旅をすることが好き、いろいろな世界を見てみたいなど、旅に関わる仕事に転職したいとお考えではないでしょうか。

旅に関わるにはさまざまな仕事があり、未経験からの転職組も多数います。

ご自身との適性を踏まえ、希望の仕事を探してみましょう。

今回は、旅に関わる仕事と転職方法を紹介します。

旅行会社、旅行代理店

旅に関わる仕事といえば、旅行会社や旅行代理店への転職が王道です。

ツアーの企画や提案などをおこなうほか、店頭でチケットの発券、事務処理、問い合わせ対応などをする場合もあります。

国内向けを多く扱う、東南アジア専門など、会社ごとに特色があります。

旅行業界は新卒者からの人気も高いため会社によっては競争が激しいですが、一定の中途採用枠も設けています。

観光関係の専門学校などを卒業していると有利に働くこともありますが、全くの未経験から転職する人も少なくない業界です。

これらの要因としては、激務による離職率の高さが指摘されていますが、会社によって事情が異なるため、慎重な見極めが必要となるでしょう。

旅行会社、旅行代理店に転職するには

旅行会社や旅行代理店の求人は一般的な媒体で見つけるほか、会社HPの採用ページから中途採用枠を確認することも方法です。

特に大手の場合はハローワークや求人誌などに掲載することは少なく、直接応募か大手転職エージェントなどの紹介になることが多いです。

旅行会社や旅行代理店に転職するために必須の資格はありませんが、旅行業務取扱管理者や旅程管理主任者資格などが求められることがあります。

無資格だったとしても、転職後に資格取得することが条件になっているケースもあります。

空港で働く仕事

空港で働くさまざまな職種も旅に関わる代表的な仕事です。

旅に直接同行するわけではありませんが、空港にはさまざまな旅人がいますし、飛行機という特別な乗り物に関わることができる楽しさもあります。

たとえば次のような職種があります。

  • 客室乗務員
  • グランドスタッフ
  • 空港保安検査員
  • カスタマーサービススタッフ
  • 空港内物流スタッフ
  • 機内清掃スタッフ

接客業の場合は語学力が必須で、少なく見積もってもTOEIC600点以上は求められるケースが多くなっています。

旅が好きな方だけでなく、語学力を活かしたい方にも向いている仕事です。

航空関連の仕事に転職するには

航空会社や派遣会社、旅客サービス会社に転職するほか、警備会社や物流、運送の関連会社への転職でも空港で働くチャンスがあります。

客室乗務員の場合は求人媒体で応募をかけることはほとんどありませんので、希望の航空会社の採用状況を確認することが近道です。

そのほかの職種に関しては、一般的な求人媒体で多数の求人を見かけますので、転職エージェントや転職サイトなどを活用して仕事内容から探していくことも方法となります。

花形的職業とされているのは客室乗務員やグランドスタッフですが、実は契約社員が多く年齢が上がると辞めてしまう人もいます。

一方、検査員や物流関係の仕事は正社員求人も多数ありますので、何を重視するのかによっても転職先は変わってくるでしょう。

クルーズ関連の仕事

メディアで豪華客船のクルーズ特集が組まれるなど、近年注目を浴びているのが海の上の旅です。

航海士や機関士、司厨(大型客船内のシェフ)などの専門職のほか、一般的な宿泊ホテルと同じようにフロントスタッフやハウスキーパー、警備員などの職種もあります。

また、豪華客船では船自体がまるで一つの街であるように、さまざまな施設があります。

レストラン、アパレル・コスメショップ、美容院、マッサージ店などのほか、海上の旅を盛り上げる音楽家やダンサーなどの特殊な職種もあります。

そのため、旅行関連の仕事をしていた人に限らず、旅が好きだけれど旅以外の本業がある方にもチャンスがあります。

クルーズ関連の仕事は勤務形態がかなり独特で、1ヶ月~6ヶ月ほどの乗船と数週間~2ヶ月の休暇を繰り返すなどします。

クルーズ関連の仕事に転職するには

日本の船舶会社に応募するほか、海外に本社を置く外国船を狙う方法もあります。

頻繁に募集がかかる仕事ではありませんので、基本的には各会社の採用情報をチェックしておき、履歴書を送っておくことでチャンスをうかがうことになります。

社会人の場合は現職と並行し、ある程度長い目でみてじっくり転職活動をおこなうことも覚悟しておきましょう。

ほかには、観光の専門学校などで学ぶと、クルーズ関連の仕事を紹介してもらうこともあります。

客船で働くためには、一部の専門職を除けば特別な資格は不要で、学歴もほぼ問われません。

ただし、語学力は必須であることと、高いホスピタリティが求められます。

旅行関連の職種ではなくても語学力が求められる点が特徴といえるでしょう。

バスガイド、バス運転手

国内向けの旅に関わる仕事としては、バスガイドやバス運転手があります。

国内ツアーの団体客や、修学旅行、法人旅行などを担当し、道中と旅先を安全かつ快適に、さらには楽しく過ごしてもらうための役割を担います。

近年はインバウンド需要が非常に高いため、接する相手は日本人に限らず、海外の方も多くなっています。

バスガイド、バス運転手に転職するには

観光バス会社や鉄道関連会社のバス部門への転職がもっとも王道の方法です。

バスガイドの場合、バスガイド専門の派遣会社などに登録する人や、ベテランのバスガイドではフリーで活躍する人もいます。

