乗り物に乗るとワクワクする、乗り物の車体を何時間でも見ていられるような方は、乗り物に関わる仕事に向いている可能性があります。
乗り物には大きさや性能、走行場所などそれぞれに特徴があり、運転、接客、モノづくりなど、さまざまな角度から関わっていく仕事が多数存在します。
選択の幅は広く、自分にあった仕事を見つけやすい分野といえるでしょう。
今回は乗り物に関わる仕事に着目し、立場ごとの職種紹介や、乗り物の業界知識などを紹介します。
目次
乗り物を運転する仕事
乗り物を操作し自分の思うように動かすことが好きという方がいます。
幼い頃から乗り物が好きだった方には憧れともいえる仕事でしょう。
近年では女性の活躍も目覚ましいため、男女問わず人気のある仕事だといえます。
乗り物を運転する仕事はたとえば以下のような仕事があります。
- パイロット
- 宇宙飛行士
- 電車運転士、車掌
- タクシー運転手
- 介護ドライバー
- バス運転手
- トラック運転手
- レーシングドライバー
- 運送業
- 代行運転
乗り物を運転する仕事に転職する方法は?
乗り物を運転する仕事に就く条件は職種によって異なります。
たとえば宇宙飛行士になるには学歴や自然科学分野の研究、開発等の実務経験、その他多数の条件があります。
パイロットの場合、航空大学校か航空会社の養成コースでライセンスを取得します。
この2つはいずれもルートが限られているだけでなくエリートにしか挑戦できない超難関です。
現実的な転職先としてはドライバー関連が筆頭です。
人手不足もあり求人数が多いため、車の運転が好きな方には適性があるといえるでしょう。
普通免許をもっていることが大前提ですが、運輸業のように大型車を運転する場合には大型自動車免許があると重宝されます。
採用段階においても有利になるでしょう。
また電車人気もあり、電車運転士に憧れる方も多くいます。
電車運転士は鉄道会社に就職し、駅員や車掌を経験した後、適性が認められて国家資格を取得し、はじめてなれる職種です。
電車運転士になるための道のりは長いため、希望される方はすぐにでも動き出した方がよいでしょう。
乗り物で接客サービスをする仕事
乗り物に乗り、主に接客サービスを担当する仕事です。
運転・操縦をせずに乗客へ飲食サービスや温度管理、安全確保等をおこなう仕事や、運転と接客を兼ねている仕事があります。
- バスガイド
- 電車内販売スタッフ
- 客室乗務員
- 客船クルー
- タクシー運転手
- バス運転手
乗り物で接客サービスをする仕事に転職する方法は?
接客サービス業の場合、乗り物に関する知識や経験よりも接客スキルが重要です。
学歴や特殊資格が問われることは少ないですが、接客経験がある方が断然有利になります。
乗り物以外の場所における接客経験であっても立派なアピールとなりますので、職歴があればぜひ生かしましょう。
求人は求人サイト等にも掲載がありますが、それほど多く扱われているわけではないため、バス会社や鉄道会社、船舶会社等のホームページで採用情報を直接確認する方が早い場合もあります。
乗り物を売る仕事
作った乗り物を売る仕事もあります。
たとえば、
- 自動車ディーラー
- 自転車ショップ
- 中古車販売、買取業
- 航空機メーカー、航空会社
- 商社
- 鉄道会社
- 船舶会社
などがあります。
そのほか、ヘリコプターや航空機の査定、売買手続きの仲介、情報提供をおこなっている企業等もあります。
「売る」といっても乗り物の場合、非常に高価な精密機械ですので、そう単純なものではありません。
対象についての技術的な知識や業界動向、周辺知識などの深い知識を有し、顧客に情報提供と適切なアドバイスをして販売につなげる必要があります。
乗り物を売る仕事に転職する方法は?
