会社組織の一員として働くということは、職場内での自分の立場を理解し、周囲から求められているスキルや知識を提供するということです。
頑張っても評価されない、いつまでも仕事に馴染めないという人は、周囲からの求めと自分がやっていることにズレが生じている可能性があります。
とはいえ、自分が何を求められているのかがよくわからないという人もいるでしょう。
そこで今回は、職場の中での自分の立場、周囲から求められていることを知る方法を紹介します。
目次
相手が求めていることを知る重要性
自分の立場や、求められていることをなぜ知る必要があるのでしょうか。
たとえば、営業職のケースを考えてみましょう。
新商品や素晴らしいサービスを提供するときでも、顧客がそれを求めていなければ無意味ですよね。
顧客が何を求めているのかを知れば、わざわざ新しいものを提案しなくても、既存の商品で十分に満足してもらうことも可能です。
これは、どんな仕事においても言えること。
相手のニーズと自身が提供するものがマッチしたときにはじめて、相手の満足感を満たして高い評価を得ることができるのです。
こまめな振り返りをおこなう
ここからは、職場内での立場や、周囲から何を求められているのかを知る方法を紹介します。
まずは、日々の仕事の中で振り返りをすることが大切です。
自分自身を客観的に見ることができなければ、相手のニーズを察知することなどできないからです。
その日にやった仕事、付随した出来事、褒められたことや怒られたことなどを毎日振り返っておきましょう。
日記や日報をつけるのも効果的です。
ポイントはこまめに振り返ること。
1日単位での振り返りをおこなうことで、自分が提供するものと相手が求めるものにギャップができていても、軌道修正することができるからです。
何も考えずに毎日過ごしていると、いつの間にか埋めることができない溝ができてしまいます。
業務整理をし、特に重要な業務を洗い出す
今自分が携わっている業務について、日々こなすことに精一杯になっていないでしょうか。
業務を整理し、特に重要な業務を探していきましょう。
何が重要かは、業務によっても、企業理念や目標によっても異なります。
大切なのは、自分の業務を全体的にぼんやりと手をつけていくのではなく、業務を常に細分化して、特に評価されやすい業務、職場の目標と合致していることを洗い出す工夫をすることです。
そして、その業務を遂行するために必要なことは何か、結果を残すための具体的な行動は何のかを常に考えていきます。
「どんな業務も手を抜かない」は大切ですが、そのために重要業務にかける力が不足してしまい、結果として「あいつは求められていることがわかっていない」と言われてしまうのです。
仕事で高い評価を受ける人は、ポイントを押さえて仕事をしているということです。
身近な先輩や同僚に聞いてみる
同じ職場の人に、自分がどんなことを期待されているのかを聞いてみるのも1つです。
自分1人で考えるより、より冷静に客観的な視点で意見を述べてくれる可能性があり、職場内での立場を知るわかりやすい方法です。
先輩、後輩など異なる立場の人に話を聞いてみるといいでしょう。
注意点としては、より深い話をできるように、普段から仕事に対しての考え方を共有し、コミュニケーションを密接にとっておくことです。
急に「私は何を求められていますか?」と聞いても驚かれます。
いつも仕事のことを熱心に考えている人だと知っていれば、その人なりの考えを提供してくれるはずです。
同世代の友人や同期に相談する
職場の人だけでなく、同世代の友人や同期に相談してみるのも有効です。
なぜなら、世代ごとに職場内での立場や役割が変化するもので、どの仕事でもそれなりに共通して求められることがあるからです。
自分の職場の人は具体的な指摘をしてくれなくても、友人や同期の話を聞くことで「わたしは職場でいつもこんなことを言われている。」といった情報を手に入れることもできます。
もちろん、個人ごとに求められることは違いますが、世代ならではのニーズを知ることも大切なことです。
上司のニーズを知る方法
給与や待遇、人材配置などわかりやすい評価を受けたいなら、やはり上司のニーズを知ることが大切でしょう。
上司が求めていることを知るには、上司がどんなタイプなのかを知ることが大切です。
上司にもいろいろなタイプの人がいますよね。
自分の考えで能動的に動く人を評価する上司、上司の考えややり方に沿った行動ができる人を評価する上司など。
上司のタイプを知るために、上司と積極的にコミュニケーションをとるのも1つなのですが、立場の違いからなかなか難しいというもの。
そこで、自分以外の人と上司とのやり取りを、じっくり観察してみることをおすすめします。
特に、どんな場面で褒めることがるのか、何についてよく怒っているのかに注目しましょう。
こうすると、上司が部下たちに何を求めているのかが見えてきます。
求められていることを知ると転職でも役に立つ
日々の仕事や上司との関係性の中で、「相手が求めることを常に探す」工夫をし、知ることができると、転職を考えるときにも役立ちます。
特に中途採用者の場合は、即戦力として「こんな人材がほしい」という企業の考えが強くあります。
企業が求める人材にマッチしている点をアピールすることができれば、内定に結びつきやすくなるでしょう。
どんなに優秀な人でも、求められる人材像を知らずやみくもに応募していれば「優秀だけどうちには合わない」と思われてしまいます。
転職活動を短期で終わらせるための大きなポイントとして、企業が求めることを察知できる能力が必要なのです。
企業の情報収集に深みをもたせるなら
企業が求める人材を知るために必要なのが企業研究ですが、企業HPなどの一般公開されている情報からは読み解くことが難しい場合があります。
情報収集の点で有利に進めたいなら、転職エージェントを利用して活動するのがおすすめです。
転職エージェントは転職支援サービスですが、企業の内情や採用担当者の本音など、本当に知りたい情報をもっています。
加えて、転職のプロからの視点でアドバイスしてくれるため、企業情報に深みをもたせることができるのです。
サービスの利用は無料なので、上手に活用していきましょう。