転職成功の1つの分かりやすい例が年収アップですが、20代で転職する場合は年収アップがなかなか難しい側面があります。
若くて将来性に期待できる20代ですが、年収アップができない要因はどこにあるのでしょうか。
また、20代の転職で年収アップを成功させるにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、20代の年収アップ転職に立ちはだかる壁と突破方法を紹介します。
目次
20代の年収アップ転職に立ちはだかる壁
20代の転職で年収アップを成功させるには、「なぜ20代だと年収アップが難しいのか。」を知っておく必要があります。
自分の弱点を知る作業でもあり、弱点をどうフォローしていくかで年収アップにつなげることができるはず。
20代の年収転職にはどんな「壁」があるのでしょうか。
経験やスキル不足
企業が従業員に高い年収を払うのは、企業に貢献し、利益をもたらしてくれるからです。
20代はまだ経験やスキルが不足しており、主に期待できるのは将来性。
確実に将来の利益が見込める人材なら高年収で雇う価値がありますが、現時点で確実性が低い20代の場合は投資的な側面があり、高年収提示にはリスクがあるのです。
年功序列型の評価制度が多いから
20代でも優秀な人材は山ほどいますが、40代、50代より高い年収を維持する人は決して多くありません。
日本企業では、古くから年功序列型の評価制度が採用されてきたからです。
「いるだけで使えない50代」より「優秀で契約をバンバン取ってくる20代」の方が年収が低いということが起きる大きな要因の1つ。
近年は外国に遅れを取らないように成果主義型の評価制度を採用する企業も増えてきてはいますが、まだまだ年功序列型制度が根強く残っています。
勤続年数の短さが不安材料になる
20代の求職者は、企業の人事担当者から「勤続年数の短さ」を気にされます。
特に、20代前半での転職の場合、大卒で入社したとすれば勤続年収3年未満。
「石の上にも三年」と言われますが、ビジネスにおいても勤続年数3年以上は、経験値や忍耐力を量るうえでの1つのバロメーターとなっています。
勤続年数が短い状態での転職では、年収がアップしないだけでなく、そもそも内定獲得に苦労するケースもでてきます。
転職回数が多い、転職理由の説得力がないといった点も同様に、20代が人事担当者から懸念され、年収アップに至らない要因になります。
未経験転職では当たり前
20代はまだ「自分のやりたい仕事」を試行錯誤したり、「自分はもっと可能性があるはず」と、自身への期待を持っている世代です。
そのため、未経験分野への転職も活発におこなわれています。
企業としても、まだ若い20代なら未経験でも育てやすいため、20代は未経験分野への転職が成功しやすい唯一の世代と言えるでしょう。
しかし、未経験ということは教育に手間やコストがかかるということ。
現実問題として、年収アップは厳しいものがあります。
20代で未経験分野に転職を考える方は、年収アップしないのはある意味当たり前。
年収以外の点を重視し、「将来的に稼げるようになればいい」と柔軟な姿勢を保つことが大切です。
20代の転職で年収大幅アップは難しい
20代で転職し、年収アップさせた例は数多くありますが、過度な期待は禁物です。
20代が転職で年収アップを期待すると、仕事内容や労働環境に不満が残ることになり、再転職につながりやすいからです。
20代の転職では、基本的には年収アップが難しいと覚悟しておき、それでも転職したいのはなぜか、転職理由を整理する必要があるでしょう。
20代が転職して年収アップさせる方法
大幅な年収アップが難しい20代の転職ですが、年収アップにつなげる方法もあります。
20代で年収アップ転職を成功させた方が意識した点でもあるため、年収にこだわる方は押さえておきましょう。
ここからは、20代が転職して年収をアップさせる方法を紹介します。
これまでの社会人経験で何を得たのかを徹底分析する
20代は若手人材ですが、新卒とは違って社会人経験があります。
たとえ少ない経験年数であっても、その中で何を得たのかを分析し、効果的なアピールをする必要があるでしょう。
たとえば職務経歴書の内容。
20代の求職者は経験が少ないことから、内容が薄くスカスカの職務経歴書を書いてくることがありますが、それでは年収アップにつながるはずもありません。
担当した業務が少なくても、仕事では何を考え、どんな工夫をしていたのか、具体的な考え方や方法まで掘り下げて書いてみましょう。
