住み込みの仕事はメリットが大きいって本当?男性と女性向け仕事の特徴も!
「住み込みで働く」ということを考えてみたことがあるでしょうか。
仕事と住居環境は切っても切れない関係ですが、住み込みにすることでさまざまな問題が解決されることがあります。
- 住み込みの仕事が気になっているけど勇気がでない
- 経済的に苦しいけれど新しい場所で働きたい
- 好きな地域で働きたいけれど住居探しが面倒
こうした方は住み込みの仕事を探してみると希望にフィットすることがあります。
今回は、住み込みの仕事について、仕事の種類や男女別人気の仕事の特徴、住み込みの仕事のメリット、デメリットなどを紹介します。
目次
住み込みの仕事にはどんなものがある?
住み込みの仕事とひとくちにいっても、業界や職種はさまざまです。
多数の住み込み求人を検証した結果、次のような求人が多く見られました。
観光地で宿泊施設やレストランのスタッフ
スキー場近くのホテルや旅館、海そばのリゾート地など、観光地では住み込みの仕事が豊富にあります。
いわゆる「リゾートバイト」などと呼ばれるものの類で、短期求人も多いのですが、正社員求人もあります。
特に旅館は正社員求人が多く見られ、仲居さんの募集などは女性を中心に人気です。
仕事内容は、接客、清掃、調理など、同じ施設で働くにしても業務内容はさまざまです。
接客経験があればフロントや案内スタッフなどから探す方法がひとつです。
接客が苦手で対人スキルに自信がない方にも、洗い場や清掃スタッフの求人も多くあります。
中には「接客が一切ありませんのでニートの方でも!」といった求人もあるため、職歴や得意分野問わず、幅広い方が探しやすいでしょう。
調理師免許保持者や調理師希望の方は厨房の仕事も多数あります。
都会の宿泊施設
都心から遠く離れた観光地ではなく、反対に都会にでて働きたい方もいるでしょう。
都会にも住み込みの仕事があります。
たとえば、都心にあるビジネスホテルのスタッフ。
ホテルは勤務時間が変形的なので、ホテルから徒歩圏内の場所に寮を完備してあることが珍しくありません。
また、観光地の中でも、リゾート地ではなく、都心からアクセス便利な場所にある海外の観光客に人気の地域にも宿泊施設が多数あります。
休日には都内で買い物や食事を楽しむことができるため、田舎暮らしに抵抗がある方にはよいでしょう。
一般社員の求人のほか、支配人クラスの募集もあります。
支配人の場合は相応の経験などが問われますが高収入に期待できます。
工場、軽作業
工場で働く仕事にも、住み込み求人が豊富にあります。
工場の住み込みといっても、工場の二階などが住居スペースになっている場合だけでなく、ごく普通のアパートなどで暮らすこともできます。
工場内での組み立て、ラベル貼り、目視チェックなど業務内容は工場によって異なります。
重労働で男性社会のイメージが強い工場ですが、軽作業も豊富にあり女性にも人気があります。
近年の工場は冷暖房完備が当たり前で労働環境が整っています。
特に大手工場であれば労働環境がよく働きやすい傾向にあります。
工場は全国にありますので、行ってみたい地域があれば勤務地から絞って探すのもよいでしょう。
たとえば自動車産業が盛んな東海地方は求人が豊富で軽作業も頻繁にでています。
気候に恵まれていて過ごしやすく、都会ほどの喧騒がなく、田舎ほど不便もしませんので住み込みで働くには比較的適しています。
建設、土木関連
大型施設や道路の建設工事、検査などに関わる仕事です。
大型施設や道路は数年かけて建設しますので、通いやすいように住み込みで募集することが多くあります。
肉体労働がメインですが、比較的高収入で、自然と体も鍛えられますので、特に男性人気の高い仕事といえるでしょう。
建物や道路が完成した際の喜びは大きく、目に見えて達成感があります。
農業
自然相手に仕事をしたい方には農業も住み込み募集があります。
植え付けや収穫作業、加工作業などの仕事があります。
地域によっては、酪農や水産業の求人もありますので、それぞれ業務内容が大きく変わります。
いずれも天候に左右されがちなので、日によっては残業や休日出勤もあります。
一般的な仕事とは勤務時間や大変さなど、異なる点が多いため、そのあたりは理解しておいた方がよいでしょう。
そのほか、生活圏内でも見つかる住み込みの仕事
住み込みの仕事は、観光地や都心、大型施設建設予定地など、現在の生活圏内から離れて働くことが多くあります。
しかし、「自分の生活圏内で住み込みの仕事をしたい」と考える方もいるでしょう。
ごく一般的な職種でも、寮完備の住み込みの仕事はあります。
たとえば次のような職種です。
- マンションや施設の管理人
- ビルメンテナンス
