外資系小売り企業はお洒落なイメージから転職を希望する人が多くなっていますが、それには少し慎重になる必要があります。
一体なぜなのでしょうか?
そこで今回は、外資系小売り企業への転職に慎重になるべき理由と、転職を考えたときに思い出してほしいことについてご紹介していきます。
目次
外資系小売りへの転職に慎重になるべき理由とは
外資系と聞くと「カッコイイ」「グローバル」なイメージから特に若者に人気が高い転職先でもあります。
小売り業においても外資系企業が成功を収めているケースはありますから注目度は高いでしょう。
しかし、小売り業界で外資系企業を希望するのであれば少々慎重になるべきです。
一体なぜなのでしょうか?その理由についてご紹介していきます。
日本は外国への憧れから飛びつきやすいがすぐ飽きる
日本は、海外に誇れるような独自の文化があるにもかかわらず外国に強い憧れを抱く人種でもあります。
特に流行に敏感な若い世代は海外で人気の物へのアンテナが高く、日本に上陸するとすぐに飛びつくため、一気に流行が爆発するという流れが近年目立ちます。
一方で爆発的な流行は冷めやすいというリスクがあります。
勢いがある会社で働きたいと思う気持ちはわかりますが、一時的な流行であっという間に会社そのものが撤退するという可能性も否定できません。
北欧雑貨ブームは永遠に続く?
例えば近年北欧雑貨が日本では非常に人気が高く、それにともなって北欧雑貨を扱う店や外資系企業も日本へ進出してきています。
確かにお洒落で値段も低価格なものが多いのですが、果たしてそのお店を好む人たちの全員が「本当に北欧雑貨を好きなのか?」ということに関しては疑問が残ります。
最初は興味がなかったけれど、メディアなどで取り上げられているし、お洒落なイメージがあるから何となく手に取ってみるという人も多いはずです。
このブームに乗じて北欧雑貨を扱うお店へ転職をしようとする場合には、このブームが本当に定着して続くものなのかについては慎重に考えてみるべきではないでしょうか?
低価格が人気なのは景気に左右される
一時期メディアなどでも非常に騒がれて、長蛇の列ができていたファストファッションブランドなども、すでに収益の低下から日本からの撤退がささやかれています。
低価格でファッション性が高いことが人気の秘訣でしたが、ほつれなど縫製の荒さが目立ち返品も多いことなどから、質の高い日本製品を知っている日本の消費者にとっては一時的なブームとなってしまったのかもしれません。
また、低価格を売りにしている商品は景気の流れに非常に左右されやすい傾向があります。
不景気であれば低価格商品は一時的には売れますが、景気が安定してくると質の良いものへの見直しが行われるという繰り返しになり、それによって仕事の安定性が左右されるということも忘れてはなりません。
外資系小売り企業へ転職を希望するときに思い出してほしいこと
外資系の小売り企業へに転職を希望するときに、思い出してほしいことがあります。
どのようなことなのでしょうか?
流行っているから魅力的なのか、会社として魅力的なのか
外資系企業では、柔軟性のある考え方が尊重されたり、自由な働き方ができる企業もあり企業としての魅力を感じる部分が多くあると思います。
しかし一方で実力至上主義であり、自分の職場や上司がコロコロ変わるなどの環境の変化が起きやすいという側面もあります。
企業としての考え方や方針に魅力を感じ、ぜひその企業で働きたいと思うのであればもちろん良いのですが、単に「今流行っているから」という理由で転職を考えてしまっては、転職した後にイメージとのギャップが大きくなってしまいます。
その企業へ転職したい理由として、何が一番大きいのかはより深く考える必要があるのではないでしょうか?
小売り業界なら日系企業が安定性はある
日本の小売り業界も、油断は禁物の厳しい世界です。
業界内での競争は激しいですし、大企業であっても倒産のリスクはあります。
しかし、外資系小売り企業に比べるとやはり日系企業の方が安定性や将来性に軍配が上がります。
日本の消費者の動向についてはやはり日系企業の方が分析力に長けていますから、独特の日本人消費者の心をつかみやすいと言えるからです。
また、グローバルなイメージで外資系企業に憧れるかもしれませんが、日系企業における海外への参入はまだまだ可能性があり、日系企業だからグローバル化の時代に合わないということではありません。
「流行り」や「グローバル化」という表面上のメリットだけにとらわれず、広い視野で転職先を選ぶことが必要ではないでしょうか?
大企業がすべてではない
小売業界は、そのほとんどが中小規模の企業で埋め尽くされています。
大企業は給料や待遇など魅力的に映ることも多いでしょうが、大企業だけがすべてではありません。
利益を追い求めるあまり、ブラック企業と呼ばれてしまうような企業も存在しています。
中小企業の中でも大きな可能性を秘めた優良な企業が多く存在しています。
本当に良い商品を消費者へ届けたい、従業員を大切にして生き生きと働いてもらいたい、そんな経営者も多くいるのです。
大企業に絞って可能性を狭めるのではなく、自分がどんな信念を持ち、どのように働いていきたいかと真剣に向き合い、自分の方向性に合った企業を選ぶようにしましょう。
小売り業界へ転職を希望するなら転職エージェントを利用しよう
小売り業界へ転職を希望する場合には、転職エージェントを利用することをおすすめします。
非公開求人を含む多数の求人があり、希望の条件に合った求人を見つけやすいからです。
小売り業の中でも優良な求人が多数掲載されていますからまずは登録してみましょう。
また、転職支援のプロであるキャリアコンサルタントから応募書類の添削や面接時のアドバイスを受けることができます。
なぜその企業に転職したいのか、第三者の目から見ても明確に伝わる内容かどうかを見てもらうことで、内定につながりやすくなります。
最後に
いかがでしたか?今回は、外資系小売り企業への転職を考える人へ慎重になるべき理由と、転職を考えたときに思い出してほしいことをお話してきました。
どんな業界や業種へ転職するにしても転職理由は非常に大切なことですが、特に小売りは流行に流されやすい業界と言えますし、外資系にはそのリスクが大きくあります。
転職に関しては慎重に検討を重ね、リスクを許容できるかどうかを考えてみる必要があります。ぜひ参考にしてみてください。