近年クリーニング店の技術を、テレビなどで公開されることがよくあり、クリーニング店の仕事に興味がある人もいるのではないでしょうか。

お客さまの衣類を預かって、美しく仕上げるやりがいの高い仕事。

ですが、正社員として働くことにどんなメリット・デメリットがあるのか、よくわからないという方も多いでしょう。

そこで今回は、転職してクリーニング店の正社員として働きたい方のために、クリーニング店で働くメリット・デメリット、クリーニング業界の現状や転職方法について紹介します。

クリーニング店で正社員として働くメリット

クリーニング店で正社員として働くとは一体どんなことなのでしょうか。

まずは、クリーニング店に転職することのメリットを紹介します。

女性が採用されやすい仕事

クリーニング店には受付、工場ともに女性が多く活躍しています。

結婚や出産などのライフイベントでキャリアに変化が起きやすい女性は、正社員になるのが難しいため、これは大きな利点。

40代以降の主婦の方でも正社員になれるチャンスがあります。

一般企業の場合、40代でブランクがある女性は敬遠されやすいですが、クリーニングは「家庭」とのつながりが深い仕事。

女性は受付で感じのいい対応ができる人が多いですし、洗濯した衣類をきれいに畳むなど、家事スキルを役立てることもできるため需要があるのです。

未経験でも可能な求人も多い

クリーニング店で働くには専門的な知識やスキルが必要ですが、研修や実務を積みながら覚えていくというスタンスを、多くのお店がとっています。

そのため、未経験でも可能な求人が豊富。

学歴も問わないか、高卒以上なら可能というケースが多く、比較的多くの人に門戸を開いている業界です。

チェーン店が多いため運営マネージャーを目指せる

クリーニング店は個人でやっているところもありますが、地域でチェーン展開しているお店が多いのも特徴です。

チェーン店の場合、正社員として店舗経験を積むと、店舗を総括する運営マネージャーへに挑戦できることも。

店舗受付や工場内での勤務だけでなく、キャリアアップしていけるのは大きなモチベーションになりますね。

クリーニング店で正社員として働くデメリット

クリーニング店で働くのは大変な面も多くあります。

転職するとどんなデメリットがあるのか見ていきます。

休みが少ない

クリーニング店の正社員は、休日が少ないのがデメリットです。

月8日あればいい方で、月5、6日ということも。

年間休日にすると90日を切ることが珍しくないため、あらゆる業種の中でも少ない方です。

残業の有無はお店によって異なりますが、固定残業代込みのケースも多いため、残業があると思っておいた方がいいでしょう。

未経験でも月給20万円以上はもらえる求人が多く、魅力的に映りやすいですが、時間給に換算するとさほど高くはないです。

夏場は暑いし重労働

工場勤務の場合は、衣類の洗濯と乾燥、ごみダニの除去といった下処理のほか、衣類を配達する仕事もあります。

工場内の室温は非常に高いため、夏場はかなりハード。

衣類を運ぶときも意外と重労働なため、男性にとっても大変に感じる仕事です。

他人の衣類を預かる責任

クリーニング業界で働くことは、他人の衣類を預かる責任があるということです。

どんな汚れもクリーニング店でお金を払えば、「完璧に落ちて当たり前」だと思っている客もいるため、シミが落ちていないといったクレームも多くあります。

シミの原因によっては機械でも落ちないこともあり、衣類を傷付けないためにもやみくもに洗浄しないのですが、客への説明や、理解してもらうのに苦労することがあります。

クリーニング業界の可能性や転職活動方法

クリーニング業界の現状や今後の動き、転職活動方法も気になりますね。

ここからは、クリーニング業界の転職事情を解説します。

業界は不調

クリーニング事業者は減少傾向にあります。

理由としては、消費者の節約意識や、洗濯機やアイロンなど高性能家電が増えたこと。

業界全体として先行き不透明な流れになっており、アイデアとサービスの質向上が生き残りの鍵と言えるでしょう。

ただ、可能性はある業界です。

特にビジネスマン向けのサービスに新しいアイデアが生まれれば活路を見出すことができます。

ビジネスマンの利用者が多い

クリーニング店の利用者を年齢性別ごとに分類したデータを見ると、男性で利用者が多いのは50代。

週1回以上クリーニングを利用する人が全体の16%います。

この世代は役職に就いている人も多く、身だしなみの重要性を理解しているため、ビジネス用の衣類を定期的にクリーニングに出す傾向にあります。

また、意外にも20代男性の需要も大きく、月1回以上利用する人は全体の41%にものぼります。

一方、女性は男性に比べて利用者が多いものの、頻度は控えめ。

家事を担っているため自分で洗濯する人が多いことや、ビジネス用のスーツやワイシャツを身につける機会が少ないことも関係しているのでしょう。

品物の内容を見ても、男性がビジネス用衣類が主流であるのに対し、女性はビジネス用以外の衣類や、家族の衣類を出している人が多くなっています。

参照:日本政策金融公庫「クリーニングに関する消費者意識と経営実態調査」
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/seikatsu27_0130a.pdf

業績が好調なクリーニング店を見極めるには

転職先としてクリーニング店を検討している方は、業績が好調で将来性があるお店を選びたいですよね。

それを見極めるためには、応募するクリーニング店を実際に使ってみるのが一番です。

先ほどの調査によると、クリーニング店を選ぶポイントとして、消費者が主に挙げているのは、立地以外だと「料金が安い」「技術が高い」「店員の接客が良い」「待ち時間が短い」の4つ。

つまり、自分で実際に使ってみてこれらの条件に該当していれば、良いクリーニング店として消費者から選ばれやすいということです。

転職エージェントを利用すれば活動がスムーズ

クリーニング店の求人を探すときは転職エージェントを利用するのがおすすめです。

自分で検索しなくても求人を見つけて紹介してくれるため手間がかかりませんし、企業の情報収集力に長けているため、どんな店舗かをしっかり調査してくれます。

転職して後悔しないためにも、プロのサポートを受けて慎重に転職活動しましょう。