- 新聞店スタッフ
- 家政婦
- 警備員
- ドライバー
こうした仕事であれば、住み込みにして家賃を浮かせながら、生活圏からは離れず仕事ができますので、土地勘のない場所で働くよりも安心感があります。
希望にあわせて探してみてはいかがでしょうか。
住み込みの仕事の給与相場について
ここで、住み込みの仕事の気になる給与相場について見てみましょう。
一般的に住み込み求人の給与相場は、住み込みではない同職種と比較すると若干高めに設定されています。
転居などの負担があることで応募のハードルが上がりますので、その分待遇をよくして応募者を募っていることが多いからです。
給与相場は職種によって月給20~30万円ほどと幅広いため一概にはいえませんが、仕事内容や勤務地によって一定の傾向はあります。
給与相場が低い住み込みの仕事
全体的に見ると、相場が低いのが離島や高原などのリゾート地にある宿泊施設での仕事です。
中には月給13万円~16万円程度のところもあり、決して高収入とはいきません。
給与相場が低い理由のひとつは、地域の給与水準にあわせているからです。
これまで都会で働いていた方は低賃金のように思えるかもしれませんが、物価が低く、そもそも生活費はあまりかかりません。
周辺にお金を使うようなところもないため、必ずしも手取りが減るとは限りません。
また、個人で経営しているような小さな宿泊施設の場合、人件費になかなかお金をかけられない実情もあります。
その分、アットホームで家族のような付き合いができることがあるため、価値観によって向き不向きは変わってきます。
宿泊関連を希望で、かつ給与にこだわりたい方は、大手が経営するホテルやレストランなどを狙った方がよいでしょう。
給与相場が高い住み込みの仕事
一方、給与相場が比較的高めな住み込みの仕事は工場勤務や建設現場です。
宿泊関連業と比べると時給、日給ともに高めです。
時給は1500円前後~、日給は30万円以上稼ぐことも難しくありません。
工場系の住み込みの仕事は、建設現場のように期間が限定されておらず、正社員や契約社員求人が多くあるのも特徴です。
なお、宿泊関連業の中でも、都内のビジネスホテルや浅草などの外国人向け観光地になれば、都内で普通に働くのとそう変わらない程度の給与が得られることもあります。
ほかは、都心から数時間で行ける伊豆、熱海などの旅館では、給与相場は比較的高い傾向にあり、月給25万円以上の求人が珍しくありません。
男性から人気の住み込みの仕事とは
ここからは、男女別にどのような住み込みの仕事が人気なのか、仕事の種類や特徴を見ていきましょう。
まずは男性に人気が高い住み込みの仕事です。
夜勤ありの仕事
稼ぎにこだわりがあり、女性と比べて体力もある男性は、夜勤をあえて狙う方が多くいます。
夜勤手当がつきますので、同じ仕事でも勤務時間帯が夜になればその分収入がアップします。
具体的には工場の夜勤や宿泊施設のフロントスタッフ、警備員などです。
男性で夜勤を積極的にやってくれる人は企業側も歓迎しますので、採用に至りやすい点もメリットです。
夜勤の場合、一緒に仕事をする人員数も少ないため、人に気を使わず気楽に仕事をしたい人にも向いています。
肉体労働
夜勤と同じく、肉体労働も稼ぎに直結する仕事です。
体を動かしたり、重たい物を運んだりすることが苦にならない方には向いています。
女性にはなかなかできない仕事ですから、男性でとにかく稼ぎたい方からは人気があります。
工場や建設現場、農業・水産業などがあります。
車を使う仕事
車の運転に慣れている方や車好きの方が多い男性は、車を使う仕事も人気です。
たとえば、タクシーや大型トラックなどドライバー関連の仕事です。
一人または二人程度で仕事をすることが多いため、面倒な人間関係を避けたい方にもメリットといえます。
このほか、農業や水産業なども運搬作業が発生するため車を使うことになります。
また、プライベートで車が手放せない方も、車通勤可能、無料駐車場完備など、車に関する条件面を確認しておいた方がよいでしょう。
女性から人気の住み込みの仕事とは
続いては、女性から人気の住み込みの仕事について、種類や特徴を紹介します。
工場の軽作業
女性でも稼ぎやすいのが工場の軽作業です。
携帯電話の部品や食品容器などの軽い物を扱う仕事や検査がメインです。
重たい物を持つことはほとんどなく、温度が保たれた工場内で作業できるため快適です。
夜勤や肉体労働がある工場の仕事と比べると給与相場は低めですが、それでも一般事務や接客業などより稼ぐことができます。
工場の場合は土日祝日休み、GWや夏季休暇などもしっかりありますので、プライベートをしっかり充実させたい女性にもおすすめです。
