肉体労働できついイメージがある建設・土木の仕事ですが実際はどうなんでしょうか?

今回は建設・土木の仕事に転職するときのメリット・デメリット、将来性はあるのかなどについてお話していきます。

建設・土木業界の現状

少し前までは仕事を業界内で取り合い、仕事自体が少ないとも言われた建設・土木業界ですが、現状はどうでしょうか。

東京オリンピックに需要あり

2020年の東京オリンピックでは会場の他、会場周辺の宿泊施設や小売店などの新たな建設の需要が見込まれます。

世界中から訪れた人たちが東京だけでなく地方にも足を伸ばすことも考えられ、東京オリンピック関連の建設・土木は特にこの数年かなり需要がありそうです。

リニア中央新幹線

2027年開業予定のリニア中央新幹線の建設も、建設業界にとって追い風となりました。開業すれば品川から名古屋までは最速40分の乗車時間になるようです。

観光や通勤などにも大きな影響があり、人の行き来が増えることによって新しい施設やお店などの建設に需要がありそうです。

震災復興の需要

被災地で復旧復興にともなう建設・土木関連の需要は多く人手不足もあります。一方で、ここでの需要な一時的なものとの見方もあります。

建設・土木業界の将来性は?

このように直近で考えられるものだけを見ても、建設・土木業界には需要が多く、業界自体は盛り上がっているようにも見えます。

一方で資材の高騰や人材不足による人件費が高いことなどが理由で廃業するケースもあり、業界自体の盛り上がりに乗れるかどうかは別問題のようです。

東京オリンピックやリニアなどの特筆すべき施設の建設だけでなく、住宅や道路の安全性や機能性を高める技術、老人ホームなどの高齢化社会ならではの需要、メンテナンスに活路を見出すなど、社会全体を通して長期的な視点で建設・土木業界を見つめる努力が必要でしょう。

建設・土木業界で働くメリット・デメリットとは?

かつて3K(きつい、きたない、きけん)と言われた建設・土木業界ですが、具体的にメリットやデメリットはどんなものがあるのでしょうか。

まずはメリットから見ていきましょう。

建設・土木業界で働くメリット

給料が高い

建設・土木業界は深刻な人手不足に悩まされています。前述したように需要は大きいにも関わらず、厳しい肉体労働を嫌がる若者も増えています。

高い給料を払ってでも人を雇いたいという事業主が多いため給料は他の職種に比べて高い傾向にあります。

技術を得たり経験を積むことで昇給しやすい

基本的に「手に職」の仕事なので、技術を得たり経験を積むことによって評価が上がっていきます。

事業主は技術者を手放したくないため昇給も比較的しやすいです。努力が給与という結果に反映されるのは大きなやりがいです。

自分が携わったものが見て実感できる

例えば住宅一つとっても、自分が携わった仕事が目に見える「形」となってわかりやすく成果を実感することができます。

子供に「この建物はお父さんが作ったんだよ」などと言えることも魅力の一つかもしれません。

また、目に見える物を作ることによって人から感謝されます。誰にでもできる仕事ではありませんから、そういった意味でも社会貢献に参加できるやりがいのある仕事です。

将来独立することができる

建設・土木関係の事業主は、若い職人を可愛がり育てたいという想いが強いです。

自分の会社で働いて経験を積ませ、将来は独立してほしいと、独立を支援する事業主も多いです。

良き師匠の元で経験を積み、将来は独立することが可能なのもこの業界で働くことのメリットです。

体力がつく

ハードな肉体労働はデメリットにもなりますが、逆に言えば筋肉や体力が付くというメリットにもなります。

最近の若い方などはジムに通わなくても筋肉をつけることができるという理由で、建設・土木関係の仕事に就くこともあるそうです。

寮完備のところもある

身一つで働きにきたとしても、人手不足の建設・土木業界では寮完備で世話をしてくれるところもあります。

寮と言っても普通のアパートと同じ場合も多く、高い賃料を払って他で家を借りる必要がないのはありがたいことです。

寮があるかどうかは事業主によって異なりますから事前に確認しておきましょう。

学歴がなくても就職しやすい

学歴と職業を結びつけるのは時代遅れでしょうが、まだまだ学歴を問う会社が多いのも事実です。

その点建設・土木業界では学歴がなくてもやる気と体力に自信があれば気に入ってもらえることが多くあります。

それでは続いては、建設・土木業界で働くデメリットを見ていきましょう。

建設・土木業界で働くデメリット

労働環境が過酷

真夏の炎天下、真冬の極寒の中での作業は日常茶飯事で、重たい資材を運ぶ、泥まみれになる、高い場所での作業など常に危険と隣り合わせ…労働環境は非常に過酷です。

ただ、リスク管理や労働環境に気を配る事業主も増えましたから、できる限り配慮のある転職先を見つけることによってある程度は軽減できます。

期日が迫ってくると残業もある

道路や施設の建設には期日がありますから、何らかの事情で作業が遅れた場合に急いで作業をする必要がでてきたり、場合によっては長時間労働に及ぶこともあります。

体を壊すと何もできないことも

どんな仕事でもそうですが、建設・土木業界の仕事は特に体が資本です。ケガや病気などで働けなくなってしまったときにどうするのかは、常に考えておかなければいけません。

現場作業だけでなく管理や経営の勉強などの先を見据えた努力は必要です。

職場の人間関係は縦社会

基本的に縦社会ですし、騒音の中で作業することも多いですから怒号が飛び交う中での仕事も覚悟しておかなければなりません。

一方で、家族のように可愛がってくれる上司や先輩にも出会えることがあり合う人には合う人間関係です。

車両関係の資格が必要なことがある

一言で建設・土木業界と言っても現場によって必要な資格が異なります。リフトやブルドーザーなどの車両系の資格が必要なこともあります。

業界内の転職であっても今ある資格が役に立たないこともありますから、転職活動の際にはきちんと確認しておきましょう。

やりがいのある職場で人生を充実させよう

確かに大変な仕事も多い建設・土木業界ですが、需要が多く、物作りを通して人に感謝される社会貢献度の高い仕事です。

建設・土木関連の転職を成功させてやりがいある仕事に関わることで、人生を充実させていきましょう。

建設・土木の転職を希望するなら

求人情報誌などにも比較的求人が多い建設・土木の仕事ですが、個人事業主も多く、中にはブラック企業も含まれています。

ほんの少しの求人広告を見て転職を決めてしまうのは実際リスクが高いです。

お勧めは転職エージェント経由で仕事を探すことです。建設・土木関連の求人も多数ありますし、大手建設企業などもあるので好条件の求人が見つかります。

また、履歴書の書き方や面接の対応などのアドバイスもしてもらえるので、安心で確実な転職を希望する方は登録されると良いでしょう。