あなたの「声」が価値になる。ナレーターという仕事

ナレーターという仕事

普段何気なく観ているテレビ番組などで、丁寧に事柄を解説してくださる方がいますよね。

声でどんな番組・コーナーなのかを伝えてくれるのがナレーターです。

テレビ番組だけではありません。

CM、ラジオ、イベント会場などの影アナ。

様々な状況でナレーターが活躍しています。

ナレーターの仕事内容

ナレーターの仕事は簡単に言えば「ナレーションを入れる」のが仕事内容となります。

放送作家やクライアントから吹き込んで欲しいナレーション原稿をもらい、リハーサル、本番という形で進行していきます。

もちろんただ渡された原稿通り読めばいいわけではありません。

  • ニュース番組だから少し真面目に硬派な感じ
  • バラエティだから元気に明るい雰囲気で
  • 温かみのある感じで語りかけるように
  • もっと抑揚をつけた感じで

などなど。

具体的というよりは、どこか抽象的な指摘が入ることも多いでしょう。

クライアントがどの様な表現を求めているかを瞬時に理解し、それを喋り、テンポ、声色で再現しなくてはならない非常にプロフェッショナルな仕事です。

ナレーターとしてのやりがい

ナレーターというのはあなたの「声」が作品になります。

テレビやCMのナレーションを聴いていても、その声の雰囲気で番組や会社のイメージが決まってしまいます。

収録などは当然クライアント、スタッフさんとの間で何度もやり直すことがあるでしょう。

しかし、そんな苦労の末に生まれた「声」という作品は間違いなく貴重な財産になります。

ナレーターは決して主役ではないでしょう。

でも、耳に妙に残るナレーターの方っていらっしゃいますよね?

番組・CMの邪魔をしない、それでいて薄れすぎない存在感を出すというプロ中のプロの仕事です。

そんなナレーターの現状は?

ナレーターという仕事は魅力的ですが、安定して仕事を見つけるのは非常に難しいでしょう。

改めて細かいところも含めたナレーターの活躍の場です。

  • テレビ番組
  • ラジオ番組
  • CM
  • DVD作品
  • イベント
  • 結婚式
  • youtube

活躍の場は様々ですが、単発で終わってしまうケースも多いので、継続して案件をもらうには実力や個性がかなり重要になってきます。

事務所に所属していたとしても、ナレーターの数も十分揃っているので安定して稼ぐのは容易ではありません。

ただ、需要は高まるかも

ナレーターの需要ですが、まだまだ高まるのではないでしょうか?

テレビ、ラジオといったメディアに大きな変化はないかもしれませんが、今はインターネットの普及でネット番組、ネットラジオ、youtubeなど企業や個人でもメディアを持てる時代です。

本数が爆発的に増えるということはないかもしれませんが、必要とされるケースや今までとは違った現場は増えてくるでしょう。

ナレーターのなり方

では、ナレーターにはどうやったらなれるのか?

