「営業力を磨きたい。」「営業力をアップさせて売上上位になりたい。」こんな願望を持つことがないでしょうか。

営業職に就いている人はもちろん、営業職への転職を考えている人や、営業以外の仕事に就いている人にとっても、ビジネスシーンにおいて営業力の大切さは感じることがあります。

営業力を磨くには一体どうすればいいのでしょうか。

今回は、営業力は何なのかを探り、営業力の鍛え方を紹介します。

そもそも営業力とはどんな力のことか

営業力を一言で表すことは難しいですが、たとえば下記のような要素は営業力を構成する部分となります。

  • 相手が求めていることを予測する力
  • 相手が求めていることが何かを聞く力
  • 相手の求めに応じた商品サービスを提供する力
  • 継続的に利益につなげる力
  • クライアントから好かれる人間力

言えるのは、営業力とは何か一つに抜きんでた能力のことではなく、総合的な力のことを指すということです。

一つ一つの構成要素を焦らずレベルアップさせていけばいいのだと思っておきましょう。

仕事や転職に役立つ営業力の磨き方

営業力を構成する要素を磨いていくには、具体的に何をしていけばいいのでしょうか。

ここからは、営業力の磨き方を紹介します。

営業に必要な知識を得ることは基本

自社の商品サービスについては誰よりも知っている、それくらいは当たり前に目指す必要があります。

さらに、自社のことだけでなく、同業他社が出している商品のことや業界内の傾向、商品サービスに関連する別の知識も求められます。

ただし、知識さえあれば営業力がアップするわけではありません。

知識は営業活動に必要な道具のようなものですので、なければ始まらず、あっても使わなければ意味がないからです。

営業に必要な知識を身につけることは、営業力を磨くための基本だと捉え、常にブラッシュアップしていきましょう。

相手に不快感を与えない見た目を心がける

営業たるもの、見た目は非常に大切です。

商品サービスの知識とともに基本中の基本ですが、意外なほどにできていない人もいます。

大切なのは、流行を取り入れることでも、派手で目を引く見た目を心がけることでもなく、相手に不快感を与えないことです。

清潔感や信頼感を意識すると言い換えることもできます。

服装だけでなく、髪型やメイク、爪や靴、口臭にいたるまで、丁寧に整えましょう。

聞く力を鍛える

営業トークを鍛えるより先に、聞く力を鍛えることが大切です。

営業として結果を残せるかどうかは、相手が求めていることを聞く力があるかにかかっていると言ってもいいでしょう。

人の話をよく聞き、相手の状況やどんな商品を欲しているのかを探ります。

聞く力は、職場の人や家族、友人との会話でも、意識することで鍛えることができます。

最後までしっかり聞くことはもちろん、相手は話すことでどんな目的を達成したいのかを考えながら聞きましょう。

相手が関係のないことばかりを話したり、そもそも口数が少なかったりするタイプの人であれば、相手のニーズを聞きだす質問をしましょう。

たとえば、以下のようなことです。

  • 予算はいくらなのか
  • いつどこで必要なのか
  • 何に困っているのか
  • どうなりたいのか
  • 誰が必要としているのか

会話の引き出しを増やす

クライアントと長い付き合いになると、仕事とは一見関係のない話に及ぶことがあります。

政治や経済の話、自社の従業員の話、さらにはおすすめの飲食店、好きな車、ファッション、趣味や旅行のことなど、私生活が垣間見えることもあるでしょう。

このとき、好奇心旺盛で幅広い分野について知っていると、会話の引き出しが増え、クライアントとの話が弾みます。

自分を磨いている面白い人間だと思われることもあるでしょう。

クライアントが商品サービスの購入を決定するとき、担当営業の好き嫌いで判断する場合があります。

嫌いな人より、好きな人から買いたいと感じるのは自然な流れですから、結果的に売上に貢献できるでしょう。

考えるよりやってみることが大切

営業に苦手意識を持つ人は、「断られたらどうしよう。」「嫌な顔をされたら辛い。」「上手くいくかどうかわからない。」など、あれこれ理由をつけて営業をしません。

営業はもちろん、断られたり、ときには嫌な顔をされることもある仕事ですが、深く考え過ぎると前に進めなくなります。

「慣れ」は本当にあるもので、一定数の営業経験がなければ、いくら理論を並べ、リサーチをしても、成功にはなかなか結び付かないものです。

