女性を中心に人気の職種と言えば事務職です。
給与が相対的に見て低い傾向にあるものの、どの業界、企業においても募集をだせばあっという間に埋まるという人気ぶりです。
事務職が人気であることはすでに周知の事実。
そのため事務職を目指して内定がもらえない場合でも「応募者が多いから」と決めつけてしまっているケースを散見します。
しかし、一旦冷静に考えてみましょう。
事務職の内定をもらえないのは本当に人気職種だからでしょうか。
他の原因もあるとしたら、それを突きとめない限りは内定は難しいでしょう。
そこで今回は、事務職の内定をもらえない人の本当の原因を解説します。
目次
事務職は楽だからという理由
立て続けに事務職に応募しても内定がもらえない場合、まずは志望動機を振り返ってみてください。
特に未経験で事務職を目指す人は、職種への志望動機が重要です。
なぜ事務職という仕事に就きたいのか、堂々と理由を説明できるでしょうか。
「座り仕事だから楽そう。」「空調がきいたオフィスワークで快適に仕事ができそう。」といった薄い理由ではありませんか?
もちろん面接で、「事務職は楽そうだから希望します。」という人はいないでしょう。
しかし、頭のどこかでこの気持ちがある限り、志望動機を明確に答えることができず、人事担当者の心に響くことはありません。
事務職は人気である一方で「やりがいがない」「ルーチンワークが退屈」といった理由で辞める人もいます。
企業としてはそうなることは避けたいので、きちんと目的意識をもって事務仕事に取り組んでくれる人を求めているのです。
単純に応募数が少ない
転職活動では、1人あたりの応募数が10社、20社は当たり前と言われます。
経験がある人でも同様です。
経験者が同時に応募してきた求人であれば、経験豊富な人が不採用になる可能性だって十分にあるでしょう。
もし現在の応募数が2桁に満たないのに「何社受けても不採用になる。」と思っているならば、転職活動というものを冷静に見つめてみることも必要です。
もう少しどっしりと構え、1社ごとの反省点を活かし、地道に転職活動を続けていく覚悟をしましょう。
コミュニケーションスキルが不足している
顧客とのやり取りが多い営業や接客業でないという理由で、事務職にはコミュニケーションスキルが不要だと思っているなら間違いです。
外部の人とやり取りが発生することは当然ありますし、さまざまな職種の人と接点を持つのが事務の仕事。
バックオフィスと呼ばれる、従業員の働く環境を整える職場であれば、なおさら他部署の人とコミュニケーションを取る機会が多いでしょう。
忙しい専門職に代わって、社内外との調整などの役割を担うこともありますよ。
職場内での連携も必須なので、黙々と事務仕事をしていればいいわけではないのです。
面接官の質問とずれた答えを返している、会話のキャッチボールがスムーズにいかないなど、コミュニケーションスキルの不足が不採用の原因かも。
事務職は誰とでもうまくコミュニケーションが取れるタイプの人の方が、採用確率が高いのですよ。
協調性がないと思われている
個人のスキルや能力が成績に反映される営業や販売とは異なり、事務職は協調性をもって働けるかどうかが重要です。
電話をつなぐ、トラブルの相談をおこなうなど、職場内の人と関わることは頻繁にあります。
他部署の仕事への理解も必要なので、相手の立場に立って物事を考えられる人でないと難しいでしょう。
基本的に事務所内での仕事が多いため、1人協調性がない人がいるだけで職場内の雰囲気が悪化します。
他の職員への影響も大きいので、協調性がない人は人事担当者としては避けたいところ。
協調性があるかどうかは面接で大体わかります。
面接官の言葉に対してすぐに否定的な言葉で入る、少し厳しい言葉を投げかけるだけで露骨に嫌な顔をするなど、感情的なコントロールができない人は難しいでしょう。
前職で、チームワークが必要な仕事にどの程度関わってきたのかも重要です。
協調性をもって業務に取り組んだエピソードを交えて、職歴を説明する工夫が必要です。
パソコンや電話応対など事務に活かせるものが何一つない
専門的な知識やスキルが不要とあって、未経験でも転職しやすいとされている事務職。
確かに特殊な知識は必要ありませんが、大前提として求められるスキルもあります。
事務職に活かせるものが何一つない場合は、それが内定に至らない大きな原因でしょう。
まずはパソコンスキル。
プログラミングなどまでできる必要はありませんが、ワードやエクセルなどのオフィスソフトは普通に使えなくてはなりません。
未経験で、かつ前職でパソコンをほとんど使わない仕事だった場合、パソコンスキルがあることの証明が難しいため、パソコン関連の資格を取るのは一つです。
資格がすべてではありませんが、客観的な証明となり、事務職への意欲が感じられるため評価される可能性は上がるでしょう。
また、事務職は電話応対ができない人には難しい職種です。
基本的な敬語の使い方などビジネスマナーがなっておらず、電話応対をした経験がない人は、内定ハードルが一気にあがります。
LINEやSNSなどの普及もあって、プライベートでも電話を使わない人が増えていますが、事務仕事では必須。
最近は新卒の若手事務職が「電話に怖くてでられない」という話題も聞かれますが、正直事務職に転職したいなら避けられない問題です。
内定がもらえずに悩んでいるなら転職エージェントを利用すべき
どうしても事務職に転職したいけど内定がもらえないなら、転職エージェントのサポートを受けましょう。
面談を通じて内定がもらえない原因を一緒に考えてくれますし、求人紹介のほか、応募書類の添削や面接対策などさまざまな支援をおこなってくれます。
内定に至らない原因をよく考えずにやみくもに活動しても時間を無駄に浪費するだけ。
プロの支援を受けて、何がだめでどうすべきなのかを具体的に探っていきましょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、事務職の内定がもらえない人の本当の原因を紹介しました。
人気職種がゆえにライバルは多いですが、単純にそれが理由でないこともよくあります。
本当の原因に目を向けてみることで内定が一歩近づきますから、ぜひ掘り下げて考えてみましょう。