飲食店や小売店などで働く方や転職を考える方にとって、店長になるのは一つの大きな目標になります。
サービス業界は低賃金が問題視されてはいますが、店長クラスになれば今より高い賃金を得ることも可能でしょう。
自分一人に店を任されるのは、やりがいやモチベーションにもつながります。
しかし、優秀で店舗売上を伸ばし、部下からも慕われる店長ばかりではありません。
売上に貢献できず、部下からも慕われない「ダメ店長」は存在します。
今回は、飲食店・小売店で部下に嫌われるダメ店長の特徴をご紹介します。
あなたのまわりにこんなダメ店長はいませんか?
目次
こんな店長は部下に嫌われる!ダメ店長の特徴
店長なのに客への態度が横柄
店長は店そのものですから、店長自身の接客態度が悪ければ店の評判に直結します。
ところが、ダメ店長はそもそも接客業に就きながら接客態度がなっていません。
まず、お客が入ってきても「いらっしゃいませ」を言いません。
自分が何か作業をしていると、それに夢中で客の方を見向きもしません。
自身が接客を担当するときも、声が小さく笑顔もない、単なる会計係に終始します。
こんな店長が部下を育て、店の売上をアップさせることなど、できるはずもありません。
部下である店員の接客態度を注意しても、何の説得力もないでしょう。
店長になるなら、店員の中で誰よりも接客態度が優れていることが当たり前です。
しかし、接客態度が悪い店長は多いのです。
お客がいる前で店員に注意する
ダメ店長は、店長としての立場を勘違いし、常に偉そうにします。
店にとって一番大切なのは、お客が気持ちよくサービス利用や買い物をおこない、売上をアップさせることです。
それなのにお客の気持ちを考えず、お客がいる前で店員に注意をしたりします。
注意の仕方がポイントで、何か失敗をしている店員をさりげなくフォローしたり、お客に謝るならまだいいです。
しかし周りの見えてない店長は「お客そっちのけ」で怒鳴ったり厳しく注意したりするのです。
お客としては
「店員の教育は店側の問題だから後でしっかりやってほしい。今はこちらの接客を優先してほしい。」
と思います。
目の前で店員が怒られているのを見て、気分がよくなるお客は少ないでしょう。
場所をわきまえず店長の威厳を見せつけようとするのは、ダメ店長によく見られる行為です。
お女性トラブルがある
サービス業界では多くの女性が活躍しています。
女性は人当たりがよく気も利くため、サービス業への適性が高いです。
ダメ店長で「あるある」なのは、女性関係のトラブルです。
アルバイトの女性に手をだしたり、既婚者である主婦パートと親密な仲になったり。
店長は店のトップで誰も注意してくれる人がいないため、女性関係で問題を起こしてしまうことが多いです。
また女性の方も、店長と親しいことで有頂天になり、他の店員より優遇してもらったり、自分が上の立場になったような気分に陥りがちです。
そのため、他の店員はやりにくくて仕方がありません。
まっとうな社内恋愛を貫くなら、公私はしっかり分け、他の店員に迷惑をかけないのが当たり前です。
しかし、ダメ店長の社内恋愛は大抵がバレバレで、他の店員に悪影響を及ぼすことになるのです。
採用基準がでたらめでバイトの質が悪い
チェーン店の正社員を雇う場合は、本部の人事担当者が書類選考と面接をおこなうことが多いため、正社員の質が著しく低いということにはなりにくです。
しかし、アルバイトの面接採用は店長に一任されていることが多いです。
そのため、各店舗の店長が判断して決めることになります。
本部から採用基準などある程度指示があったとしても、ダメ店長は独自の適当な基準で決めてしまい、バイトの質が非常に低くなります。
店長がおこなうべき教育もきちんとおこなわなず接客バイトとは思えないレベルの人材も。
店舗全体を見てバイトの質が悪ければ、店長のレベルも低い可能性が十分にあると言えるのです。
自分で何でもやってしまって部下が育たない
店員として優秀だった店長に多いのですが、自分で何でもやってしまうのは店長としてダメな行為です。
店員たちをしっかり教育し育てることで、店長不在の際にも店の質を落とさずに済みます。
店員が新しい仕事を覚えることで成長ややりがいを感じられて離職を食い止めることもできます。
一般企業でも、仕事を抱え込んで周りを頼らず、自分だけが「いっぱいいっぱい」になってしまう社員がいますが、店長も同じこと。
「自分でやった方が速いしコスト削減になる。」は大いなる勘違いなのです。
非常識な客に注意できないから他の客や店員が迷惑する
「お客さまは神様」とはいえ、非常識な客も中にはいるものです。
賢い店長は、その客を失ってでもその他の客を優先させ、結局は店としての評価を得るものです。
