地元へ戻って転職したい、地方から都会にでて働きたいなど、遠方への転職を希望する人は多くいます。
その場合、転職活動費の中でもっとも気になるのは、交通費の問題ではないでしょうか。
住居地と面接会場によっては、1回の面接で数万円のお金がかかることも。
必ず転職できるならまだいいのですが、選考の場に行くだけなので、結局お金が無駄になってしまう可能性だって大いにありますよね。
そこで今回は、遠方への転職を希望する人の交通費の問題について考えていきます。
目次
面接日の交通費に関する疑問
面接日の交通費に関してはさまざまな疑問を持つ人が多いでしょう。
まずは、遠方への転職活動にかかる交通費の基礎知識について解説します。
面接時の交通費は自腹?それとも企業負担?
遠方で面接が実施される場合、「遠いのだから企業が負担してくれるはず。」と淡い期待を抱いてしまう人がいます。
ただ、ご自身の状況を冷静になって考えてみると、あくまでも選考される側であるはず。
厳しい言い方ですが「好きで応募している」ことを忘れてはなりません。
面接時の交通費は、残念ながら原則自腹だと思っておきましょう。
ただし、企業によっては負担してくれることがあります。
そのときは、面接に行く前に担当者から説明があることがほとんどなので、負担額や持ち物などしっかり聞いておきましょう。
交通費を企業が負担するときのパターン
企業が面接日の交通費を負担してくれるときは、下記のパターンのいずれかになります。
負担してくれると言っても、「ほんの気持ちだけ。」「このくらいまでは出すよ。」「せっかく応募してくれるから全額支給します!」と、企業側の対応は異なるということ。
負担割合が少なくても、出してくれるだけ有り難いと思うべきなのかもしれませんね。
- 応募者一律支給(500円、1,000円など)
- 上限あり(3,000円かかっても上限が1,000円なら1,000円の支給)
- 実費全額(かかった交通費の全額を支給)
負担してくれない場合に請求してもいいのか
「そんなにお金がないし交通費くらい出してくれないと困る。」
その気持ちはよくわかります。
しかし、あくまでも応募する立場ですから、こちらから請求するのは難しいと思っておきましょう。
交通費支給制度があるかを聞いてみるくらいならいいですが、聞き方を間違えると悪い印象を与える可能性もあります。
少し注意が必要ですね。
実費支給の場合交通手段は自由?
有り難いことに、交通費を全額支給してくれるという場合、交通手段は何でもいいのでしょうか。
遠方の場合は、新幹線や飛行機、高速バスなど複数の交通手段が考えられます。
支給基準は企業ごとに異なるため、勝手に自分の好きな交通手段を使えるかどうかは分かりません。
たとえば、「最短ルートで行ける手段」「最安値で行ける手段」など、企業独自で基準を設けていることがあります。
遠方での面接で交通費を抑える方法
面接日の交通費を抑えるためにはどんな点を意識すればいいのでしょうか。
交通費節約のポイントや考え方を紹介します。
遠方への転職希望者は交通費だけでいくらお金が必要?
遠方への転職を希望される場合、交通費だけでいくらのお金が必要でしょうか。
たとえば、新大阪から東京までの新幹線は、自由席でも、約14,000円かかります。
往復料金と自宅から駅までの費用なども含めると、1回の面接で30,000円もかかってしまいますよね。
1社の内定を得るまでに2~3回の面接があることを考えると、それだけで90,000円。
転職活動が長引けばその分お金もかかることになります。
応募総数は個人差が大きいものの、10社以上の面接を受けた人も少なくありません。
場合によっては、交通費だけで100万円以上になってしまうこともあるでしょう。
全額実費だと仮定して用意しておくべき
遠方の面接の場合、多額の交通費が「全額実費」でかかると仮定して、しっかり用意しておく必要があります。
応募地までの交通費はあらかじめ調べておくことはもちろん、なぜそこまでして勤務地にこだわるのかも改めて考えておきましょう。
実家の事情など、どうしてもその地域で転職せざるを得ないケースもあるでしょうが、その場合でも現実的なお金は必要になります。
ハローワークを利用する場合は広域求職活動費が申請できるかも
ハローワークを利用して応募する場合「広域求職活動費」として、面接日にかかった交通費や宿泊費の補助が受けられることがあります。
ハローワークからの紹介が必要、往復距離などの要件がいくつもあるため、管轄地のハローワークで事前によく確認してください。
※参照:厚労省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130693.html
メインの移動以外にもお金がかかる!
飛行機や新幹線など、メインの移動手段がもっともお金がかかります。
ただ、意外に馬鹿にできないのが、目的地までのバスや電車などの細かいお金。
1回は数百円ですが、複数回の移動になるとかなり高額になります。
また、遠方の場合は地理感がなく、途中で道に迷った場合などはタクシーを使うことも。
メインの移動手段以外の交通費もしっかり用意しておくようにしましょう。
少しでも安くする工夫を
交通費は基本料金で払うのではなく、少しでも安くする工夫をしましょう。
たとえば新幹線を利用する場合、JRのホームページで探してみるだけでも、さまざまなお得プランがあります。
ほかにも、金券ショップを利用する、旅行会社でお得な往復プランや宿泊とセットになった券を探すなどの方法もあります。
交通費の節約にはデメリットもある
交通費を節約する方法はいろいろありますが、デメリットもあります。
たとえば、途中下車ができない、当日購入ができない、キャンセルができないなど…。
面接は日が決まっているためチケットの予約はしやすいのですが、先方の都合で急に日程調整を依頼される可能性がないとも言えません。
チケットの予約をする前に、面接日の調整はないか、確認のメールや電話くらいはしておいてもいいかもしれませんね。
遠方からの応募であれば企業も事情を理解してくれるため、無理な変更はないはず。
とはいえ数万円単位の金額ですから、念を押しておきましょう。
面接日や場所の相談は転職エージェント経由だとスムーズ
遠方の転職活動で交通費負担を減らす方法としては、面接日を数日以内に集中させて1度の宿泊で済ませる、最寄りの支社で面接対応を依頼するといった方法があります。
可能ならばかなり節約になりますが、企業との調整が発生するためうまくいかないことも。
転職エージェント経由で応募すれば、エージェントが応募者に代わって調整してくれます。
自分で調整するよりスムーズなのでぜひ頼るようにしましょう。