おしゃれに関わる仕事に転職したいと感じる方は多くいらっしゃいますが、「おしゃれ」と言っても漠然としすぎていて、具体的にどのように仕事を選べばよいのか分からないかもしれません。
おしゃれに関わる仕事の選び方、注意点を知っておきましょう。
また、おしゃれに関わる仕事の適性についても触れますので、ご自身にあう仕事かどうかをチェックしてみてください。
目次
おしゃれに関わる仕事の選び方
おしゃれとひとくちに言っても、ファッション関係、美容系、インテリア、住宅関連などさまざまな分野があります。
その中でも、仕事内容、扱う商品、メーカーごとの違いなど、何を基準にするのかによって選ぶ仕事が変わってくるでしょう。
ここでは、これからおしゃれに関わる仕事に転職したい方に向けて、仕事を選ぶ基準を紹介します。
職種から選ぶ
おしゃれに関わる仕事がしたい方は、まずはどのような仕事をしたいのかを整理し、希望する仕事内容にフィットする職種を探していきます。
たとえばファッションに関わる仕事を希望される場合、次のような点を書き出してみると、どの職種で働きたいのかが見えてきます。
- デザイナーや職人などの作り手になりたいのか
- 販売や営業など製品を売る立場になりたいのか
- メーカーの企画、マーケティング、事務などファッションビジネス全般に関わりたいのか
- モデル、インスタグラマーのようなインフルエンサーになりたいのか
- スタイリストやプレスなどの裏方に徹したいのか
また、美容系の職種には、ヘアメイク、美容師、ネイリストなど外見をすぐに変えられる技術者と、エステティシャン、マッサージ師など体を内側から整え、美しくしていく技術者に分けることもできます。
インテリア系の職種には、空間デザイナー、設計士、建築士など空間全体に関わる専門職のほか、インテリアショップの販売、営業、商品企画のように、空間の中に置かれる物に関わる職種もあります。
おしゃれに関わる仕事の職種は多岐にわたっています。
呼び名は何であれ、仕事内容が重要ですので、どんな仕事をしたいのかを掘り下げて考えるとよいでしょう。
目的から選ぶ
おしゃれにどの角度から関わっていきたいのかも選ぶ視点のひとつです。
つまりはおしゃれに関わることで成し遂げたい目標、目的です。
たとえば、おしゃれの流行を発信したいのであれば、雑誌の編集者、スタイリスト、モデル、プレス、バイヤー、ディレクターといった仕事を目指すのもよいでしょう。
特定の店を有名にしたい願望があれば、その店に就職し、販売員やアドバイザー、プロデューサーなどとして働く方法もあります。
テイストや強みから選ぶ
ファッションも大きく分ければ洋服と和服ですが、その中でカジュアル、エレガンス、ガーリー、あるいはアジアン、サーファーなどテイストによる区別もできます。
高級、オーダーメイドと、ファストファッションなどでも大きな違いがあるでしょう。
おしゃれが好きでおしゃれに関わりたいのであれば、やはりご自身が好きなテイスト、強みから選ぶことで満足度が高い仕事につながりやすくなります。
反対に、自分の好みとは違うテイストにチャレンジすることで、おしゃれという括りで考えれば視野が広がることになりますので、そうした選び方でもよいでしょう。
美容系の仕事では、美容師やネイリストの中でも、ブライダルに特化して活躍している人もいます。
また、フレグランスアドバイザーのように、香りに特化した仕事もあります。
インテリアのおしゃれに関わりたい方でも、個人宅のコーディネートなのか、店舗や施設などの空間デザインを担当したいのかなどによって変わるでしょう。
このようにご自身が強みとされている分野から選ぶことも方法です。
扱うアイテムの違いから選ぶ
どのアイテムに関わりたいのかといった観点から選ぶこともできます。
ファッションの場合、服だけでなく、鞄、靴、帽子、アクセサリー、メガネ、時計などさまざまなファッションアイテムがあります。
スーツや着物、あるいはランジェリーを専門に扱っている店で働きたい方もいるかもしれません。
美容系はコスメ、化粧水などの基礎化粧品、ヘアケア剤、痩身グッズなど細かく分ければきりがないほどアイテムが豊富にあります。
インテリアでもカーテン、ベッドやテーブルなどの大物、小さな雑貨など、どんなアイテムに力を入れているのかはメーカーや企業ごとに異なります。
アイテムというごく小さな括りですが、「好き」という感情があればそこから入っていくことも悪くありません。
とにかく業界に入る
特定の職種に限らず、おしゃれに関わる仕事がしたいのであれば、まずは業界に入る方法もあります。
たとえば、求人数が多い販売職やアドバイザー、受付などとして業界に入り、そこからどのような職種があるのかを学び、自分の道を探していく方法です。
あるいは、倍率が高い職種やマイナーな職種から目指すのではなく、人員数の多い職種からステップアップしていき、最終的には希望の職種を目指すといった方法です。
おしゃれに関わる仕事を選ぶ際の注意点
おしゃれに関わる仕事は、夢や憧れといった理想と、実際に働くことの現実とにギャップが生まれ、働き始めてから悩む方も少なくありません。
仕事を選ぶ際にはどのような点に気をつければよいのでしょうか。
給与や待遇に期待しすぎないこと
おしゃれは人の気持ちを豊かにする素晴らしいツールですが、生活必需品ではありませんので、そこで働く人たちの給与や待遇はそれほど恵まれていません。
この点、「とにかく稼ぎたい」「給与が高い会社に転職したい」といった方は、おしゃれに関わる業界でよほど成功しない限りは、希望が叶わないことがあると知っておきましょう。