事務、営業事務
女性から圧倒的人気を誇る事務職も、実は探すと住み込みの仕事があります。
求人数は少ないですが、工場隣接の事務職を募集していることがありますので、見つけたら即行動をおすすめします。
特別高度なスキルを求められることはなく、基本的なパソコン作業ができればよいことが多いです。
人気が高くすぐに枠が埋まってしまう点がネックですが、転職できればラッキーです。
女性が狙いたい職種といえるでしょう。
そのほか、女性に人気のある住み込みの仕事の条件
女性の場合は住居環境が気になる方が多いでしょう。
女性社員を積極的に採用している企業では、新築寮やペット可能寮など、女性に嬉しい制度が充実しています。
特に新築寮の場合、セキュリティがしっかりしているなど安心して生活できるため、女性が選びやすいところが嬉しいですね。
住み込みの仕事のメリット
住み込みと聞くと敬遠される方も多いですが、実は非常にメリットが大きい制度でもあります。
ここからは、住み込みの仕事のメリットを見ていきましょう。
生活費を抑えられる
なんといっても生活費の負担が少ないことが大きなメリットです。
家賃が浮くことは想像できるでしょうが、家賃以外にも生活費の負担が少なく、お金が貯まりやすくなります。
以下、住み込み求人の中で費用に関する条件の一例です。
- 寮代無料または格安での提供
- 生活備品・家具付き
- 水道・光熱費無料
- 格安の社員食堂利用可
- 赴任費用負担
当然、求人ごとに条件が異なるため、上記の条件が必ずついているわけではありません。
しかし、いずれも比較的よく見かける条件で、利用者の生活負担を抑える取り組みがなされています。
今預貯金が全くない方でも安心して働くことができるでしょう。
すぐに働き始めることができる
通常、転居をともなう転職は引越し準備や手続きなどやるべきことが多数あります。
ただでさえ新しい仕事に就くことでストレスがあるのに、生活環境が整うまで時間がかかるとなると大変になってしまうでしょう。
住み込みの仕事の場合、即日入寮ができたり、家具付きであったりと、すぐにでも暮らし始められる環境が整っています。
不動産会社をまわる、引っ越しの準備をするなどの負担がなく、身ひとつで働くことができます。
通勤時間が少ない
住み込みの仕事では、勤務場所からすぐ近くに寮があることが多いため、通勤の負担が少ないのもメリットです。
通勤ラッシュにストレスを感じることもなく、毎日時間をかけて通う必要もありません。
その分、朝はゆっくりしていられますし、仕事終わりにはすぐにプライベートの時間に移ることができます。
人との出会いがある
住み込みで働く人にはさまざまな地域から働きにくる人がいますので、そうした人たちとの出会いも人生における宝となります。
仕事の話題だけでなく、住居地の周りには何があるのかといった話題を共有できたり、休日に一緒に出かけたりすることもあります。
小規模の企業で住み込みをする場合には、経営者から家族のように可愛がってもらうこともあるでしょう。
これまで友達を作ることが苦手だったような人でも、住み込みの仕事を通じて仲の良い人ができ、一生の親友となることもあります。
年齢問わず働ける職種がある
住み込みの仕事と聞くと若い方が中心のリゾートバイトをイメージされる方が多いかもしれませんが、年齢問わず働ける職種も多数あります。
たとえば施設の管理人などは、むしろ社会人経験が豊富な年齢が高い方が有利です。
工場系も50代で活躍している方も大勢いますので年齢関係なく働きやすいです。
何かしらの事情があり、中高年で経済的に苦しくなってしまった人でも、再スタートが切れる点は大きなメリットです。
夫婦や家族、カップルで一緒に暮らせる
マンションや施設の管理人、ペンションオーナーのように、夫婦一緒に働ける住み込みの仕事もあります。
この場合、求人を見るときには二人分の給与が書かれていることが多いため、一人あたりはいくらになるのかを確かめておきましょう。
また、仕事自体は別々でも、夫婦・カップルでの入寮が可能なケースもあります。
既婚者や、近くで暮らしたい恋人がいる人の場合、一緒に寮に住むことができ、二人分の生活費負担が少なくなるメリットがあります。
住み込みの仕事のデメリット
メリットが多い住み込みの仕事ですが、当然デメリットもあります。
事前によくイメージしておかないと「こんなはずではなかった」と後悔につながりますので、よく覚えておくようにしましょう。
勤務時間が不規則になりがち
住み込みの仕事は、基本的には勤務時間が不規則であることが多いです。
公共交通機関が動いていない時間にも働くため、住み込みの方が何かと都合がよいことが一因です。