バスガイドに必須の資格はありませんが、転職後に国内旅程管理主任者資格の取得を義務づけられるケースも多いようです。

また、外国人観光客向けのツアーに力を入れている会社だと、語学力を求められることがあります。

バス運転手の場合も所属先は同様ですが、大型二種免許が必須であり、路線バスや大型トラックなど、何かしらの実務経験を問われることも少なくありません。

ツアーコンダクター、ガイド

国内外での旅行先で、案内や旅先でのサポート、送迎、スケジュール管理などをおこないます。

添乗員、旅行コーディネーター、観光コンシェルジュなど呼び名はさまざまです。

日本の観光地で日本人観光客向けにおこなうほか、日本の観光地で外国人観光客に向けて、あるいは外国に在住して主に日本人向けにガイドする仕事もあります。

ツアーコンダクターやガイドは、単に語学力や接客力があるだけでなく、現地の文化や歴史、生活習慣などにも精通していることが求められます。

ツアーコンダクター、ガイドに転職するには

観光関連の会社や航空会社、バス会社に転職することが一つです。

正社員のほか、派遣や契約社員、フリーで働く人も多数いる職種ですので、安定を求めるよりも旅が好きな人で自由であることを重視する人に適性があります。

日本で日本人向けにガイドをする場合、特別な資格は不要ですが、経験が重視されることもあります。

日本国内で外国人向けのガイドをおこなうには通訳案内士の資格が、外国でガイドをする場合はその国によって資格が必要になることもあります。

求人は一般的な媒体でもよく見かけますし、会社のHPから採用情報を確認することもできます。

宿泊施設スタッフ

ホテルや旅館などのスタッフも旅に関わる仕事です。

宿泊先は旅の良し悪しを決定づける重要な場所と位置づける人が多く、旅に大きく関わる仕事といっても過言ではありません。

宿泊施設のスタッフといっても、以下のようにさまざまな職種があります。

  • フロント係
  • 客室係
  • ドアマン
  • コンシェルジュ
  • ベルパーソン
  • ウエディングプランナー
  • 支配人

そのほか、営業や事務職など一般企業と同じように宿泊施設の経営を支える職種もあります。

宿泊施設スタッフに転職するには

転職方法としては、宿泊施設に応募してスタッフとして採用されることが一般的です。

新しいホテルなどができたときには人員を大量に募集しますので、採用ハードルが下がりやすく、チャンスといえるでしょう。

働きたいホテルや旅館があれば公式サイトから採用情報を確認することが考えられます。

最近はホテル業界や旅館求人に特化した転職エージェントもありますので、限定せずに幅広く探すこともできます。

観光局スタッフ

国内にある海外の政府観光局に在籍し、その国の魅力をPRする仕事です。

できるだけ多くの日本人観光客に、旅行をしてもらうことが目的です。

旅行会社や航空会社とのやり取りや、旅行希望者への観光情報の提供、パンフレットの作成、イベント開催などをおこないます。

その国の語学、文化、生活などに精通しているほか、魅力をアピールできる企画力なども必要な仕事です。

ハードワークも珍しくありませんが、自分の好きな国を日本人に伝えられるやりがいは大きいといえるでしょう。

観光局スタッフに転職するには

各観光局の規模はさまざまですが、10人以下の小規模であることが多く、定期的な採用もおこなっていませんので、狭き門です。

大学や専門学校で学んでそのまま就職し、長く勤める人も多いため、転職組は基本的に欠員募集となるでしょう。

旅に関わるほかの仕事への転職可能性も視野に入れて、チャンスを待つしかありません。

そのほか旅に関わる仕事

そのほかにも、旅に関わる仕事は多数あります。

トラベルライター

実際に旅をして生の声を伝える仕事です。

旅をしながらお金を得ることができるため、旅好きにはたまらない仕事ともいえます。

最近では、旅をして写真や感想をSNSで拡散する仕事も求人があり、かなり稼いでいる人もいるようです。

雇用形態は基本的に業務委託やフリー、アルバイトなどが主流なので、安定性は低いといえます。

その分、現地での経験は代えがたい財産となります。

通訳

政府や会社の要職に就く人や、報道、スポーツ業界など、世界を相手に働く人を語学面からサポートする仕事です。

日常的な語学力ではなく、業界知識に関する語学力が必要となりますので、ハイレベルの語学力が求められます。

ガイドブック編集者

旅行ガイドブックの編集者、デザイナー、ライターなどです。

出版会社に転職するほか、最近ではWebで旅行情報を提供する会社も多いため、Web関連会社への転職も選択肢に入ります。

商社マン

旅に直接関わる仕事ではありませんが、グローバル事業を展開する商社で働くことも方法です。

海外出張や場合によっては海外駐在となることもあるため、仕事を通じて現地の魅力を知ることができます。

旅に関わる仕事の中では、安定や高収入も見込める数少ない仕事です。

最後に

いかがでしたか?今回は、さまざまな旅に関わる仕事と転職方法を紹介しました。

安定性や高収入は期待できない仕事もありますが、好きなことを仕事にできる喜びや、やりがいがあります。

旅好きを仕事として形にしたい方は転職を考えてみてはいかがでしょうか。