未経験から転職して活躍することもできる介護業界ですが、企業研究や求人選びはどのように行っていけば良いのでしょうか?

経験者であれば業界事情や優良企業などにも詳しいでしょうが、未経験者となるとそう簡単にはいきません。

今回は、介護業界未経験者のための転職ノウハウとして、企業研究や求人選びのコツをご紹介していきます。

まずは業界研究や仕事内容を知ろう

介護業界未経験の場合はいきなり希望の企業選びを始めるのではなく、業界全体の動向や仕事内容など大枠を知るところからです。

高齢者大国である日本では介護業界について調べるのは難しくありません。

テレビ、出版物、インターネット等様々な場所で多くの情報が転がっています。

介護業界に特化した転職サイトや出版物などであればより詳細の情報を知ることができるでしょう。

身近に介護関係の仕事をしている人がいてもおかしくありませんから、業界内の話を聞いてみるのも一つです。

もちろん何か一つの情報を鵜呑みにしないようにするなど慎重な姿勢が必要ですが、様々な角度から調べていくことで共通しているものが見えてきて、そこから実態を探ることができるでしょう。

特に仕事内容については、大変な仕事が多くあるということの理解と、具体的にそれができるのかイメージすることが大切です。

介護の仕事は大変さはよく聞くかもしれませんが、頭では分かっていても実際にやってみて「こんなはずじゃなかった。」と後悔する例も少なくありません。

事業形態が色々あるから理解した上で選ぶこと

介護職とひとくちに言ってもその事業形態は様々で、応募先の事業形態によって業務内容の傾向や仕事の苦労なども違ってきます。

経験してみなくては分からないと思うかもしれませんが、事前に事業形態についてはきちんと調べておき、ある程度応募する事業所の方向性を定めておく必要があります。

何も知らない状態で「とにかく介護の仕事をしたい」「言われれば何でもやります」では、真剣に介護の仕事をやりたいのか疑問視されるでしょう。

事業形態を調べることは誰にでもできることですから、きちんと理解しておきましょう。

以下、事業形態の概要をまとめました。

施設に入所している対象者の介護を行う

入所型の事業所では、施設に入所者が寝泊まりしていて生活のすべての基盤がそこにあります。

入所型の施設のタイプにも色々あり、それぞれに求めらる役割が異なります。

例えば特別養護老人ホームでは、手厚い介護を必要とする重度の介護状態にある高齢者の介護を行います。

一方ケアハウスと呼ばれる施設では、入浴や排泄は自分でできるなど比較的自立している高齢者の身の回りの世話や運動指導などを行うことになります。

メインとなる業務や大変さは施設のタイプによっても異なりますが、これらの入所型の施設では24時間体制で対応にあたることが必須なので、夜勤ができることが大前提となります。

夜勤ができないという場合は、他の形態の介護を行っている企業に応募しましょう。

施設に来所した対象者の介護を行う

デイサービスやデイケアなどの来所型の施設では、施設内での勤務という点は入所型と共通していますが、介護対象者が通うという形を取っており、日帰りであるという点も大きく異なります。

デイサービス専門であれば夜勤がないというメリットはあります。

ただし朝と夕方の送迎も基本的業務に含まれますから、安全に運転できる技術を持っている人の方が仕事の幅が広がります。

運転免許がない場合は介護ドライバーと呼ばれる運転手に同乗すれば良いですが、小さな施設など兼務していることもあります。

免許がなければ採用は難しいという場合もあるので、募集要項をよく確認する必要があります。

自宅に訪問して介護を行う

訪問型の形態では、自宅に出向いてお世話をすることが基本になります。

一人で行くこともありますし、入浴介助つきであれば複数人と訪問して協力しながら業務にあたることになります。

介護職員が対応できるサービスは限られてはいますが、自宅での介護なので介護対象者が自分なりのこだわりがあったり、それぞれの希望を聞いて柔軟に対応していくことが求められます。

一人で訪問する場合は他の職員の目が届かない分気持ち的に楽という人もいますが、何かあったときは一人で対応しなくてはならないという大変さや責任の重さがあります。

介護施設を選ぶときのポイント

業界研究、仕事内容、事業形態の理解ができたら、やっと応募先を探していくことができます。

ここまでの段階を飛ばしてしまうと求人選びでつまづいてしまうことが多いので、ぜひしっかりとやっておきましょう。

応募先の事業所を選ぶ際のポイントとしては、将来を見据えたヴィジョンが明確にされていて職員が経営理念を具現化していること、経営者の考え方に共感できることなどが大切になります。

施設の経営状況や利用者の評判なども見逃せないポイントです。

給与や勤務時間などの条件だけでなく、長く働けそうな職場なのかも含めて総合的に判断していくようにしましょう。

気になる施設があれば職場見学またはボランティア

企業研究の結果から気になる施設が見つかったら、実際に訪問してみるのをおすすめします。

介護施設や事業所では職場見学を積極的に採用しているところも多く、募集要項をよく見ると書いてあったりします。

もちろん募集要項に書かれていない場合でも、職場見学が可能かどうかを聞いてみると対応してくれることもあります。

また、職場見学以上に雰囲気を実感できる方法としてはボランティアもあります。

ボランティアについても、介護施設や事業所で随時募集している場合があります。

介助などの責任ある仕事の経験はできませんが、レクリエーションの手伝い等軽めの仕事を体験させてもらうことができます。

ボランティアの経験だけで介護の仕事を知った風に思ってはいけませんが、どんな雰囲気なのか、介護対象者や職員たちはどんな人がいるのかを知るヒントにはなります。

転職活動はプロのサポートを受けるのがおすすめ

今回ご紹介したような企業研究の方法や求人選びのコツなど、様々な転職ノウハウを持っているのが転職エージェントです。

応募書類の添削やカウンセリングなど、豊富なサービスがありどれも無料で受けることができます。

転職活動中に疑問に思ったことや、応募先の事業所のことで気になることがあれば聞いてみると良いでしょう。

プロの視点から的確なアドバイスをもらえます。

最後に

いかがでしたか?今回は、介護業界未経験の企業研究、求人選びのコツをご紹介しました。

事業形態や仕事内容など特殊なことも多いのが介護の世界です。

未経験の場合は焦らずしっかりと調べていくことが大切です。

ぜひ参考にしてみてください。