勤務時間が一定の住み込みの仕事となると、工場の昼間勤務などに限定されます。
勤務時間が不規則になると体力的に大変なこともありますし、オンオフがはっきりしないこともあるでしょう。
特にマンション管理人やペンションオーナーなどは、利用者対応が営業時間関係なく発生することがありますので、労働時間が長くなってしまうケースが想定できます。
このあたりは職種によっても大きく異なりますので、事前によくイメージしておくようにしてください。
仕事中心の生活になることも
勤務場所からすぐ近くに住居地があるため、工夫しないと仕事中心の生活になってしまいます。
気づいたら毎日仕事と部屋との往復という寂しさを感じることも。
勤務時間外でも先輩と顔をあわせることになり、気が休まらないと感じる方もいるでしょう。
ただし、これも良し悪しです。
とにかく仕事に集中し、お金を貯めたいなどの目標がある方には良い環境です。
余計なお金を使うことがありませんし、家賃補助などでそもそも生活費がかかりませんので、普通に働くよりも預貯金がぐんぐん増えていきます。
一方で、仕事も遊びも充実させたいというワークライフバランス派の場合、寮で暮らすことで制限ができ、不満が募ることもあります。
ご自身の性格や、どのような生活をしたいのかによって住み込みの仕事を選ぶべきかどうかが変わってくるでしょう。
施設や住居地付近に何もない
観光地やリゾート地で住み込みの仕事をする場合、勤務する施設や住居地の周りには何もないことがあります。
求人には「休日には観光できます!」と書かれていることがあり、確かに魅力ですが、それも最初の頃だけ。
住み込みで長期間働くわけですから、毎週観光するわけにもいかないでしょう。
これまでは当たり前のように使っていたコンビニやドラッグストアなどがすぐ近くにないこともしばしばです。
特に土地勘のない場所に転職を考えている方は、事前に周辺環境についても調べておくことが大切です。
仕事を辞めるときは住居も失う
仕事に就くときはメリットが大きい住み込みの仕事ですが、辞めるときには注意が必要です。
基本的に仕事と住居はセットなので、仕事を辞めるということは住居も同時に失うことになります。
辞めるときは事前に住居を確保して計画的に辞めないと困ってしまうでしょう。
また、住み込みで働く人は企業にとって大きな戦力ですから、簡単に辞めにくいこともあります。
「次の人が決まってから…」などと引き延ばしにされ、思っていた時期に辞められないこともありますので、退職についても考えておくようにしましょう。
住み込みの仕事探しで確認しておきたいポイント
最後に、住み込みの仕事を探すうえで最低限、確認しておきたいポイントを紹介します。
家賃負担について
寮費が完全に無料になるのか、一部負担があるのかは企業によって異なります。
「半年間は無料だけれどそれ以降は一部負担」のように、勤務期間によって変わることもありますのでよく確認しておきましょう。
食事の有無
個室はあるけれど食事は共同の食堂を利用するのか、その場合は月いくらの負担になるのかなど、食事にまつわる条件面も要チェックです。
料理が全くできない人は食堂があった方が健康的で節約にもなりますが、反対に自炊が得意な人は自分で作った方がよいこともあるでしょう。
風呂、トイレなどの設備
寮によっては風呂やトイレが共同ということもあります。
共同風呂やトイレは、全く気にならない人から、かなりストレスに感じる人まで差が大きいため、必ず確認しておきましょう。
そのほかの設備についても、生活イメージとしっかり結びつけて考えておくようにしたいですね。
門限などの利用規約
門限がある、男子禁制など、寮ごとに利用規約があります。
自分でアパートを借りる場合と比べると家賃負担が少ない分、一定の制限が設けられていることがありますので、よくチェックしておきましょう。
また、勤務年数や年齢によって寮を利用できなくなることもあります。
たとえば企業によっては、寮はまだ給与が少ない若い方に利用者を限定していることがあります。
今住み込みできるかどうかだけでなく、いつまで利用できるのかも確認しておくべきポイントです。
最後に
いかがでしたか?今回は住み込みの仕事に着目し、仕事の種類やメリット・デメリットなどを中心に紹介しました。
住み込みの仕事は男性、女性ともにできる職種が多数あります。
特に、お金を貯めたい、仕事のスキルを集中して身に付けたいなどの目的がある方にとってはメリットが大きい仕事だといえるでしょう。
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住み込みの仕事が気になる方は、自分にあった仕事をチェックしてみてはいかがでしょうか。