結婚前の女性が転職活動をするとき、「結婚や出産しても働き続けることができる職場がいい。」と言います。
しかし、具体的にそれがどんな職場なのかはイメージできていない人も多いもの。
独身時代にはバリバリ働いていた人が結婚や出産などのライフイベントを経験した後、ほぼ間違いなく仕事への影響が起こります。
今のうちから、どんな職場で働きたいのか決めておくことが大切でしょう。
単に「女性に優しい会社」といった漠然としたものではなく、より具体的にどんな要素がある職場であればいいのか考えてみましょう。
目次
女性が結婚・出産しても働きやすい職場の条件
すでに結婚や出産を経験した人は、どんな職場が「働きやすかった」と感じたのでしょうか。
結婚や出産を経ても働きやすい職場の条件を紹介します。
育児中以外の人の労働環境が整っていること
育児支援制度があって実際に使える状態になっていても、制度利用ができればいいという問題ではありません。
非常に多いのが、職場にいる育児中以外の人との関係性に悩みを抱えるケース。
育児を理由に早く帰る、休むといったことが認められていても、育児中以外の人から見れば「育児中だから許されていいね。」ということになりかねないのです。
実際に、育児中の人をフォローするために、それ以外の社員の労働時間が増えてしまうことは問題になっています。
どんなに制度が充実していても、育児中の人だけに絞ったものであれば、不公平感が生まれて当然。
育児支援制度がどうという問題よりも、育児中の人を含めた職場全体の労働環境が整っていることがもっとも大切なのです。
40代、50代など子育て経験のある女性が多い
子育て経験のある女性は、子育て中の人に対して理解し「守ってあげたい」という気持ちになりやすいものです。
特に女性は仲間意識が強いため、自分の子育て時と同じような苦労をする人へ「わかる、わかる!」という気持ちが働きます。
自分より年齢が上で、人生経験も、子育て経験も豊富な人がいるのは、安心材料になります。
子供の用事で遅刻や早退をしたい場合も、「気にしないで大丈夫。」と言ってくれるのは、とてもありがたいことです。
ただし、結婚、出産経験のない独身女性にとっては、ときに居場所がないような感覚にもなります。
すべての女性にとっていいというわけではないという点は覚えておきましょう。
上司の理解があること
同僚たちからの理解も重要ですが、上司の理解がないと大変です。
休暇を取るにも早退を申請するにも上司を通す必要があるため、その都度嫌味を言われてしまってはストレスが溜まる一方。
上司個人の考え方によるところが大きく、転職前に見極めることなどできないと思うかもしれませんが、1つの傾向として「外資系は子育ての理解度が深い」というものがあります。
子育てについて上司の理解があったという人に話を聞くと、外国人上司の確率が高いのです。
外資系は結果さえだしてくれればいいという合理主義ですし、仕事より家族を優先させるという考え方が根づいています。
語学力がないと外資系は難しいですが、働きやすい職場で働くために、今のうちから語学力を身につけるという発想もアリかもしれませんね。
時間単位での有給休暇が取得できる
有給休暇が取りやすければ夫や子供との時間をもつことができ、結婚や出産しても働きやすいことの条件になります。
ただ、有給休暇は日数が限られており、特に子供が小さいうちは、発熱やら学校行事やらで、何日有休があっても足りないという人も少なくありません。
これに対応できるのが時間単位での有給休暇。
有休は労働者の休息やリフレッシュを目的としているため、時間単位取得が必ずいいわけではありませんが、結婚・出産を考える人にとってはありがたい取り方。
労使協定が必要などの条件がありますが、時間単位取得が可能だと働きやすいと考える人は多いです。
女性が結婚・出産しても続けられる仕事や働き方は?
結婚・出産しても働くという点について、職場単位だけでなく、仕事内容や働き方に注目してみることも必要です。
たとえば、女性から人気が高い事務職ですが、女性が結婚、出産しても働きやすいかどうかで言うと疑問も残ります。
理由は拘束力の問題。
事務職は基本的に外出が少なく、営業時間内は必ず事務所内にいることが前提です。
子供の用事でちょっと抜けるといったことをすると、職場内でも目立ちやすくなってしまいます。
昼休憩も流動的ではなく、決まった時間にとることが多くなります。
その点、外回りの営業であれば、昼休憩時間をずらして用事を済ませたり、昼間に抜けた分をあとでフォローすることも可能。
自己管理能力が高くなければなりませんが、時間コントロールに対して裁量権が大きいという点で働きやすい仕事です。
ほかにも、正社員にこだわらず、残業なしが選べる派遣で働く、フリーランスや在宅ワークをするなど選択肢は多くあります。
結婚、出産しても安心して働ける企業がないと思ったら、視野を広くもってみることも大切です。
家族の協力が不可欠
職場、仕事内容、働き方などさまざまな視点で、結婚・出産後に働き続けることを考えてみても、最終的には家族の協力なしでは成り立ちません。
夫、父母、義父母などあらゆる家族に協力してもらうことを「申し訳ない」などと思わず、肩の力を抜いて頼んでみましょう。
周りに甘える術を身につけることも、結婚・出産後に長く働き続けるために必要なことです。
結婚・出産後も働き続けられる会社を探すなら
結婚や出産を経ても長く働き続けたい女性は増えていますし、企業側も優秀な女性を求めています。
そのマッチングを支援するのが転職エージェント。
最近は「女性が働きやすい職場」というテーマの特集を頻繁に見かけますから、求人紹介が受けやすくなっています。
転職エージェントとの面談で、どんな職場で働きたいのかをしっかり伝えられるよう、自分が譲れない条件を整理しておきましょう。
育児支援制度や実績など、面接では少し聞きづらいと思う内容も、エージェントを経由して聞いてもらうこともでき、転職後のギャップを回避できます。
最後に
いかがでしたか?今回は、女性が結婚、出産しても働きやすい職場の条件を紹介しました。
結婚や出産によって生活環境が変わると、予定通りに行かないこともありますが、働きやすい職場を選ぶことで柔軟な対応が可能になります。
何をもって働きやすいのかは人それぞれですが、自分にとっての条件を具体的にイメージしておきましょう。