転職面接では真面目で誠実な態度が評価されやすいと言われることがあります。
確かに横柄な態度の人よりも真面目で誠実、謙虚な姿勢の人の方が好印象を与えるのは間違いありません。
しかし、真面目で誠実なのになかなか内定がもらえないという人も意外と多いものです。
このような場合は真面目さと誠実さが裏目に出てしまっているのですが、一体どういうことなのでしょうか?
そこで今回は、真面目で誠実なのに転職面接で内定をもらえない理由についてご紹介していきます。
目次
マニュアル本のような回答が多い
真面目で誠実な人は転職活動も頑張って下準備をします。
何とか転職を成功させたい、応募先企業の期待に応えたいという気持ちで転職ノウハウ本などもじっくり読み込みます。
それ自体は悪いことではないのですが、事前に予習をし過ぎてしまうため、どうしても面接に対しての回答が教科書的になってしまいがちです。
面接官は「感じは良いのだけれど、どこかで聞いたことのある回答ばかりだな。」と感じてしまいます。
悪い印象は与えないけれど、特に人事担当者の心に響く回答ができない、結果的に不採用になってしまうのです。
転職面接で失敗しないように下準備をすることは大切ですが、転職ノウハウ本に書かれている内容はあくまでも参考例です。
自身で考え抜いた答えを用意できるよう、ノウハウ本の読み込みよりも自己分析やキャリアの棚卸などに時間を割いた方がうまくいくかもしれません。
本音と建て前が使い分けられない
面接では本音と建て前を使い分ける場面があります。
例えば退職理由では、実際に「残業が多かった。」「人間関係で辛かった。」などの理由があったとしても、そのようなマイナスな理由は通常述べません。
やりたい仕事があったなどの前向きな理由に転換して退職理由とするのが王道のパターンです。
しかし真面目で誠実な人ほど、「正直に理由を話してそれでも採用してくれる会社に転職したい。」と思ってしまいます。
そして上記のようなマイナスな理由を伝えてしまって不採用になるというケースが多いのです。
この場合は、嘘を言おうと思っているから後ろめたい気持ちになるのだと考えましょう。
退職理由として残業や人間関係はきっかけではありますが、本質を探っていくと前向きな退職理由が見つかるものです。
例えば仕事内容に関してはどうでしょうか?
自分が日々仕事でこんなことをやってみたいという気持ちがなかったか、もっと別のやり方をすれば良いのにと職場で思っていたことはなかったのか、思い返してみましょう。
自分の目標や希望が仕事に関してあったのであれば、それが今回退職に踏み切った理由になり得るものです。
まずは自分の中で「これが本当の退職理由だ。」と言える前向きなものを探し出す、そうすることで退職理由について後ろめたい気持ちになることがなくなるはずです。
一生懸命自分の話をしようとしてしまう
真面目で誠実な人は普段から一生懸命です。
転職面接でも、せっかく面接の機会をいただいたのだからとばかりに一生懸命自己アピールをしようと努力します。
その結果、自分の話をするのに気を取られて面接官の話が頭に入ってこなかったり、質問に対しての回答とは方向性が異なる話をしてしまうことになります。
真面目で誠実で一生懸命なのだけれど、会話がどこかかみ合わない、会社でもこういう人はいます。
転職面接でスムーズな会話を成立させるために、面接官の話をしっかり聞き、それに沿った回答をするということに注力しましょう。
上手に話そうとしなくても大丈夫ですから、面接官の意図を把握して答えるということが大切です。
柔軟性に欠けると思われてしまう
真面目で誠実なのに不採用になってしまう人の多くは面接官から「どこか柔軟性に欠ける
」という印象を持たれます。
受け答えもしっかりしているけれど無難なものばかりで、特に目立った良い点も悪い点もない、こういう人はいざというときに柔軟に対応できない人ではないかと思われます。
このときにポイントになるのは過去の失敗経験です。
これまでの失敗や大変だったことにどう対応してきたのかを伝える、という視点を持ちましょう。
面接では仕事での失敗経験や、強み・弱みなどの質問を受けることがあります。
そのときに「マイナスポイントを出さないようにしよう。」と保守的になるのではなく、きちんと失敗した事実も伝えた上で「失敗や大変な思いもしたけれどこんな風に対応して成長してきた。」という姿勢をアピールするのです。
過去に壁を乗り越えた経験がある人は強いです。
それがさらに真面目で誠実な姿勢を保っている人であれば、より説得力があるというものです。
真面目過ぎて社風に合わないと思われる
面接では応募者の緊張をほぐすために仕事とは関係のない話題をふられることもあります。
ここで敬語を崩すなどしてはいけませんが、生真面目過ぎるという人も逆効果です。
せっかくにこやかに話しかけてくれているのに日常会話が続かないようでは、面白味のない人間だと思われてしまいます。
応募先の社風によっては「うちには合わない。」と思われてしまうこともあるでしょう。
積極的に意見を出し合う、和やかにコミュニケーションを取りながら仕事をする、そういった社風の会社では生真面目すぎる人は敬遠されます。
面接では常に謙虚な姿勢は崩さず、にこやかに相手の話題に反応するようにしましょう。
一緒に働いたら楽しそうと思ってもらえると内定確率がアップします。
会社を学校や踏み台だと勘違いしていると思われる
真面目で誠実な人は勉強熱心であるケースも多いのですが、転職面接でそれが裏目にでてしまうことがあります。
例えば「御社でぜひ学ばせていただきたい。」「ここで技術を磨いてステップアップしていきたい。」など、会社を教育の場や他の仕事への踏み台だと思われるような発言をしていないでしょうか?
会社は転職者に対して即戦力を求めますから、これから学ぶという姿勢ではなく、すでに何ができるのかを知りたいわけです。
また、いずれ辞める可能性がある人を堂々と雇うほど会社は優しくありません。
長く貢献してくれる人を求めているということは忘れないようにしましょう。
内定がもらえないならプロのアドバイスを受けよう
真面目で誠実ということだけは誰にも負けないのになぜか不採用続き、その場合は根本的な面接対策ができていない可能性がありますからプロのアドバイスを受けましょう。
転職支援のプロである転職エージェントであれば、実践的な面接対策を行ってくれます。
転職活動全体をバックアップしてくれる強い味方ですから利用を検討してみても良いでしょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、真面目で誠実なのに転職面接で内定をもらえない理由をご紹介しました。
真面目で誠実なことは、本来は大きな武器です。
その武器を活かせるよう、今回ご紹介した点に注意して面接に臨むようにしてください。