生活ができる範囲の給与や待遇であれば、おしゃれが好きという気持ちを何よりも大切にするという選択肢もあるのです。
おしゃれに関わる仕事の給与相場は職種にもよりますが、販売やアドバイザーのような一般的な職種の場合、大卒で月給20万円前後です。
首都圏であれば22万~23万円ほどもありますが、地方では20万円を下回るケースも少なくありませんので、あまり高い給与相場とはいえません。
デザイナーやパタンナーなどの技術職も同程度となります。
また、サービス残業がある会社や、月に残業が発生することを想定し、固定残業代が基本給に含まれている会社もあります。
入社して生活が苦しくストレスを感じないように、あらかじめ給与形態などもしっかり確認しておきましょう。
土日祝日は出勤覚悟
職種にもよりますが、サービス業に分類されるため、土日祝日は出勤となることが多いです。
特に募集人員数が多い販売系の職種はシフト制になり、土日祝も勤務日にあたると心しておきましょう。
ご家族や恋人、友人が土日祝休みだと、休みがあわずに残念な気持ちになることも多くなります。
その代わり、混雑しない平日に買い物や旅行を楽しんだり、役所や銀行などの用事を平日に済ませたりといったことが可能です。
なお、おしゃれに関わる仕事でも、企画、営業、事務など、どの業界でもある職種に関しては、土日祝日を休めることも多いです。
このあたり、ご自身が就きたい職種と、希望する働き方を比較し、どちらを優先するべきか検証することも大切になります。
転勤の可能性
おしゃれに関わる仕事は、それほど転勤が多いというわけではありません。
しかしファッションや美容に関わるブランド、インテリアメーカーなどは全国に多店舗展開していることが多く、転勤もあり得ない話とまではいきません。
本社や支店勤務の総合職であればなおさら転勤の可能性があるでしょう。
ここは会社によっても異なりますので、転勤を回避したい方はあらかじめ確認しておきましょう。
おしゃれに関わる仕事が向いているのはこんな人
おしゃれに関わる仕事には適性があります。
今後おしゃれに関わる仕事をしたい方は、自分には向いているのかをチェックしてみましょう。
流行に敏感な人
おしゃれと流行は切り離せない存在です。
流行に敏感といっても、情報収集力、発想力、想像力なども含まれており、その範囲は幅広いです。
好奇心旺盛と言い換えてもよいでしょう。
気になった物はすぐに試してみるなど、フットワークが軽い人も向いています。
美的センスの高い人
美的センスは持って生まれたものもありますが、環境的に身についたもの、自身で研究して得たものなどがあります。
深い探求心をもっておしゃれに関わってきたのであれば、美的センスは磨かれているでしょう。
必ずしも流行の品を取り入れているわけではなく、自分に似合うものを熟知している、選ぶ物のセンスがよいなども重要です。
コミュニケーション能力が高い人
おしゃれは一人の力で完結することはなく、設計、企画、マーケティング、制作、販売など実に多くの人が関わっています。
また、消費者と直接関わる機会も多い業界です。
そのため、コミュニケーション能力が高く、人間的な魅力にあふれている人に向いている仕事です。
地道な作業ができる人
おしゃれに関わる仕事は一見華やかそうに見えますが、どの職種にも地道な作業がつきものです。
コツコツと粘り強く作業にあたれる人でなければ耐えられず辛くなってしまうことがあります。
どの職種でも体力的な負担も大きいです。
好きなおしゃれを仕事にすることと、単におしゃれを楽しむことは別ものだと思っておきましょう。
おしゃれに関わる仕事の見つけ方
おしゃれに関わる仕事をしたい方は、実際にどのように仕事を探せばよいのでしょうか。
仕事の見つけ方を紹介します。
専門学校などに通う
服飾、デザイン系の専門学校、ネイリスト養成学校などの学校に通うと、仕事に直結するスキルを身につけられるだけでなく、仕事に関する情報も入ってきやすくなります。
学校の情報網や講師から聞くこともできますし、同じ志をもった生徒に多数会うことができるため情報交換も叶います。
必ずしも仕事を紹介してもらえるわけではありませんが、視野を広くもてること、業界内の評判を聞けることなどがメリットです。
自分の好きな店に応募する
おしゃれ好きな方はこだわりをもって好きな店に通うケースが多く、店長やスタッフと顔なじみであることも珍しくありません。
その場合、店で求人がでるのを聞いたり、募集がでるまで待ったりする方法があります。
常連客からスタッフになったという人も珍しくはありませんので、特定の店で働きたい方はじっくり待ってみてもよいかもしれません。
ただし、すぐに転職先を決めたい方には不向きです。
特化型の転職エージェント、転職サイトを利用する
特化型の転職エージェントや転職サイトを利用する方法です。
おしゃれに関わる仕事は、ファッションや美容、インテリアなどを主に扱う特化型エージェントやサイトがありますので、分野を絞って探すことができ効率的です。
エージェントの場合は、あらかじめご自身の希望をエージェントに伝えておくことで、希望にフィットする仕事を探してくれますので、特に時間的な余裕がない方は利用を検討しましょう。
じっくり自分の目で求人を見て探したい方は転職サイトが適しています。
最後に
いかがでしたか?今回はおしゃれに関わる仕事に着目し、仕事選びの基準や注意点、探す方法を紹介しました。
おしゃれに関わる仕事は、実に多くの職種がある点が特徴的ですので、ご自身の特性を踏まえて選ぶことで、適性の高い仕事選びにつながるのではないでしょうか。