ディーラーやメーカー、鉄道会社等に転職することが一般的な方法です。
大手が中心となりますので、応募条件として学歴が問われやすく筆記、論文試験等も設けられています。
転職組の場合には相応の経験や実績が問われ、そもそも中途採用枠が少数です。
企業のHPから採用情報をこまめにチェックし、チャンスがあればすぐに動けるように準備しておきたいところです。
一方で、輸入車ディーラーや自動車メーカーの子会社、中古車販売の営業、販売職に関しては求人が少なくありません。
大手の転職エージェントや求人サイト等であれば比較的見つけやすい部類に入りますので、登録のうえ探してみてもよいでしょう。
乗り物を作る仕事、整備やメンテナンスをする仕事
乗り物の部品を作ったり、デザインしたり、故障時に修理したりする仕事です。
ごく小さな部品作りからプレス、溶接、組み立て、塗装までの工程にはいろいろな人の手が加わり、最終的に乗り物として形になっていきます。
- 自動車整備士、自動車車体整備士
- カーデザイナー
- 航空整備士
- 溶接工、自動車組立工
- レッカー、ロードサービス
- エンジン設計技術者
- プレス、塗装、検査工場
乗り物を作る仕事、整備の仕事に転職する方法は?
開発、設計、デザイン等に関わるには大手メーカーへ就職することが一般的な道です。
基本的に新卒一括採用となっており、倍率も高いため決して簡単ではありません。
乗り物をデザインする仕事の場合、デザイン会社で担当することもあります。
ただしこの場合には他のデザインも担当することがほとんどですので、自分の好きな乗り物にだけに携われる確証はありません。
整備関連の仕事についても高度な専門的知識と技術力が必要な仕事ですので、それぞれの工程に必要な資格や技術を得なくてはなりません。
たとえば自動車整備士は国家資格となっており、1級、2級、3級、特殊の4種類があり、扱える車種などによって分類されます。
2~4年制の学校で自動車の構造やエンジンの仕組み、整備技術等を学ぶか、実務経験を積んだ後に資格を取得する必要があります。
陸の乗り物に関わる仕事
乗り物が走る場所には陸、空、海があります
乗り物を運転するだけでなく、別の役割がある仕事も多数ありますのでご自身の適性から判断してみましょう。
陸の乗り物に関わる仕事には次のような職種があります。
- 駅員
- 鉄道パーサー
- 観光バス運転手
- 列車清掃員
- レーシングエンジニア
- じんかい収集作業員
- バイク便ライダー
- 鉄道カメラマン
陸の乗り物に関わる仕事をピックアップ
陸の乗り物に関わる仕事の中で、あまり注目されませんが一部の人の間では密かに人気があるのがじんかい収集作業員です。
いわゆるゴミ収集車に乗り家庭ごみを回収する仕事ですので、一般市民にとって不可欠な存在で、社会貢献性の高い仕事です。
清掃局や、清掃局から委託を受けた民間企業に勤務し、通常は2人1組で決められたルートをまわって回収作業をおこないます。
人気の理由としては、ルートに従って滞りなく回収すれば、ほとんど定時で終われます。
朝は7時くらいからと少し早めですが、その分夕方には作業が終わり帰宅できることが多いです。
決められた仕事を黙々とこなすことや、体力仕事に自信のある方であれば、自分の時間が多く保てる点でメリットが大きいです。
空の乗り物に関わる仕事
人類の憧れ「飛ぶ」を実現する空の乗り物は、主に飛行機やヘリコプターなどの航空機ですが、操縦士以外にも関わる仕事は多数あります。
- パイロット
- 客室乗務員
- グランドスタッフ
- 航空管制官
- ディスパッチャー(運航管理者)
- マーシャラー
- 宇宙開発技術者
空の乗り物に関わる仕事をピックアップ
女性の人気が高い客室乗務員は華やかに見える仕事ですが、機内サービスの提供だけでなく急病人への救急処置や機内の安全確保など人の命に関わる重大な仕事です。
長時間の立ち仕事や時差への対応などもあり体力的にも非常にハードです。
また、近年では空港で働くグランドスタッフの人気も非常に高まっています。
大勢の客を相手にしながら、出発時間を守らない乗客を探すために空港中を走り回るようなこともありますので、こちらもハードワークです。
また、両者ともに雇用形態は契約社員からというケースが多いため、安定的に働けるとは言い難い面があります。
海の乗り物に関わる仕事