疑問に感じる部分だと思います。

ナレーターに資格は必要ありません。

学校で学びたいという方はナレーターを育成する専門学校、声優を養成する学校、アナウンサーになる為の教室。

こういった所に通うのが一番オススメです。

ナレーターはただ声が良い、よく喋るというだけでは勤まりません。

正しい日本語や発音、文章を切るタイミングや間という技術・感覚も求められます。

実力勝負の世界になるので、しっかり学んだ後は、セルフプロモーションしていく必要があります。

オーディションを受けてみたり、事務所にナレーションを録音したデモテープを送ってみるのも良い方法でしょう。

今ではランサーズやクラウドワークスといった「クラウドソーシングサイト」でもナレーターを募集していることがあります。

大切なのは単発の仕事が多い分、1本1本しっかり想いを込めてナレーションを入れることです。

自分を出すのではなく、クライアントがどういう作品を求めているか、それを理解することで次の仕事にも繋がるでしょう。

ナレーターの収入

ナレーターは仕事があるのが当たり前ではありません。

実力勝負の歩合性となるケースがほとんどでしょう。

安定した収入が欲しいという方には厳しい世界かもしれません。

ナレーターとして活躍したい場合、技術や声の特徴、表現力や滑舌などの基本的なことはもちろん大切ですが、自分を売り込む営業力も欠かせないでしょう。

仕事に関しては、テレビやカーナビの案内、公共施設の放送といった案件は1本数万円の高額なギャランティになるようです。

また、地方のラジオナレーション、webムービーのコンテンツ、クラウドソーシングサイトで受注するナレーター案件といったものは比較的にギャランティも安く設定されているケースが多いです。

待遇面

ナレーターとして事務所に所属している場合は福利厚生面もしっかりしている所もあります。

しかし、仕事柄フリーランスという働き方が中心となるので、福利厚生面を期待するのは難しくなります。

テレビ局やラジオ局などでのナレーターは非常に狭き門です。

自社に所属しているアナウンサーがナレーションをすることも多いので、ナレーター専属というのは中々考えにくい世界です。

「あ、この声の人他の番組でもナレーションしてた」など、ある程度世間に認知されているナレーターなら引っ張りだこかもしれませんが、駆け出しでは中々そうもいきません。

運もありますが、担当している番組やCMが話題になるかどうかでもナレーターとしての立場は大きく変わるでしょう。

ナレーターの大変な部分

ナレーターとしてもっとも大切な商売道具は当然「声」になってきます。

収録や生放送に臨む時に万全の状態でなければなりません。

そのため、日常から喉を労わり、気を配る習慣・努力が欠かせません。

外に出る時はマスクを常に着用したり、部屋には加湿器を置いたりと、デリケートな毎日を送らなければなりません。

ナレーション収録当日に声が出ない、本調子でないというのは絶対に許されません。

自分の喉の調子を整えることが最大の事前準備になるでしょう。

ナレーターに自分が向いているのか?

自分の声を使ったナレーターという仕事。

果たしてどんな人が向いているのでしょうか?

  • 朗読や本を読むのが好き
  • 自分の声に誇りを持てる
  • 感情表現豊か
  • 人と話すのが好き、コミュケーションをとるのがうまい

こういった能力が高い人はナレーターに向いています。

でも、自分の声に誇りを持ったり、感情を表現するのは難しいことです。

自分の声を客観的に聞くと「自分の声こんな感じなの!」と驚く人がほとんどでしょう。

自分で発する声と、聞く声は違って感じるものです。

これは人によりますが、慣れてくれば違和感なく聞けるでしょう。

ナレーターも1本1本現場を経験していくことで成長していきます。

最初は思い通りにいかずに録り直しも多々あるかもしれません。

それは、良い練習ができているとポジティブに捉えましょう。

折れないメンタルもこの仕事をする上では重要なスキルになってきます。

ナレーターとしての生き方

ナレーターだけやりたいと思わず、「声」を使う仕事をするという広い視野で捉えた方がいいかもしれません。

ナレーターとしての求人があっても倍率が高い世界です。

始めたばかりの人がいきなり仕事を大量に獲得できる程甘くはないでしょう。

イベントや結婚式の司会、ラジオ番組のボランティアスタッフに応募、youtubeなどで自分の番組を配信など、色んな方法であなたの声をPRする機会、実績を作る方法はあります。

声を使う仕事という大きな括りの中の1つで「ナレーター」も視野に入れてみてください。

まとめ

ナレーターは年齢や性別など関係なくずっと続けていける仕事です。

その年代によってのキャラクターや求められるポジションも変わってくるでしょう。

自分の声が誰かの耳に届いている。

そう聞くだけワクワクする仕事です。

フリーランスという形が多いですが、正社員として別で働きながらパラレルワークでナレーターをすることも可能です。

是非あなた自身の魅力ある声を世界に発信してください。