ある意味「当たって砕けろ」精神が必要なのが営業というもの。

相手のニーズを知るために調べることくらいは必要ですが、何より動くことが大切です。

動きながら探り、営業力も鍛えられていくのです。

ロールプレイングは手軽で効果的な方法

営業力を鍛えるために、社内研修でロールプレイングをすることがあります。

これはクライアントと話をする前に練習ができ、自分以外の人が思っていることを知れる有効な手段です。

相手が知り合いでも、実際の営業場面を想定してロールプレイングをしてみると、想定外の質問を受けたり、思いもよらない行動に困惑したりすることがあります。

ロールプレイングの相手は、最初は同僚から、次に先輩や上司へとハードルを上げていくといいでしょう。

特に厳しい先輩や上司がロールプレイングを受けてくれる場合は、とてもいい機会です。

実際の営業の場面でハードルが下がり、リラックスして臨むことができるでしょう。

分かりやすく説明することを意識する

ビジネスシーンにおいて、「自分が知っていること=相手も知っていること」と思って話をしている人が驚くほど多くいます。

専門用語やカタカナ言葉を多用する、曖昧な言葉が多い、主語を省くなどのほか、永遠と言葉を並べ続けて質問の余地を与えない人もいます。

営業力の高い人ほど、非常に分かりやすい話し方をします。

どんな素人でも、学力がない人でも、簡単に理解ができる話し方です。

分かりやすく説明する力は、普段の何気ない会話の中でも意識して鍛えることができます。

常に、自分本位の話し方をしていないか、本当に相手は理解しているのかを考えながら話すようにしましょう。

適度なところで区切り、質問はないかと確認することも1つです。

細かい説明をする時間がない場合は、あらかじめどこまで知っているのかを質問したり、ぱっと見て分かる資料を作ることで対処することもできます。

相手目線に立った説明ができているのかを重視しましょう。

メリットデメリットを整理して話す

自社の商品サービスを提案する際、常にメリットデメリットを整理しておくことで営業力の向上につながります。

営業とは自社の商品サービスを売りつけることではなく、クライアントの利益に貢献するこです。

その結果、売上や契約につながり、長い目で見た信頼獲得につながります。

商品サービスのメリットだけでなく、デメリットも答えられるようにしておきましょう。

クライアントは、つらつらとメリットだけを並べる営業より、デメリットも正直に伝えてくれる営業に信頼感を持つものです。

デメリットがあっても、それが明確にさえなっていれば、具体的に購入後のことをイメージできます。

デメリットも受け入れて購入に至ることは多々ありますよ。

しかも、購入後のクレームにもつながらないため、クレーム処理などで時間を取られることもありません。

できる営業はクライアント利益を優先する

本当にできる営業は、クライアントの利益をしっかり考えて提案します。

合わない商品を無理に売ろうとしたり、薄っぺらい営業トークを繰り返したりしません。

多少の強引さと行動力があれば、ある程度の売上につなげることはできますが、後々クレームで苦しむことになり、単発の購入で終わることの方が多いです。

長い目で見てクライアントにとってメリットがあるかを意識してみると、自信を持って提案もできるし、リピーターにもつながるでしょう。

営業力を鍛えると転職にも役立つ

営業力とは、営業職に限らず、すべての職種において使える力です。

営業力を鍛えるべく意識して仕事に取り組むと、今の仕事がうまくいくようになるだけでなく、新しい環境に挑戦すべく転職をする際にも役立ちます。

転職は、自分を企業に売り込む営業そのものだからです。

現在転職活動中の方は、どうすれば内定をもらえるか悩むこともあるでしょう。

少し視点を変えて、営業力を鍛える方法に目を向けてみるのもいいですね。

内定獲得につながりやすくなり、転職した後にも役立てることができるでしょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、営業力の鍛え方を紹介しました。

営業力を向上させるのは一筋縄ではいきませんが、一つ一つ着実にレベルアップさせることは可能です。

営業力があれば、どんな仕事も成功しやすくなるはずです。

今こそ営業力を磨き、仕事や転職に役立てていきましょう。