仕事でも転職でも「多角的な視野をもつことが大事」と言われます。

多角的な視野をもつことで、さまざまな選択肢に含まれる機会を損失するリスクを回避し、柔軟性を養うことにもつながり、職場における人間関係を保つこともできるからです。

多角的な視野こそが、ビジネスマンとしての素養を深め、自身の成長に大きく貢献することでしょう。

しかし、具体的にどのようにすれば多角的な視野をもてるのか、よくわからないと思いませんか?

そこで今回は、多角的な視野をもつための心構えを紹介します。

常に「自分は違うのではないか」という疑問をもつこと

仕事でも転職でも、何かを決定する、考えるという場面がありますよね。

自分がだした答え、考え方について、いつも疑問を投げかける姿勢が大切です。

「こう思うけど、別の考え方はないのか。」「自分の経験上ではこうだけど、本当に正しいのだろうか。」と考えてみてください。

物事を決めつけたり、自分が経験したことや知っている情報内でしか判断できないと、所詮は小さな世界での話です。

その範囲内で事足りるならいいのですが、最善策を考えたり、企画を練る、複数のパターンを提示したい場合はどうでしょうか。

たとえ経験不足だとしても、「この人に聞いてみたらどうだろう。」「あの本なら載っているかも。」と、あの手この手で調べていけば、経験外の最善策を導き出すことができます。

それも、自分の考えがすべてではないと、常に疑問をもっているからこそなのです。

「なぜ相手はそう考えるのか」を考える

自分と異なる意見をもつ人に遭遇すると、「この人は間違っている。自分が正しい。」と反射的に思い込んでしまうことがあります。

誰もが自分の間違いを認めたくないし、相手よりも自分が上に立っていたいと思うからです。

しかし、自分一人が何十年という短い人生の中で経験したことや入手した情報は、なんとも小さなもの。

これだけの情報量がある世の中において、自分の考えが必ず正しいなんてことはないのです。

意見が食い違う相手に対しては、一旦心をフラットにし「なぜ相手はそう考えるのか」を考えてみることが必要です。

その理由を知れば、納得できたり、そういう考え方も「アリ」なのだと思えることがあります。

自分側からの方向で物事を判断するのではなく、いつも相手の立場に立って考えてみること。

このことが、多角的な視野をもつことにつながるのです。

100%はないと自覚する

よく「物事に100%なんてない」と言います。

誰もが一度は聞いたこの言葉ですが、しっかりと自覚して過ごしている人は多くありません。

これが、多数派有利の不条理を生みだしているのです。

本当は、少数派の意見が正しいことだってありますよね。

このことをいかに意識しているかどうか、少ないパーセンテージでも聞く価値があるということを知っているかが重要です。

恐らく、「物事に100%ってあると思いますか?」と質問すれば、多くの人が「ない」と答えるでしょう。

しかし、質問されて答えることができるのと、常に自分の中にもって考え方に活かせるのとでは全く違います。

多角的な視野をもつとは、さまざまな可能性があるということを、誰かに言われなくても、判断時にだしておけるかということなのです。

意見する前に調べてみる

自分が一度口にしたことは、後で間違っているとわかっても、なかなか訂正しにくいですよね。

何となく相手が忘れてくれるまで待ってしまうことがあるでしょう。

こういう経験が頻繁にある人は、周囲から「視野が狭い」「決めつけ傾向にある」と思われている可能性があります。

自分の意見や知識を堂々と言っても、「あの人は頭が固くて話が通じない」と、段々信頼されなくなっていきます。

視野が狭いことによって、人間関係にも悪影響を及ぼすということ。

何かに意見する機会があるなら、まずは言い方を工夫しましょう。

その場で事実確認ができないことなら、「現時点ではこう思うけど、調べてみるね。」と言い、断言しないことも必要です。

時間的な余裕があるなら、意見する前に調べてみることも有効です。

もちろん、信憑性が高い情報源を見極める力と、情報理解力も同時に養うことが必要です。

いろいろな分野の本を読む

視野が広い人は、本をたくさん読んでいる傾向にあります。

実際に経験したこと、会ったことがある人を通じて知識を得ることも大切なのですが、時間的な理由から、情報量にも限りがあるからです。

本は、著者の経験や考えや分野知識を、数時間の間に知ることができる貴重な情報源です。

1人の人と知り合いになって考え方を知るには時間がかかりますが、本ならば最短ルートでたどり着けます。

何かの分野について知りたい場合でも、わざわざ学校に通ってゼロから覚えなくても、本を読んで概要を理解すれば十分というケースもあるでしょう。

ポイントは、いろいろな分野の本を読むことです。

一見仕事や転職とは関係のなさそうな、小説だって構わないのです。

小説の中には多種多様な職業の人、さまざまな考え方の人が登場します。

小説がきっかけで特定の仕事に興味を持つことだってありますし、自分とは異なる考え方をする人に出会うことだってできます。

多角的な視野をもつと転職に有利に働く

変化の激しい現代、企業でも視野が広く柔軟性がある人材を求めています。

さまざまなリスクを予想して対処法を考えることができたり、柔軟なアイデアによって他にはない企業メリットを生みだすことができるからです。

つまり、多角的な視野をもという心がけが、自身のキャリアにいい影響を与えるということ。

転職先の選択肢も広がり、これまでの自分では想像もしていなかったような天職に出会える可能性も広がります。

いつも決めつけるクセがあったり、よく考えずに発言してしまう人は、まずはそんな自分を見つめ直し、冷静に視野を広げてみるようにしましょう。

さらに視野を広げて活動したいなら

転職活動は孤独な戦いですから、どうしても自分の内側にこもり、視野が狭くなりがちです。

転職について意識的に視野を広げるためには、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントは転職支援のプロですから、自分が知らない転職事情やノウハウを提供してくれ、固定概念を崩してくれます。

キャリアカウンセリングを通じて、将来についてじっくりと相談してみましょう。