海の安全を守る仕事や、海の楽しさを伝える仕事、海産物を採る仕事など、その目的はさまざまです。
海や自然が好きな方にとっては興味深い仕事でしょう。
たとえば次のような仕事があります。
- 海上保安官
- 船舶機関士
- 航海士
- 潜水士
- 貨物船、大型タンカー操縦士
- マリンスポーツインストラクター
- 漁師、船長
- 客船クルー
海の乗り物に関わる仕事をピックアップ
海の乗り物に関わる仕事では、勤務形態が特殊になることがほとんどです。
たとえば客船クルーの場合、1度船に乗ると6ヶ月勤務し、その後2ヶ月は休暇に入るといった働き方をします。
もちろん寄港日がありますし船の中における労働時間は決まっていますが、一般的な働き方とは大きく違うため、転職に際してはよく確認しておく必要があります。
ほかには漁師の場合、勤務日は天候に大きく左右され、日没から夜明けまで働きますのでとにかく不規則です。
場合によっては家族そろって漁港近くに暮らすなど、生活そのものを変えることも必要となりますので、簡単に転職とはいかないような仕事です。
そのほか乗り物に関わる仕事
日本にいる限り、乗り物は運輸、交通の要として欠かせませんので、関わる仕事は多数あります。
以下のように、公務員から民間まで勤務先もさまざまです。
- 消防士、救急隊員
- 自衛官
- 鉄道、バス会社社員(営業、事務など)
- 航空会社社員
- 海運会社社員
乗り物業界の現状と今後
乗り物業界は全体として大きな変化を迎えている時期です。
次々と新しい技術が開発され、市場の需要も変化していきますので、常に動向を注視して転職活動を進める必要があります。
自動車、航空、海運業界はどうなっている?
乗り物に関わる業界といえば、まずは日本の一大産業ともいえる自動車業界です。
近年の自動車業界では電気自動車やハイブリッド車、燃料電池自動車など立て続けに次世代自動車が登場しました。
現在では特にAIを活用した自動運転車の普及活動や新興国への販路拡大に力を入れており、まさに変革期真っ只中です。
自動車業界への転職を考えている方は、今後起こり得る変化に柔軟に対応できる人材といえるでしょう。
次に航空業界ですが、訪日外国人や国内旅行客の増加にともない、業界は盛況しており、今後10年ほどは増加に期待できるとの声があります。
ただし、ANAとJALにLCC(格安航空会社)を加えた市場争いは激化していますので、航空業界への転職は先が見えない点も多くあります。
海運業界については、日本の貿易を支える基幹産業として重要な役割を担っていますので、グローバルな働き方をしたい方にとっては注目すべき業界です。
世界情勢や景気の影響等を受けやすい点がリスクにはなりますが、現状としては安定しており、平均年収も高く少数精鋭でやりがいは十分です。
次世代の乗り物にも注目
車、飛行機、船など古くからあるメジャーな乗り物以外にも、次世代の乗り物に関わる方法があります。
特にモビリティ(移動可能性)をテーマとした小型の乗り物が見直されており、都心部におけるアクセスの利便性向上や、大型バスや電車等の運行採算がとれない地域における利用などに期待がもてます。
代表的なものはセグウェイや電動キックボードですが、電動一輪車や高性能型の電動車いすなども世界で開発されています。
セグウェイなどは、日本では公道での走行に法律上の制限があるため一般的には使用されていませんが、市場や企業の敷地内など私有地での使用が多く見られるようになりました。
こうした次世代の乗り物を開発、設計、流通する企業に転職することも方法です。
大手以外ではベンチャー企業でも関わっていくことができますので、興味がある方やチャレンジ精神が旺盛な方はよいかもしれません。
次世代の乗り物に関わりたい場合には、常にアンテナを張りさまざまな分野に興味をもつこと、新聞や書籍等で情報収集を欠かさないことなども意識するとよいでしょう。
最後に
いかがでしたか?今回は乗り物に関わる仕事をテーマに、仕事の種類や転職方法、業界知識などをお伝えしました。
乗り物に関わる仕事にしたいと思ったとき、まずはどのような立場で関わっていきたいのかを明確にしましょう。
そのうえで、必要な資格や職歴はあるのか、仕事内容は自分にあっているのか等をよくリサーチし、具体的な行動に移していくことが大切です。
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