「あなたの長所はどこですか？」

転職面接でも必ずと言っていいほど聞かれる質問です。

自分の長所の分析と、適切なアピール方法を知ることは、転職活動全体を通して必須と言えるでしょう。

そこで今回は、自分の長所の見つけ方と、面接官の心に響く長所の伝え方についてご紹介していきます。

長所を適切にアピールしていくことで、面接官に「この人と一緒に働きたい。」と思ってもらえるように、ぜひ参考にしてみてください。

長所はなぜよく聞かれるのか？

応募書類でも面接でも、鉄板の質問とも言える長所についてですが、一体なぜ聞かれるのでしょうか？

仕事さえできれば、性格的な問題など関係ないように思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。

能力が高くても、人間性に問題がある、周囲への適応力がない、などの理由で辞めてしまうという人は大勢いるのです。

面接官は長所を聞くことで、職場や仕事に適応できる力がある人か、自分自身を客観的に判断し適切に伝える力があるかどうかを見ています。

このことを踏まえた上で、長所をしっかり分析することの重要性を理解し、適切に伝えられるようにしていきましょう。

長所は自己分析プラス他者評価が必要

「私の長所はこんなところです！」

と、胸を張って言える人はそう多くはありません。

では、そもそも自分自身の長所はどのように考えていけば良いのでしょうか？

長所や短所は、転職活動をしていく上で必ず行う「自己分析」の中で見つけていくことから始めます。

ただ、転職活動の自己分析とは「自分を客観的に評価する」ということなので、単純に「自分はこう思う」というだけでは足りません。

自分はこうだけど他人から見たらどう？

という他者評価も必要になります。

それには、同僚から頼りにされている部分、上司や先輩からよく褒められるところなど、周りが自分をどんな風に評価していたのかを合わせて整理する必要があります。

褒められた経験すらないという場合は、周囲の人に聞いてみれば良いのです。

はっきりと意見を伝えてくれる、信頼できる人に意見を聞くことで、自分では気づかなかった長所に気付くことはよくあります。

聞ける人がいない場合やより客観的な意見を求めたいという場合は、転職エージェントのカウンセリングを受けると良いでしょう。

初対面の人から見た長所を知れるという点でも、実際の面接に近いあなたの印象をキャリアアドバイザーから聞くことができます。

長所はどうアピールすべき？心に響く長所の伝え方

応募書類や面接では、長所を伝える機会が本当に多いです。

ほぼ9割ぐらいの確率で聞かれる質問だと認識しておいても良いでしょう。

では、長所をどうアピールしていくべきなのか、効果的な伝え方についてご紹介していきます。

性格的な長所は仕事につなげて説明をしよう

長所と聞かれると性格的な要素を答えることが多くなりますが、面接官が知りたいのはあくまでも「その人間性が仕事に与える影響」という点です。

友人や恋人を選ぶわけではありませんから、どんなに魅力的な性格の人でも仕事につながらなければ意味がないのです。

例えば忍耐強いところが長所ならば、「忍耐強いため大変な仕事を最後までやり切る。」「忍耐強いため集中力を高めて仕事をすることができる。」など、長所が仕事にどのように活かせるのかを伝えましょう。

そうすることで面接官が具体的にイメージしやすくなります。

求められている資質にあった長所かどうかが大事

アピールしたい長所が、企業側が求めている資質に即したものであることは非常に大切です。

例えば企業が「ノルマを達成するために積極的な営業活動をしてくれる人」を求めているのに、自分の長所を「目の前の仕事をコツコツ丁寧にやること」と伝えた場合、何となく営業より事務職向きではないかという印象を持たれます。

せっかくの長所も、企業が求めているものと一致していなければ意味がありません。

上記のようにコツコツタイプなのであれば「何度断られても地道な営業活動を続けていくことができる」という風に、営業につながる要素に置き換えて伝えると良いでしょう。

「長い付き合いができる顧客を連れてきてくれそう。」と、営業職としての適性を感じてもらえるようになります。

本来営業であれば社交性を求める企業も多いでしょうが、社交性がないのにあると言っても見破られてしまいます。

それよりも、自分の長所がこんな風に営業職に活かせるというように、自分を客観視した上でアピールしてくれる方が好感が持てるものです。

まずは結論から。理由と具体例につなげる

長所をアピールするときは、まずは結論から伝えるのが基本です。

そしてなぜそう思うのか根拠となる理由を述べましょう。

最後に、仕事でどんな風にその長所を活かすことができたのかを、具体例を交えて説明すると良いでしょう。

この順番で話していくことで聞きやすく、長所について説得力が加わります。

具体例については一つに絞りましょう。

あまりに長い説明では面接官の耳に入りませんし、言いたいことが何かわかりにくくなってしまいます。

端的にわかりやすく長所を伝えることでダイレクトに面接官の心に響きます。

話している時間で言うと2分、長くても3分以内に収まるようにすると良いでしょう。

そして、できるだけ数字や他者評価など客観的な視点を踏まえた具体例であることが好ましいです。

転職エージェントの無料診断で強みが分かる

自分では気づかない長所や強みを知れるという点では、転職エージェントや転職サイトで無料で受けることができる適性診断や市場価値診断などもおすすめです。

自分では長所だと思っていなかった部分が活かせる仕事があったり、長所がないと思っていた人でも、市場価値が高く幅広い選択肢の中から転職先を見つけることができることがあります。

もちろんこれがすべてではありませんが、自己分析と他者評価にプラスしてやってみると一つの参考になるでしょう。

最後に

いかがでしたか？

今回は、転職活動で必ず聞かれる長所の見つけ方と、心に響く伝え方をご紹介しました。

自分の長所をしっかりと伝えることは、転職活動全体を通して大きなアピールにつながります。

しっかりと長所を掘り起こし、適切な伝え方を心がけていくようにしましょう。

ぜひ参考にしてみてください。