転職先を選ぶ条件として、通勤距離の短さを挙げていませんか?

自宅から会社までの距離が近いと、自分の時間が増えて通勤のストレスが少ないなどいいことづくめ。

しかし、近ければ近い方がいいというわけにはいかないようです。

実は通勤距離が短いことで起きる、想定外のデメリットがあります。

そこで今回は、通勤距離が短いことの意外なリスクと、反対に通勤距離が長いことの意外なメリットを紹介します。

通勤距離が短いことの意外なリスク

まずは通勤距離が短いことの意外なリスクを見ていきましょう。

自宅から会社までの距離が近いことで不都合なことが起こり得るのでしょうか?

会社のトラブル対応にかりだされる

会社員としての責務と言われてしまえばそれまでですが、会社に何かトラブルがあったときに真っ先に対応にかりだされるのは、会社からの距離が短い場所に住む人です。

理由は明確で、「すぐに駆けつけることができるから。」ですよね。

誰かが急に早退することになって人手が足りなくなったとき、急ぎで対応してほしい案件が発生したとき、役職者がすぐに思い浮かべるのは近くに住む人。

こんな事例もあります。

シフト制のショップ店員が寝坊して遅刻し、お店のオープンに間に合わなかったときのこと。

ショップ店員は早番1人体制のこともあるため、「遅刻=お店が開かない」という事態になります。

しかし、遅刻した従業員は会社から遠い住居地だったため、代わりに店から近い従業員がたたき起こされる羽目になりました。

ほかにも、災害時などは、家族を守りたい気持ちと会社に駆けつける責任との狭間で悩む人も多いでしょう。

あとで「近い場所に住んでいるのに会社に来なかった無責任な人」と思われかねません。

気が進まない飲み会に強制参加させられる

「どこに住んでいるの?」という当たり障りのない会話は、職場内や会社の休憩室にてよく見かける光景です。

従業員同士、誰がどのあたりに住んでいるのかは、それなりに把握しているのではないでしょうか。

困るのは、飲み会のとき。

会社の飲み会はコミュニケーションの場所として有効ですが、中には気が進まない会もありますよね。

そもそも、飲み会自体が苦手という人もいるでしょう。

しかし、自宅までの距離が短いと、「家、近いから少しだけでも参加すれば?」と言われてしまいます。

二次会、三次会がある場合も、「家近いし、タクシーで帰れるからいいよね?」と強引に連れて行かれることも。

もちろん、きっぱり断ればいいわけですが、そううまくいかないのが会社員というものですよね。

家が近いと、こんな弊害も起きてしまうのです。

仕事スイッチを入れる前に会社に到着してしまう

朝起きてすぐに仕事モードに切り替えるのは難しいですよね。

身支度をして、通勤時間の中で今日やる仕事を整理するなどして、徐々に仕事モードに切り替えていくものです。

自宅と会社との距離が近いと、切り替えが完了する前にすぐに会社に到着してしまいます。

無駄な時間がない分いいことのようにも思えますが、人によってはあわないことも。

結果的に、会社についてからなかなか仕事に集中できず、時間ロスになってしまうのです。

会社近くに住むなら、気持ちの切り替えがぱっとできるようになるワザは身につけておきたいでしょう。

遅刻の許容範囲がほかの人より厳しい

遅刻は社会人としてあってはならないことですが、長年勤めていて1度や2度は遅刻ギリギリで到着したという人は意外にいるのではないでしょうか。

遅刻も遅刻ギリギリも、「自己管理がなっていない。」と思われてしまいますが、ここでの許容範囲は、会社近くに住んでいる人はかなり厳しくなります。

「家から近いのに?」と思われるでしょう。

その点、会社から遠い場所に住んでいる人は、渋滞や電車遅延などいろいろな言い訳ができます。

周囲も「遠いから仕方ないよね。」と若干許しぎみ。

もちろん、「家から近くても遠くても遅刻は論外!」がもっともな意見ですが、同じ遅刻でも家からの距離によって周りの反応が異なるのは少し嫌ですよね。

通勤距離が長いことの意外なメリット

通勤距離が長いと、体力的に大変、通勤ストレスがきついなどさまざまなデメリットがあります。

ただ、すでに遠い場所に住んでいる人は住居を変えるのはなかなか難しいもの。

特に持ち家の場合は諦めて「遠いことのメリット」を感じながら前向きに捉えていきましょう。

ここでは、通勤距離が長いことの意外なメリットを紹介します。

都心から外れた場所に住めば家賃が安い

オフィスビルは都心にあることが多いため、郊外から通う人はどうしても通勤距離が長くなります。

バスと電車を併用し、1時間以上は当たり前にかかるでしょう。

しかし、お金の面では有利です。

少し都心を外れるだけで賃貸家賃は一気に安くなりますし、持ち家購入も庭つきの広い家に住めるでしょう。

通勤時間が「自分の時間」になる

会社から遠い場所に住んでいると始発に乗れたり、自然と早起きするようになるなどで、通勤ラッシュに巻き込まれないで済むことができます。

会社から遠い場所に住んでいる人の方が、規則正しい生活を送っていたりもします。座ってしまえば自分の時間。

読書をしたり、メールの返信時間にあてたりと何かとやれることはありますよね。

「遠いから」を理由に飲み会を断れる

気が進まない飲み会に誘われた場合、断り方に困りますが、家が遠い人なら「家、遠いので今日は帰りますね。」とにこやかに伝えることができます。

言われた方も、「確かにタクシー代がかかるし大変だから仕方ないね。」と素直に受け入れることができるでしょう。

転職先を決めるのに「近いから」は慎重に

転職先を決めるのに通勤距離は一つの基準ですが、近ければ近いほどいいというわけではありません。

自分の管理能力や、何を優先的に考えるかで変わってきますから、通勤距離以外の点も踏まえて総合的に判断するようにしましょう。

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希望にあった求人を探しだしてくれるため、通勤距離の希望もつけくわえておくといいでしょう。