいというのが転職活動のきっかけだったとしても、自己分析をしていくことで転職先を考えていくことができます。

「なぜ辞めたいのか?」というところから始まり、「ではその不満を感じない仕事は何なのか?」「その仕事にはどんな魅力があるから不満を感じないのか?」という風に、仕事の魅力や就きたい理由につながる答えが見えてきます。

自分を整理していなければ書類で相手に伝わるはずがない

転職活動で必ずと言っていいほど提出を求められる応募書類は、ほんの2~3枚の用紙の中で見ず知らずの人事担当者に自分という人間を伝えなくてはなりません。

人事担当者はぱっと見て読みやすく、わかりやすい応募書類でなければ詳細まで読んでくれることはありません。

「私はこういう人間です。」ということが整理されていなくては伝わることはないでしょう。

そもそも自分で自分のことをよく分かっていないのに、それを相手に伝えることは不可能です。

ビジネスの場でも、サービスの内容をよくわかっていない新人が顧客に説明しても伝わらず、せっかくのサービスを利用してもらえないということはよくあります。

転職活動でもこれと同じことが言え、ましてや顔の見えない応募書類では自己分析なしで自分の良さが相手に伝わるはずもないのです。

志望動機に退職理由など必ず聞かれる質問に応える

面接ではよく聞かれる質問があり、例えば志望動機や退職理由などがそれに当たります。

これらはまさに自己分析をすることで導き出せる質問なので、自己分析をすることがそのまま面接対策にもなるのです。

自分のことはよく分かっていると思っている人でも、面接で突っ込んだ質問に対して固まってしまうことがあります。

こういう人は、分かっているつもりで分かっていない、頑固で独りよがりなタイプに多いです。

自己分析という作業は時間がかかりますから面倒に感じるかもしれません。

しかし、転職活動全体を通して基盤となるものなので、遠回りに見えてもっとも効率的に転職活動を行える方法なのです。

自己分析のポイントとは?

転職組の自己分析は新卒と違っていくつか重要なポイントがあります。

どんなことを意識して自己分析を行っていけば良いのかを見ていきます。

新卒と違って実務経験と結びつける必要がある

自己分析の方法は、新卒と転職組とでは違いがあります。

自己を掘り下げるという意味では同じなのですが、転職組はそれをこれまでのキャリアに結びつけて考える必要があります。

例えば自分の強み一つとっても、単に「忍耐強い」などというだけでなく、これまでどんな仕事をやる上で忍耐強さを発揮し、結果はどうなったのかなど仕事を通して自分の強みにつながることを具体的に考える必要があります。

自己分析の結果が企業の求める人材像と一致していなければならない

自己分析はやって終わりではなく、その分析結果が応募先企業の求める人材像と一致しているのかを確かめる作業が必要になります。

企業研究などを通じて企業が求めている人材像を把握することが同時に必要で、それに適したスキルや能力が自分の分析結果にあるのかを見ていきましょう。

転職活動を効率的に成功させるには、応募者と企業の求める人材像との一致が不可欠で、それがなければどんなに優秀な人でも採用には至らないのです。

自己分析はキャリアコンサルタントの力を借りて

自己分析は客観的に自分を評価する作業だと言いましたが、自分一人で自己分析を完了させてしまうと客観性に欠ける場合があります。

自分ではこうだと思っていることが、必ずしも他者評価と一致しているとは限らないからです。

一通り自己分析が終わったら、それを第三者に見てもらうのが良いでしょう。

転職エージェントに所属するキャリアコンサルタントであれば、自己分析の方法を教えてくれ、客観的な評価までしてくれますから、精度の高い自己分析結果を得られることでしょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、自己分析がなぜ必要なのか、その重要性とポイントを踏まえてご紹介しました。

自己分析は転職活動全体の基盤となる大切なものです。

決しておろそかにすることなく、しっかりと掘り下げて行うようにしましょう。