企業の人事担当者から見て、明らかにやる気がないと感じてしまう応募書類があります。

人事担当者は忙しい時間の中で多くの応募書類に接するわけですから、やる気がない応募書類はスルーしたいと考えるのは当然です。

応募書類すらろくに書けないのに、面接で期待できるはずがないと判断するでしょう。

では、人事担当者にやる気がない応募書類だと思われるのはどんなものなのでしょうか?

その特徴をご紹介していきます。

証明写真が手抜き

証明写真が明らかに手抜きの場合には応募先企業へのやる気が疑われています。

例えば写真そのものの出来栄えはどうでしょうか?

写真館などプロが撮影したものであれば良いのですが、セルフの証明写真機を利用する人もいるでしょう。

それ自体は問題ないことがほとんどですが、端のラインがガタガタしていて、定規やカッターを使わずハサミで切ったことが丸わかりなのはNGです。

履歴書に貼りつけする際にも曲がっていたり、写真の周りに糊がはみ出てしまっていたりするのが分かるのも同様です。

これは「応募書類という大事な書類ですら丁寧に作成することができない」ということを物語っています。

日頃の仕事も丁寧に取り組んでくれない人だと思われても仕方がないでしょう。

また、撮影時の服装や髪形、背景の色などは応募書類として適切でしょうか?

スーツではない、髪形が不潔な印象など、「本当に採用されたいのか?」と疑ってしまいます。

書き損じを修正してある

書き損じた箇所を、修正液などで直してある履歴書もやる気のなさが感じられます。

パソコン作成が基本の職務経歴書と違い、履歴書の場合は手書きの方が好ましいとする人事担当者もいます。

その場合、ボールペンで記載するため書き損じてしまったら新しい履歴書に最初から書き直すのが基本です。

履歴書一枚作成するのはそれなりに大変ですが、希望の企業への応募書類なのに書き直さないのは、熱意がない証拠と思われます。

当然ながら、消しゴムで消せるタイプのボールペンで書くのもNGです。

後に残る応募書類ですから、やる気どころか常識レベルがないと判断されてその時点でアウトでしょう。

人事担当者は多くの書類を見慣れていますから、どんなボールペンで書かれているのかは意外とばれてしまうものなのです。

住所に社名、資格名などが略してある

転職活動では同時に複数の企業に応募していくのが基本ですから、住所や社名、資格名など文字数がかさむ情報はついつい略して書きたくなってしまいます。

しかし何でも略して書いてあると「正式名称で書くのが面倒だったのだろう。」と思われてしまいます。

例えば以下のようなことです。

  • 住所欄の都道府県名を省略する
  • 株式会社を㈱とする
  • 資格を正式名称ではなく一般的に使われる名称を使う

応募書類の情報は正確性が求められますから、小さいことだと思っても略さず正式名称で書くようにしましょう。

企業のシステムによっては応募時の履歴書を元に社員データを作成することがあり、正確に書かれていない場合は情報の信憑性にも関わってくることです。

やたらと空欄が多い履歴書

やる気が感じられない応募書類の中でもよく挙がることとして、空欄が多い履歴書があります。

例えば資格欄や本人希望欄、趣味欄などは、特になにもない場合に空欄にしてしまう人がいますが、やる気がないと思われます。

資格欄が空欄の場合、自動車免許など本当に何も書くものがないのか考えてみてください。

もし今何か勉強中のことがあるならば、「〇〇試験受験中」と書いてあるだけでも印象が違います。

職歴が長い人ほど、これまで何もしてこなかった人なのかなと思われることもあります。

本人希望欄に書くことが特にない場合は「貴社規定に従います。」と記入しましょう。

趣味欄は何かしら自分が好きなことや得意なことを書けば良いので、空欄の場合は考えることを放棄したとも思われます。

内容の薄い職務経歴書

職務経歴書はA4サイズに2枚程度が基本です。

情報を詰め込み過ぎの見にくいものも敬遠されますが、内容がほとんどないようなものはさらに良くありません。

ボリュームが1枚の途中までしか書いていない、履歴書の内容とほとんど同じことが書かれているなど、明らかに手抜きした職務経歴書だと、会ってもらうことは難しいでしょう。

社歴が短くて書くことがないという人もいるでしょう。

その場合は、短い社歴の中でも深く掘り下げて書いていく、研修などで学んだことも書いていくようにすると、経験が短いなりに魅力的な内容に仕上がります。

年齢からキャリアの少なさは分かりますから、書くこと自体が少ないのは人事担当者も理解しています。

短いキャリアの中でも、いかに自分をアピールしようとしているのかが重要なのです。

志望動機や自己PR欄に個性が感じられない

志望動機や自己PR欄など、どの業界や職種でもよく書かれる項目というものがあります。

これらについては、内容に独自視点があり個性が感じられるのかを見られています。

どの応募先にでも使えるような志望動機であったり、転職ノウハウ本やサイトに書かれているものをそのまま書いているようなものは大体予測ができるというものです。

体裁よく整えられた言葉であっても、中身がないものに人事担当者は興味を示しません。

本やサイトを参考にするのは良いのですが、そのままマネするのではなく、自分なりの言葉や考えを書くようにしましょう。

企業研究や自己分析をしっかり行っていくと、オリジナルの志望動機や自己PRができるようになります。

やる気がない応募書類と思われないために

応募書類を見てやる気がないと思われてしまうと、面接に呼ばれる可能性は著しく下がると覚悟しておきましょう。

応募書類の作成方法を間違えてしまったことで不採用になるなら、それこそ労力が無駄になるというものです。

作成した応募書類は、自分の中で完結せずに第三者に見てもらうようにしましょう。

自分では気づかなかった点を、人の目が入ることで発見できる場合があります。

第三者は家族や友人でも良いのですが、特に転職エージェントがおすすめです。

転職エージェントは転職支援のプロですから、やる気がないと思われないだけでなく、ぜひ面接に来てもらいたいと思われる魅力的な応募書類作成に一役買ってくれます。

応募書類の添削サービスがありますので利用してみてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、企業の人事担当者にやる気がないと思われる応募書類の特徴をご紹介しました。

やる気がないという印象を持たれてしまうと書類選考突破は難しくなります。

応募書類の基本に戻って、魅力的な書類作成を目指しましょう。