仕事と家庭の両立に奮闘する「働くママ」に悩みがつきない一方で、夫である男性の仕事と家庭の両立にも超えるべき壁がいくつもあります。
管理職を目指すことが一般的な男性の社会、職場における育児中の人への理解不足など。育児中の男性が仕事と家庭を両立させることもまた大変なことなのです。
そこで今回は、育児に奮闘する男性に注目し、仕事と家庭を両立させる方法を紹介していきます。
家族が皆笑顔にいるには時間捻出がカギ
子供がまだ小さい場合、妻は出産という大仕事を終えた肉体的な疲労と、思い通りにはならない育児ストレスから精神的にもサポートが必要な状態です。
夫は子供の面倒を代わりに見るだけでなく、掃除や片づけなど家事もやる必要があるでしょう。
帰宅から就寝までの時間は、日本のサラリーマンなら3~4時間あればかなりいい方で、食事と入浴をして終わりという人も珍しくありません。
とはいえ、家事、育児でヘトヘトに疲れている妻に全部を押し付け、自分だけ明日の仕事に備えて早く寝ることもできないでしょう。
やはり必要になってくるのは時間捻出。
家事、育児にかける時間を捻出するためには、仕事時間を大幅に短縮させる、自分の趣味の時間を削るといった方法が必要になります。
早朝出社するイクメン多数
働く男性に対しては、職場の理解や上司のサポートはなかなか受けられない状況。
その中でいわゆる「イクメン」と呼ばれるような人はどのような工夫をしているのでしょうか。
特に多いのは、「残業しないで帰り家事育児の手伝いができるよう、早朝出社する」というもの。
仕事効率が上がる朝に集中して仕事をすることで、労働時間を減らしながら結果を残す努力をしています。
本来であれば、個人の工夫ではなく会社が男女問わず育児支援を積極的におこなうなど、組織としてやるべきことがあるはず。
とはいえ個人単位でやれることをやるしかないと、少しでも時間を捻出するために奮闘しているのです。
早朝出社に関しては、保育園へ子供を送るのを妻に任せることが大前提になります。
妻との話し合いの中で、夫婦にとってもっともいい形を考えることも大切でしょう。
夫婦が得意なことを書きだしてみる
共働き夫婦が時間を効率的に使うには、「得意なことは得意な方がやる」ことにした方がスムーズです。
夫だから、妻だから、という考え方は捨て、家事育児に関する得意なことを書きだしてみましょう。
たとえば、夫が残業しないで早く帰ることができれば、夕飯の買い物や準備などやれることがたくさんありますが、料理ができない、買う物もよくわからない夫に任せるより、妻がやった方が早いということはありますよね。
代わりに、妻は早めに出勤し、残業しないで帰ってこられるように工夫し、朝に保育園に送っていくのは夫の仕事としてもいいでしょう。
妻の方が家事が得意で結局妻が全部やることになるという場合、保育園の送り迎えだけは自分が何としても頑張るという意識も大切。
自分ができないことが多いなら、できることは何かを絞りだして、徹底的にやり遂げるのも1つです。
夫が持ちたい毎日の目標
男性が仕事でのストレスが多く育児との両立が大変だとは言え、やはり妻にかかる育児、家事負担は相当なもの。
フルタイムで働く妻であればなおさら、夫の協力が不可欠です。
仕事がどんなに大変であっても、可能な限り協力するという姿勢を見せることが大切です。
必要なのは毎日の目標。
「残業は2時間まで」「子供のお風呂に入れるのは自分がやる」といった目標を立て、実行する努力をしましょう。
目標を立てずに「時間ができたら協力する」という姿勢では、妻のストレスはMAXに。
「毎日やってくれることがいくつもある」ということが、妻にとっても夫の協力度を判断する材料になります。
土日を有効活用する
自分の時間を持てないことで、夫婦のストレスが溜まり、互いを責めあうような悪い関係性になってしまうなら、いっそ育児時間を当番制にしてみるのも1つです。
たとえば、土日のうち1日について、「半日ずつ自分の時間を持つ」と決めるのはいかがでしょうか。
夫婦が交互で子供の面倒を見るようにし、半日だけは自分の趣味や好きなことに没頭できる時間にするのです。
夫婦どちらにも自分の時間を設けることがポイント。
不公平感が生まれないですし、半日あればそれなりに好きなことができます。
なぜ半日かというと、残り1日は夫婦と子供の家族皆で過ごせる時間があるからです。
子育てに当番制なんて…という気持ちになるかもしれませんが、あくまでも家族皆が笑顔で幸せに過ごせるための対策です。
子供にとってみても、両親どちらかとじっくり過ごせる時間があれば「ママには言えないけどパパには言える」相談ができたり、「忙しいパパが自分のために時間を取ってくれている」と認識できるというメリットもあります。
転職するなら男女比と年齢層に注目
今の会社でどうしても残業を減らす工夫ができない、職場の育児理解が全くないという場合、転職することも選択肢に入れましょう。
特に妻の職場で理解があり、給与や待遇などにも恵まれている比較的「いい職場」で育休を取得できている場合などは、妻にはそこで復帰してもらい、夫である自分が環境を変えた方がいいこともあります。
転職先を見極める際のポイントは職場の男女比と年齢層。
男性だらけの職場で育児理解を求めるのは難しいですが、女性比率が高い職場であれば、育児に奮闘する男性は比較的好意的な目で見られます。
年齢層も重要。
年配の人だけ、育児経験のない若い人が中心、といった職場ではどうしても理解は得られにくいものです。
30代、40代前後の育児世代がしっかりいる企業の方が、理解されやすい傾向にあります。
男女比や年齢層は面接で聞くこともできますが、聞きにくいなら転職エージェントを利用するのが効果的。
エージェント独自の情報網があり、企業の人事担当者から聞きだすスキルももっています。
育児しやすい職場という希望をエージェントに伝えておき、条件にあう企業を探しだしてもらいましょう。