観賞は「自然によってつくられた物を味わうこと」です。
「花や景色を味わうこと」と言い換えると分かりやすいですね。
鑑賞は「人間の手によってつくられた物を味わうこと」です。
「音楽を味わうこと」と言い換えると分かりやすい。
【観賞】の意味
観賞とは物の美しさを味わい楽しむことです。
その対象となるものは自然や動物、植物、景色など
人間の手が加わっていない自然界が生み出したものです。
桜、紅葉、熱帯魚、木、あさがおなどを趣味として見て楽しむということですね。
【鑑賞】の意味
鑑賞とは芸術作品を味わい楽しむことです。
その対象となるものは音楽や美術、演劇、映画など
人間の手によって生み出されたものです。
映画、文学作品、俳句、漫才などを趣味として見たり聞いたりして楽しむということですね。
【観賞】と【鑑賞】の用法や用例
観賞は「私は夏休みの宿題としてひまわりを観賞した」、鑑賞は「私は気晴らしに映画鑑賞に出かけた」
というような使われ方をします。
では「私は生け花をかんしょうした」という文はどうでしょうか。
生け花は花で自然が作ったものですが芸術作品でもあるのです。
この場合は観賞も鑑賞もどちらでも使えます。
日本語や漢字の多様性と美しさ
日本語や漢字は非常に多様性があります。
物を見るという1つの言葉にしても
どんなものを見るのかということで
使用される漢字が違ったり
視覚だけで楽しむことと
視覚だけでなく視覚も含めて楽しむことで使われる漢字が違います。
これは読者に文字を見るだけでいろいろな風景を想像させる効果があります。
これらの漢字をうまく使い分けることで私たちは他人とより豊かなコミュニケーションをとることができるでしょう。