20代は量より深さで勝負です。
それこそが20代の若さを活かし、将来性に期待を持ってもらえるポイントとなります。
20代後半まで経験を積む
同じ20代でも、転職で年収アップにつながりやすいのは、断然20代後半です。
20代後半になれば経験年数がそれなりにあり、現場レベルではすでに職場の中心的人材になっています。
早い人ならリーダーや係長を任されていることもあり、管理職候補としての期待も高まります。
20代前半でむやみに転職するより、後半までは今の会社でスキルを磨き、経験を積むことを意識することも大切。
自分の価値が高まったタイミングで転職でき、高年収を要求することも可能になります。
実力があるなら歩合給の営業に転職する
20代でも、抜群のコミュニケーションスキルがあり、仕事覚えが速く先輩や上司からも一目置かれる人材がいます。
本人の努力と持って生まれたビジネスセンスが光り、すでに高い評価を受けている人材なら年収アップは十分に可能です。
大幅な年収アップを望むなら、思い切って歩合の営業職への転職も1つ。
実力がないと生き残れない厳しい職種ですが、実力があるなら年収は青天井です。
リスクはありますが、20代で高い年収を稼いでいる人の中には営業職が多いですよ。
仕事に活かせる資格取得をしてから転職する
やみくもな資格取得はNGですが、仕事に活かすことを前提とした資格取得なら年収アップにつながることがあります。
20代は記憶力や体力面で他世代より有利なので、資格の勉強をするにはいい時期でしょう。
30代、40代になると資格を取得しても経験がないとアピールにならないことが増えてくるので、20代のうちに取得しておくのは1つです。
ただし、その業界で実際に評価されている資格をきちんと調べてから取得を目指しましょう。
業界変更なら可能性がある
所属する業界によっては、職種に限らず全体の年収相場が低いことがあります。
特に事務職や営業職など、どの業界にもある職種なら、業界を変えやすく、それによって年収アップにつなげることが難しくありません。
たとえば、介護報酬からの影響を受け専門性が未確立傾向にある介護業界、公的補助が人件費の財源となる保育業界で事務職をするより、給与相場が高めの金融業界で事務をする方が年収アップの可能性が高いでしょう。
もちろん、金融事務にはそれなりに勉強が必要です。
どの業界に移るにしても勉強を避けては通れないため、年収アップを目指す20代ならできるのではないでしょうか。
キャリア志向ならスカウトサービスを利用
20代ですでに特筆すべきキャリアがある、将来は管理職になって出世したいなど、キャリア志向の方ならスカウトサービスを利用するのもいいでしょう。
スカウトサービスは、事前に経歴を登録することで、それを見た企業やヘッドハンターから直接オファーが届くサービス。
求人媒体のように求人が一般公開されていないため、通常の転職より高年収での提示が受けられるのが特徴です。
実績やキャリアがないと登録が難しいというデメリットはありますが、実力がありながら今の会社で正当な評価を受けていない20代にはおすすめできるサービスです。
外資系を狙うのは1つ
20代で語学力があるなら、外資系企業を狙うのも年収アップにつなげる手段です。
年功序列型制度が多い日系企業に比べ、外資系は成果主義型を採用していることが多いため、20代でも高年収を得られる可能性があります。
外資系は実力がなければ淘汰されていく厳しさがありますが、無駄なサービス残業がない、有休が取得しやすいといった外資系ならではの風土も魅力なので、検討する価値はあるでしょう。
転職エージェントを利用してキャリア相談をする
20代が本気で年収アップ転職を目指すなら、プロにキャリア相談をするのが近道です。
転職支援のプロである転職エージェントなら、キャリア相談から転職サポートまで徹底しておこなってくれます。
高年収求人を探してくれる、年収アップ転職のノウハウ提供や年収交渉など、年収アップにつながりやすい要素が満載。
利用者はすべてのサービスが無料なので、使わない手はありません。
最後に
いかがでしたか?
今回は、20代が転職で年収アップを目指す際に立ちはだかる壁と、その突破方法を紹介しました。
何も考えずに転職すれば、20代で年収アップすることは難しいのが現状です。
しかし、20代の弱点を知り、年収アップにつながる効果的な方法で転職戦略を練れば、20代の転職で年収アップすることも十分可能。
ぜひ参考にしてみてください。