今や身だしなみの一つとして、当たり前になりつつあるネイルケア。
街中やファッションモール内など、いたるところにネイルサロンがあります。
将来の独立開業が低資金でしやすいこともあり、女性を中心に人気のネイリストですが、離職率が高い職業でもあります。
理由の筆頭は給料の低さです。
生活に困窮して仕方なく、好きな仕事を諦める人も少なくないのです。
年収相場が低く、上がりにくいと言われるネイリストですが、年収をアップさせる方法はあるのでしょうか。
今回は、ネイリストの年収アップ方法と転職事情について探っていきます。
目次
ネイリストのお金事情は?
ネイリストの年収相場は、正社員でも200~250万円ほど。
中堅以上のネイリストでも、300万円台に乗せられない人も多くいる厳しい世界です。
特にアシスタント時代は料理人と同じようなもの。
お金がもらいながら修行させてもらっているという感覚なので、給与は雀の涙です。
さらに、自分で技術を磨くための材料費なども実費ですし、ネイリストという仕事柄、被服費や美容代をゼロに抑えることは難しいでしょう。
出ていくお金も多いのが実情なのです。
一人暮らしは到底できないレベルですから、実家から通ったり、ルームシェアで家賃を浮かせるなどして何とか生活していくことになります。
ネイリストの年収アップ6つの方法
年収相場が低いネイリストですが、「手に職」系の仕事ですから、頑張り次第では年収アップも可能です。
ネイリストが今より年収を上げるために、考えられる方法は6つあります。
努力の方向性を間違いないためにも、年収アップ方法と可能性について知っておきましょう。
1.技術力をアップさせて資格取得する
ネイリストが生き残るためには、技術力向上が大前提です。
雇われて働く場合は指名によって歩合がつくサロンも多く、昇給の評価にも技術力が関係してきます。
ネイリストは資格がなければなれない職業ではありませんが、技術力の証明になる資格取得はぜひ目指すべき。
ネイリスト検定2級は必須、1級があればなおいいでしょう。
資格があるとサロンのHPにアップしたり、名刺に載せたりできるため、指名もつきやすくなります。
給与がいいサロンに転職するときも、何よりのアピールになります。
2.今のサロンで店長を目指す
一般社員と店長では、役職手当がつく店長の方が圧倒的に有利です。
店長クラスになれば年収300万円以上を普通に稼ぐこともできるでしょう。
店舗管理など施術以外の仕事も増えますが、施術オンリーより体が楽になったり、将来的に独立開業するときの勉強にもなります。
ただし、店長になるには同じサロンで頑張ることも必要です。
ネイリストは給与の低さから早期離職者が多い職業なので、同じサロンで数年働いていれば、思ったよりも早めに店長になるチャンスが巡ってくることがあります。
3.ボーナスと福利厚生がある大手サロンを狙って転職活動
乱立するネイルサロンですが、チェーン展開する大手サロンと個人店では、やはり大手サロンの方が待遇面で恵まれています。
月収で比べると1~2万円程度の差ですが、ボーナスがあるのが大きいため、年収ベースなら数十万円のアップも叶います。
ネイルサロンは最低限の福利厚生がないところも多いですが、大手サロンならある程度期待もできます。
4.ネイル講師になる
技術力があることが大前提になりますが、ネイル講師として働くのも1つです。
専門学校の専属講師になるほか、非常勤講師としてネイリストと掛け持ちする人もいます。
専属講師の場合は、売上や歩合を気にすることなく安定的に稼ぐことができ、ネイリストに比べると年収も高めです。
肩腰や目の疲れなど体力的な負担が大きいネイリストですが、講師業なら年齢が上がっても続けやすいのもメリットです。
5.独立開業する
ネイリストでもっとも年収アップの可能性が高いのは独立開業です。
ネイルの施術には専用の道具が必要ですが、さほどスペースは取らないため、自宅の一室などで始める人も非常に多くいます。
最近はコインランドリーの空きスペースなどを借りたり、出張サービスをおこなったりと、自由な場所で活躍するフリーランスのネイリストも増えてきました。
中には年収500万円以上を稼ぐ人気ネイリストも。
ただし、技術はさることながら、営業力や接客スキルなどが求められるため、経営を続けていくのは簡単ではありません。
成功できるのはごく一握り、サロン勤務時代より年収が下がる可能性も高い方法です。
6.ネイル関係の副業をおこなう
ネイルサロンで勤務しながら、ネイル関係の副業をおこなうことで、トータルでの年収アップを目指す方法です。
最近は、個人でブログやサイトを立ち上げて、自宅でできるネイルケアやアートの方法をアップしたり、資格取得方法を伝えたりする人は多いです。
ブログ内でおすすめのネイル材料を紹介すれば広告収入にもつながります。
ほかにも、人脈を広げ、単発でウエディングネイルをやらせてもらうなど、ダブルワークで稼ぐ方法もあります。
副業は、本業がない日や夜におこなうため体力的にきついこともありますが、お金を稼ぐと同時に技術力を磨けるのは大きなメリットです。
将来的には本業だけで年収アップの可能性が広がります。
ネイリストの転職事情や活動のポイントは?
大手など待遇がいいサロンに転職するのは、独立開業などに比べるとリスクが少なく、安定した生活を送りたい方にとっていい方法です。
ここからは、転職事情やサロン選び、活動のコツなどをお伝えします。
求人自体は豊富にある
ネイリストは山ほどあり、人材の入れ替わりも頻繁に発生するため、年間を通じて比較的探しやすいのがネイリスト求人です。
ネイルサロンだけでなく、美容室やエステ、結婚式場などで募集されることもあります。
サロンの立地や雰囲気もさまざまで、ファッションモール内など利便性が高い場所に店舗を構えるチェーン店や、閑静な住宅街にある個人サロンなどもあります。
どんなサロンで働きたいのか、通い場所はどこなのかなど、希望によって豊富な選択肢の中から選ぶことができます。
個人サロンは廃業の可能性も視野に
1つ注意が必要なのは、個人サロンは雇われでも安定しないということ。
賞与ゼロ、福利厚生がないことも当たり前なので、生活が苦しくなる場合もあります。
ネイルサロンが次々とオープンしている現状では、淘汰されていくサロンも多くあります。
せっかく転職しても数年以内に廃業なんてことのないように、立地や評判などもしっかりチェックしてから転職しましょう。
転職エージェントを利用した活動がおすすめ
サロンの内情や経営状態などを事前に情報収集することが、転職に失敗しないための法則。
転職エージェントを利用すれば、自分では調べられない情報をもっていたり、聞きにくいことを代わりに聞いてくれます。
安心して応募に踏み切れるため、ぜひ活用しましょう。