転勤の有無は入社時に知らされている事です

しかし、以前とは状況が変わってしまい転勤辞令を受け入れられないという人がいます。

親の介護が発生して単身赴任が難しい。

配偶者の仕事がうまくいって一緒についてきてもらうのが無理になったなど。

その場合にやむを得ず退職を選択する場合、転職活動はどのようにしていけば良いのでしょうか?

今回は、転勤辞令によって退職を選択した人が、転職活動をしていく上で気を付けるべきポイントをご紹介していきます。

転勤先での転職活動は大変と覚悟すべき


転勤辞令というのは突然ですし、準備期間がそう長くは設けられていないのが一般的です。

そうなると、転勤が先か退職が先かと悩むことになりますが、はっきり言って転勤先で転職活動を行うのはおすすめしません。

転勤してすぐに転職先が決まり退職になった場合、転勤先に大迷惑をかけるのは必至です。

今の職場にも気まずい思いをさせるでしょう。

一旦転勤辞令を受け入れて、すぐに転職できるようにするというのは、常識のない行動として見られます。

円満退職は難しくなると覚悟しておきましょう。

また、転勤先が遠方の場合は転職活動そのものも大変になります。

面接のときには今の住居地に戻って受ける必要がありますが、転勤直後はバタバタして有休を取得するのも難しいですし、交通費等もかかります。

転勤先で転職活動をする場合は、職場に何と思われようと構わない、交通費等かかるのも仕方がないという覚悟は必要だと覚えておいてください。

退職の意志は早めに伝えるべき


転勤先で転職活動をするまではいかなくても、無職期間をできる限り短くしたい為、転勤日ギリギリになってから退職の意志を伝えようと考える人がいます。

言うまでもありませんが、これも会社に迷惑をかける行為です。

一人転勤ができないのであれば、会社としても人員配置の調整を早めに行わなくてはなりません。

各部署の都合などもあるわけですから、別の異動者を決めるのはそう簡単ではないのです。

転勤がある会社で働いていて、それを受け入れられないから辞める。

これはどんな事情があっても自己中心的な考え方と言われても仕方がありません。

転勤が嫌で退職する場合は、退職してからの活動もやむを得ないものだと思っておきましょう。

転勤辞令がでて受け入れられないと判断した場合は、早めに退職の意志を伝えるのが大人の対応です。

転職先は転勤がないところを選ぶのが大前提

転勤が嫌で退職する以上、また同じ目に合うのは学習していないということになります。

転職先としては転勤がないというところを選ぶのが大前提になります。

全国に支社がある企業であれば転勤の可能性はありますし、規模が大きい会社ほど転勤の覚悟が必要です。

そうなると給与や待遇などが一旦下がる可能性もでてきます。

転勤のない中小企業で、給与も待遇も恵まれている。

こういう企業は実在しますが応募者も殺到して倍率が高くなるというデメリットはあります。

大企業がいい、でも転勤は受け入れられない。

仕事内容にもこだわりたいという風に、どれもこれも受け入れられないというのでは転職はうまくいきません。

まずは転勤がどうしても受け入れられなかった理由に立ち返って考えてみましょう。

自分が仕事をしていく上で何を最も大切にしたいのかを考えてみてください。

転職面接で転勤を退職理由として伝えるときは慎重に


応募をした企業の面接では前職の退職理由を聞かれることになります。

転勤を退職理由として述べるのは注意が必要です。

無職期間が発生する場合には転勤のことも触れる必要性がでてくるのですが、単に

「転勤ができないから退職した」では面接官の心象は悪くなるでしょう。

なぜなら転勤の有無は事前に分かっていたはずなのに、なぜ分かっていながらその職にとどまっていたのかという不信感にもなります。

また、会社の辞令を拒む人を雇いたいとは思わないからです。

この場合は、先に転職を考えていたけれど、そのタイミングで辞令がでてしまったということを上手に伝えるようにしましょう。

もちろん身につけたスキルを活かせる職場とは、応募先企業であるという風に、志望動機へとつながる退職理由であることが大切です。

<回答例>「身につけたスキルを活かせる職場に転職を考えていた矢先に異動の話がでたので、職場に迷惑をかけないためにも退職をすることにしました。」

円満退職のためにも今の会社へ退職の意志を伝える際は注意


退職理由を述べる場面は、転職面接以外にもう一つあります。

それは現職を辞める意志を伝えるときです。

本当の理由が「転勤が嫌だったから」であったとしても、それは正直に述べることではありません。

「転勤があることは入社時から分かっていたのに、それを隠して働いていたのか?」

と思われてしまいます。

特に総合職の場合などは、転勤対応できることが高い給与の一つの基準にもなっていることがあるので

「不当に給与を得ていた」とすら思われてしまうこともあります。

転職活動の成功は、今の会社を円満退職できるということも含んでいます。

円満退職のためにも今の会社へ退職の意志を伝える際にも注意が必要です。

通常今の会社へ退職理由を述べるときは

「一身上の都合」で十分なのですが、転職辞令が出たこのタイミングではどうしても

「転勤が嫌で辞める」という疑いをかけられてしまいます。

ある程度しっかりと退職理由を述べる必要があるでしょう。

この場合は

「目標があって元々転職を考えていました。異動してからの転職では迷惑をかけるので辞めます。」

という風に、転職面接と同じく、前向きな転職活動が前提にあって辞めるということを伝えるのが良いでしょう。

親の介護が発生してしまってどうしても転勤が難しいなど、やむを得ない事情があるのであれば言っても差し支えありません。

場合によっては異動を取りやめてくれるなど、配慮してくれる可能性もあります。

ただ、家族の事情を嘘の理由として言うのは、後々バレたときなどにトラブルの原因になりますからやめましょう。

早期決着をつけるには転職エージェントの利用が必須

転勤が決まって退職することになる場合は、無職期間がでる可能性が高くなります。

退職最終日までに転職先が決まれば良いのですが、通常転職活動は早くても2~3ヶ月、半年から1年程度かかるという人も少なくありません。

しかし無職期間はできる限り短くしなくては経済的にも厳しくなり、応募先企業の心象としても悪くなっていきます。

早期決着をつけるためにも、転職エージェントを利用して転職活動を行うことをおすすめします。

求人探しから応募時のアドバイスまで転職活動を全面的にバックアップしてくれます。

一人でやみくもに転職活動を行うよりも、効率的かつ内定確率が高まる方法なのでぜひ利用してみてください。

一人で悩まず、転職のプロに相談しよう

今回は、転勤が決まって退職することになった場合の転職活動で気を付けたいことをご紹介しました。

転職活動のタイミングや退職理由の伝え方など、注意しないと転職そのものがうまくいかなくなることもあります。

慎重な対応を心がけましょう。