転職の面接では、社会人としてのビジネスマナーをチェックされています。

面接中の受け答えがバッチリでも、入・退室のマナーがなっていないとかなり残念な印象。

最後の最後で「ビジネスマナーがちょっと…」と不採用にならないよう、しっかり気をつけましょう。

そこで今回は、転職面接における入室、退室時のマナーや基本的な流れを解説します。

控室~ドアノックまで

面接開始までは控室で待機するケースが多くなります。

ここでは携帯電話をいじったりすることなく、面接用の資料に軽く目を通す程度にとどめておきます。

何より大切なのは気持ちをリラックスさせること。

深呼吸をして心臓の高鳴りを落ち着かせましょう。

控室で待っていると、採用担当者が呼びにきます。

呼ばれたら「はい!」と返事をし、担当者の指示のもと面接部屋のドアの前に立ちます。

担当者が「ドアをノックしてお入りください。」と言ったら指示に従います。

案内をしてくれた担当者にお礼を伝えてからドアの方を向きましょう。

このちょっとした気遣いが後々選考に影響を与えることがあります。

ドアをノックするときの注意点

ドアのノックは3回。

国際的なドアのノックは4回とされていますが、日本では3回が一般的です。

4回でも失礼にあたることはありませんが、3回が好ましいと言われます。

外資系など国際色豊かな企業での面接であれば、国際的なマナーにあわせて4回にしましょう。

2回ノックはトイレノックと呼ばれることがあり、面接ではマナー違反になってしまいます。

また、ドアのノックは強く叩き過ぎると乱暴な印象です。

弱すぎても面接官に聞こえませんから、「コン、コン、コン」と音が鳴るように適度な強さでノックしましょう。

中から反応がなければ、少し間をおいてから再度ノックします。

先ほどより少しだけ強めにノックするようにしましょう。

入室~着席まで

中から「お入りください。」と指示があったら入室します。

返事がないのに入ることのないようにしましょう。

ドアを開けたら面接官の目を見て「失礼いたします。」と言ってから入室します。

このとき、面接官が複数人いる場合は、真ん中にいる人の方へ目線を向ければ大丈夫です。

面接官の側から見ると誰から見ても「しっかりこちらを向いている」という印象になります。

第一声は大きく印象に残りますから、はっきりと大きな声で言いましょう。

「失礼しまーす。」などと、語尾を伸ばさないよう注意したいですね。

ドアを閉めるときの注意点

ドアを閉めるときは、注意すべき点が3つあります。

1つめは、ドアを後ろ手で閉めないこと。

普段の生活だとやってしまいがちですが、面接ではマナー違反です。

2つめは、面接官の方に完全に背中を向けてドアを閉めること。

2つをあわせると、面接官から斜め後ろ~横向きに見られているような角度でドアを閉めることになります。

そして3つめは、ドアをバタンと閉めないこと。

ドアノブを持つ手にもう片方の手を添える感じで、そっと音を立てないように閉めましょう。

ドアの前で一礼

ドアを閉めたら、面接官の方をしっかりと向き、その場で一礼します。

お辞儀の角度は45度。

1秒間停止させるイメージを持つと、礼儀正しい印象を与えることができます。

このとき、ドアから椅子までの距離があまりに近い場合は、椅子横でお辞儀をしますので省略します。

何度もお辞儀をするのも不自然な印象なので、椅子横でしっかり挨拶をするよう自然な流れを心がけましょう。

椅子の横で挨拶

椅子の横(ドアに近い側)に立ち、あらためて挨拶します。

「〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします。」などと言ってお辞儀をします。

面接官の心をぐっと掴むよう、感じのいい笑顔を心がけましょう。

面接の日程調整などをしてもらっている場合は、このときにお礼を伝えるようにします。

面接官から着席を促されてから「失礼します。」と言って着席しましょう。

手荷物はどうするか

荷物は、着席してから、足元横側にバッグを立たせるように置きます。

コートなどは荷物の上に置きますが、面接途中で崩れてしまい面接が中断しないよう、安定するようにしましょう。

面接によっては、「コートや荷物はこちらにどうぞ。」と指示がありますので、下手に遠慮せずしっかり指示に従うようにします。

面接終了~退室まで

面接が終わると「本日はこれで終わります。」と言われます。

着席したまま面接官の方を向き、「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。」と丁寧にお礼を述べます。

椅子の横に立ち、荷物を持たない状態で再度挨拶します。

「よろしくお願いいたします。」と言って面接官の目をしっかり見るようにすると好印象です。

荷物を持ち、ドアの方へ向かっていきましょう。

退室時にドアを閉めるときの注意点

ドアの前でもう一度面接官の方をしっかりと向き、「失礼します。」と言ってから一礼し、ドアを開けます。

部屋の外にでたら後ろ手は使わず、部屋の方に向き直してからドアを閉めましょう。

面接官は最後まで応募者の行動をチェックしています。

ドアを閉めるときも面接官に軽くお辞儀をし、音を立てないようにそっとドアを閉めましょう。

面接終了後も気を抜かないように

面接が終わると、案内係の人が待っていて指示をしてくれる場合と、特に指示がなくそのまま終了ということがあります。

指示があれば従いますが、指示がない場合は速やかに会社をでます。

このとき、職場の前を通るときは、社内に向かって一礼しましょう。

採用になった場合は、その職場の人たちと一緒に仕事をすることになることを念頭に、職場の人へも礼儀正しい対応が求められます。

面接終了後にすぐ携帯電話を取り出したり、会社近くの喫煙所で煙草を吸うことのないようしましょう。

いつ誰に見られているかわかりませんから、最後まで気を抜かないことが大切です。

最後に

いかがでしたか?今回は面接の入室~退室までのマナー、基本的な流れについて解説しました。

面接の質問にだけ気が行きがちですが、面接前後のマナーもしっかりと見られています。

面接のマナーに不安が大きい場合は、転職エージェントにあらかじめ相談する、面接対策を実施してもらうなどすると安心です。

好印象を与えられるよう、ぜひマナーにも気をつけていきましょう。