仕事と家庭を両立したい、通勤時間をなくして時間を有効活用したいといった希望がある方は、テレワークを導入する企業への転職を考えてみてはいかがでしょうか。
自宅や都心部以外で働くことが可能なテレワークは、多様な働き方の象徴的な存在です。
今回は、テレワーク導入企業へ転職するメリットや転職活動のポイントなど、「テレワークと転職」について紹介します。
目次
テレワークとは
近年よく耳にするようになった「テレワーク」という言葉。
なんとなく在宅での仕事をイメージしている方も多いかもしれませんが、さらに広義の意味でとらえられています。
まずはテレワークの意味をおさらいしましょう。
日本テレワーク協会によると、テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
「tele(離れた所)」と「work(働く)」をあわせた造語。
自宅だけでなく、パソコンや携帯電話などを使って移動中に仕事をする、本社以外のサテライトオフィスなどで働くことも、テレワークの一部とされています。
東京オリンピック開催の2020年までの間、働き方改革の国民運動として政府が打ち出した「テレワーク・デイ」も話題となっています。
テレワークにはハードルがあるものの、働き方の多様化を進め、女性労働者の人材確保などに向け、テレワーク導入企業が今後増えてくる可能性があります。
参照元
総務省
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/telework/
一般社団法人 日本テレワーク協会
http://www.japan-telework.or.jp/intro/tw_about.html
テレワーク導入企業企業に転職するメリット
テレワークを導入している企業に転職するということは、労働者にとってどんな意味があるのでしょうか。
テレワークで働くメリットを紹介します。
通勤困難な状況でも働き続けることが可能
テレワークの大きな特徴は、オフィスに出勤しなくても、自宅や移動中などで仕事ができ、通勤時間や場所に拘束されない働き方ができるという点です。
育児や介護で自宅を離れられないけど働かなくてはならない人、通勤時間などの削減により時間を有効に使いたい人などにとってメリットが大きい働き方です。
自営業やフリーランスといった働き方と違うのは、「雇用されていながら」在宅勤務が可能という点。
時間的な制限もでてきますが、従業員としてのメリットと柔軟性がある働き方ができるという両方が得られるのは、テレワークの魅力でしょう。
大手に人気ベンチャー、グローバル系と注目企業の一員に
テレワークを本格的に導入している企業は、まだまだ多くありません。
設備やセキュリティの問題、テレワークに適した業務の有無、勤怠管理の難しさなどから、企業側の導入ハードルが高いからです。
資金や人材などを含めた実行力が前提になるため、大手や優良ベンチャー、グローバル系企業が中心となっています。
中小企業や地方企業で探すことが難しいことはデメリットでもありますが、違う視点から考えるとそれがメリットにも。
たとえば、地方在住の人でも、都会にある革新的な企業の一員として働くことも可能です。
通勤の問題などで諦めていた、優良企業への転職を叶えるチャンスが広がったということです。
家族の状況などでやむを得ず地元に戻る必要がある優秀な人材も、辞めずに働き続けることができるため、長期雇用につながります。
テレワークの仕事内容と注意点
テレワークはメリットが大きい働き方とはいえ、そもそも仕事内容が自分にフィットしていなければ続けることは難しいというもの。
ここからは、テレワークでよく見られる仕事内容と注意点を紹介します。
電話やメールでのサポートスタッフ
ECサイト運営企業などで、顧客からの商品内容や発送の問い合わせに対応するサポートスタッフの求人はよく見かけます。
電話やメールでの対応がメインで、基本的に勤務時間も決まっていることが多いです。
パソコンなどの電化製品などに詳しい人であれば、在宅でのアドバイザー、トラブル対応など、より高度な内容の仕事に就くことも可能です。
アポイント確認などの営業補助
住宅や保険会社などに所属し、営業職の補助をおこなう仕事もあります。
電話でのアポイント確認、データ分析など、いわゆる営業事務の仕事を在宅でおこなうイメージです。
入力、情報収集
パソコンをメインに使う事務仕事もテレワークに適しています。
入力作業、情報収集、Web媒体での校正などの仕事もあります。
研修が実施されることが多い
テレワークの場合、自営業やフリーランスのように個人の裁量が大きいというわけではありません。
マニュアルが整備され、企業の意向にそった労働力を提供することに。
実際に働き始める前までに研修が実施されることも多く、数週間~数か月の研修があります。
正社員かどうかは各社異なる
テレワークにもさまざまなタイプのものがあります。
週1日から勤務可能なアルバイトのような形態のもの、月給でシフトが決まっており、勤務時間も厳密に決まっているものなど。
フルタイムの場合でも、必ずしも正社員というわけではなく、最初は契約社員から始まり正社員登用制度があるケースも多くなっています。
どこで働いてもいいわけではない
テレワークは情報漏えいなどの問題もあるため、どこで働いてもいいわけではありません。
在宅でおこなう場合に企業が指定したセキュリティシステムを導入する、都心部に出社する必要はなくても郊外オフィスが仕事場になるなど、部分的に制限があります。
「ノマドワーカー」と呼ばれるような自由業の人とは違いがあると思っておきましょう。
テレワーク導入企業に転職するには
テレワーク導入企業とはいえ、転職活動の基本は変わりません。
求人を探して応募し、研修などを経て勤務開始となります。
最近は、転職エージェントや転職サイトでもテレワーク導入企業の求人をよく見かけるようになりました。
転職エージェントの場合、面談が実施されますからあらかじめ希望を伝えることで、テレワーク導入企業を紹介してくれることも。
転職サイトなどで自分で検索する場合は「テレワーク」「在宅勤務」などをキーワード指定して検索してみると、気になる求人がでてきます。
全体的な求人件数はまだまだ多くありませんが、テレワークのメリットである「住居地を問わない」働き方ができるため、通勤が発生する企業の求人より応募できる可能性が高いです。
転職エージェントや転職サイトを選ぶポイントは、求人件数が多い総合型を選ぶこと。
テレワークはまだまだ特殊な働き方の部類に入るため、件数が多い媒体で扱っている可能性が高いからです。
特に企業とのパイプが強い大手企業が運営するエージェントやサイトを狙い、優良なテレワーク導入企業を見つけましょう。