しかし、ダメ店長は毅然とした対応ができません。
気が弱いのか、どんな客でも言うことを聞くのが正しいと思っているのか、非常識な客に注意ができないのです。
店員が客に絡まれていても見てみぬフリをしたり、他の客が迷惑しているのに何も言えなかったり。
頼りになるはずの店長が守ってくれない店で働き続けたいと思う人はいませんし、他の客も
「店の責任者は何をやっているんだ!」と思って二度と利用してくれません。
業者への対応が悪い
小売店や飲食店にはさまざまな業者が出入りします。
仕入れ先の業者、宅配業者、求人広告の営業担当者などなど。
ダメ店長は高い確率で業者への対応が悪く、非常に横柄な態度を取ります。
「業者はお客じゃないから丁寧に接する必要はない。」と思っているのです。
しかし、業者は業者でありながら、同時に客でもあります。
小売店や飲食店にとっては、業者であろうと、自社の社員やアルバイトであっても、裏を返せば皆、お店の利用者。
横柄な態度を取られた業者がプライベートでその店を使うことはないでしょう。
家族や友人、知人に店の悪い印象を伝えないとも限りません。
誰でもすぐに分かることなのに、ダメ店長はとにかく業者への対応が悪いのです。
周辺店舗をとにかく「敵」だと思って敵意むき出し
ダメ店長は、周辺にある店舗をすべて敵だとみなします。
たしかに飲食店や小売店は店舗間の競争が激しいですが、上手に付き合うことで相乗効果が生まれることがあります。
「あの辺にいけば何か食べたいものや欲しいものがある。」
と消費者が感じてくれれば、その地域一帯の店舗が潤うことになるでしょう。
商店街やショッピングモールと同じことですよね。
また、店長が隣の店と良好な関係性を築き、積極的にサービスの利用をすれば、隣店の店長もこちらの店舗のサービスを利用してくれるでしょう。
自分の店にない商品だったら客に紹介してくれることもあります。
ダメ店長はとにかく他店を敵視するため、交流を持ちたがりません。
全体像を見れば顧客獲得の機会損失につながっているのに、気づかないのです。
いつもピリピリして店の雰囲気を悪くする
店の雰囲気が良ければ、そこで働く店員の気持ちにゆとりが生まれ、結果的に顧客サービスに還元できるはずです。
店長自ら店の雰囲気を良くするよう努めるのが普通ですよね。
しかし、ダメ店長は店の雰囲気作りなど一切考えず、目先の売上のことばかり考えています。
いつもピリピリしてたり、機嫌が悪く近寄りがたい雰囲気だったりするため、店員たちは非常に気を使います。
ストレスを感じ、「こんな店でもう働きたくない。」と辞めてしまうでしょう。
離職率の高いお店は、低賃金や長時間労働の問題だけでなく、店長の人間性や考え方に落とし穴があるのです。
部下に嫌われたくなくて何も言えない
店長は上の立場の人間ですから、ときには部下たちを注意し、むかっとさせることもあるでしょう。
店長はどこでも嫌われやすい環境にあると言えます。
しかし、嫌われるのが怖いという理由で部下に何も言えない店長はダメ店長です。
部下の教育は店長の大きな仕事の1つですし、部下に悪い点があればしっかり戒めるのが役目でしょう。
何も言えない店長の元では、部下たちが物足りなさを感じます。
結果、つけあがってやりたい放題やったりと、悪い影響を与えます。
特にサービス業は、まだ若くて大人としての常識が身についていない学生アルバイトも多いため、個人が気をつけてくれるのは難しいことです。
店員教育が行き届かないことで確実に店全体の評判が下がることになります。
店内の掃除や片づけを重視しない
売れる店になるためには店内の掃除や片づけが非常に大切です。
誰が好んでゴミや汚れだらけの店に足を運ぶでしょうか。
いくら「品質で勝負!」と言ったところで、基本の清掃ができていない店に良質なサービスや商品を提供できることはありません。
優れた店長は必ず掃除や片づけの大切さを理解しており、誰よりも率先して掃除や片づけに取り組みます。
それを見た店員たちが学び、店全体を清潔にすっきりと保つことができるのです。
ダメ店長は、掃除や片づけを面倒に感じるため、アルバイトだけに任せたり、ゴミや汚れに気づいてもすぐに手をつけません。
このような店長がいる店では、よほど店員たちが優秀でない限り、評判や売上が下がっていくでしょう。
店長を見れば店の質が分かる
今回は、飲食店や小売店でいる「ダメ店長」の特徴を紹介しました。
現在サービス業で働いている方は、ダメ店長を反面教師とし、優れた店長を目指しましょう。
また、サービス業界への転職を考えている方は、面接の際や店舗利用時に店長の様子をチェックしてみましょう。
店員が働きやすく、店舗の将来性が高い店かどうかが見えてきます。
店長の良し悪しを判断し、本当に働くべきお店か判断しましょう。