退職が決まったあと、今の会社を円満退職するために、最後の一仕事が残っています。
退職の報告や引継ぎを済ませると同時に気になるのが、職場の人へのお礼です。
今までお世話になったお礼として、小さな贈り物をするのが大人のマナーでしょう。
今回は、転職時に職場の人へお礼の品は何を贈るのか、心得や予算、タイミングなどもあわせて紹介していきます。
目次
職場の人へお礼の品は贈るべき?
そもそも、転職するときに職場の人へ贈り物をする必要があるのでしょうか。
もちろん、贈らないといけないという正式な決まりも義務もありません。
簡単に言えば気持ちの問題です。
これまで自分を育ててくれた人、仕事で協力したり、助けてくれたりしたお礼を形にして返すための一つの方法です。
経済的に贈り物をする余裕がどうしてもない、会社の人から嫌がらせを受けたなどお礼を言いたくないなど、人によって事情があるでしょう。
その場合は無理に贈る必要はないのです。
お金がない場合は、手紙や心のこもった挨拶でも気持ちは伝わります。
ただ、多少の余裕と感謝の気持ちがあるなら、ぜひ贈っておきたいです。
お礼の品の予算はいくら?
お礼の品を選ぶときにまず気になるのは予算です。
1人あたりいくらかければいいのか、どのくらいが適切なのかに正解はありません。
一般的には、1人1人にモノを渡すなら300円~1,000円程度が主流です。
職場全体に箱菓子を用意する場合などは、1人あたり150~200円程度ということもあります。
1,000円を超えてくると、かなり親しい間柄で特別お世話になった人へのお礼という印象です。
自分が退職する側として贈り物をする場合は、あまり高価なものは選ばないのがいいでしょう。
お礼の品は何を選ぶ?定番からおすすめまで紹介
お世話になったお礼の品はどんなモノを選べばいいのでしょうか。
ここからは、定番の贈り物からおすすめの品までを紹介していきます。
「消えもの」はやっぱり渡しやすい
お菓子や飲み物などのいわゆる「消えもの」は、相手の負担にならず低価格で買えるものも多いため、お礼の品として選びやすいです。
注意点としては、早めに消費する必要がある生菓子ではなく日持ちする焼き菓子や、冷蔵が不要なティーバックやインスタントの飲み物を選ぶことです。
お菓子や飲み物をぽんっと配るのはあまりにも寂しいと思うなら、簡単にラッピングして、メッセージカードを添えるだけでも豪華に見えます。
100円均一などで購入できる袋とリボンなどで十分です。
お金をかけなくても気持ちを表すことができますから、少し早めに準備しておくといいですね。
ハンカチは現代人の贈り物としては定番
ハンカチは退職時の贈り物の大定番です。
ハンカチは「手巾(てぎれ)」と書くことから、縁切りという意味があるとされていますが、最近では気にする人はかなり少ないです。
むしろ、いくつあっても困らず場所もとらない、多少好みのずれがあっても使い道があることなどから、贈られる側の立場に立った贈り物と言えるでしょう。
ハンカチを選ぶ場合は1人あたり500円~1,000円程度の予算が必要になります。
文房具やツールは職場の人への贈り物らしい
自宅に持ち帰る必要なく、職場ですぐに使ってもらえるボールペンや付箋、職場全員で使える便利ツールなどもいいでしょう。
価格帯は幅広く、300円~1,000円以内で購入できるものも多くあります。
ボールペンなどの筆記用具は目上の人に贈ると「これからも勉学に励んでください。」という意味があるとして敬遠されます。
上司や先輩ではなく、同僚や後輩に贈るのが無難かもしれません。
女性はミニハンドクリームがおすすめ
女性に贈るお礼の品なら、ミニハンドクリームがおすすめです。
ハンドクリームは女性なら大抵使う機会があるでしょう。
パッケージの柄が女性らしくお洒落なものが多く、リラックスできるいい香りのものも種類豊富にそろっているため、喜ばれやすいです。
女性人気が高い化粧品メーカーからも、1,000円以内で購入できるミニハンドクリームがたくさん出ているので、探してみてもいいでしょう。
まとめ買いすると無料ラッピングがついていたり、おまけ商品があったりとメリットもあります。
男性はコーヒーや甘くないお菓子
男性はあまりモノに執着がない人も多く、反対に持ち物に強いこだわりがある人もいます。
好みがわかりにくいため、消えものがベストです。
職場のブレイクタイムに飲めるインスタントコーヒーや、お菓子がおすすめです。
甘いものが苦手な男性も多いので、できれば女性用の甘いお菓子とはわけて渡してあげると好印象でしょう。
煎餅やおかき、塩味のクッキーなど、男性本人が食べられるものを選んであげたいです。
職場の人へお礼の品を贈るタイミング
職場の人へ贈り物を渡すときはいつがいいのでしょうか。
状況によっても異なりますが、最終勤務日の、定時が過ぎてからがベスト。
最終勤務日とはいえ、就業時間内に挨拶周りをすると、最後まで職務を果たす気持ちがないという理由でマナー違反とされます。
ただし、定時過ぎには職場全体に向けた退職の挨拶がおこなわれることもありますから、慌ただしさがおさまったタイミングを見計らって1人1人に渡していくのがいいでしょう。
職場の人数が多すぎて難しい場合は上司に渡し、全員に向けて一言挨拶させてもらえばいいでしょう。
他部署とのつながりが深く、いろいろとお礼まわりに行く必要があるなら、最終勤務日にこだわる必要はありません。
帰宅して会えない場合はお礼が言えなくなってしまうので、他部署から早めに渡しておくといいでしょう。
ちなみに、送別会を開いてもらう場合でも、職場で渡す方がいいでしょう。
送別会ではお酒も入り、誰に何を渡したのかがわかりにくくなりますし、職場のお礼は職場でする方が適しています。
円満退職の相談は転職エージェントにしよう
転職は円満退職までできてこそ成功と言えます。
転職した後もいつどこで会社の人と会うかわからないのですから、最後の最後まで気を抜かず丁寧に挨拶しておきましょう。
退職トラブルなどが起きそうな場合は、適切な対処法を転職エージェントに聞いておくことも必要。
転職してしっかり働き始めるまでをサポートしてくれますから、頼ってみてもいいでしょう。