企業との間にスキルのミスマッチが起きると、応募者にとってこんな不幸が待っています。
- 求められているスキルを提供できないため転職後に肩身の狭い想いをする
- 自分を実力以上に見積もってしまったため仕事についていけない
- スキルを発揮できる環境になくモチベーションが下がってしまう
そして雇用側は、期待して採用を決めたのに思っているより使えなくて愕然とするなど、双方にとって良いことがありません。
スキルのミスマッチは、お互い可能な限り事前になくす努力をしておくべきです。
転職活動中の方は、自分が転職したあとに苦労しないよう対策を講じておきましょう。
そこで今回は、スキルのミスマッチを防ぐために転職前にやっておくべきことをご紹介していきます。
目次
1.業界で求められているスキルの把握
業界によって「業界人ならこの程度できて当たり前」という一定のスキル水準があります。
例えばIT業界に転職したいのにパソコンをあまり使ったことがないというレベルの人はいないでしょうが、飲食店などに勤務するのであればさほど必要がないことはあります。
転職にあたって業界を変える人もいますが、例え職種は同じでも業界によって求められるスキルレベルが異なることがあると思っておきましょう。
業界研究をしっかり行うことで、その業界のスキル水準の把握と自分がそれを満たしているのかを確認してください。
2.具体的な仕事内容の確認
スキルのミスマッチが起こる要因として、仕事内容の詳細を確認しておかなかったことがあります。
大枠の仕事内容だけでなく、1日のうちどの程度その仕事をするのかなど、タイムスケジュールも確認しておくと良いでしょう。
また、企業規模によっても業務の幅の広さや専門性は異なります。
意気揚々と大企業から中小企業に転職して、思うように結果が出せない人もいるので注意が必要です。
業務分担が明確な大企業と違って、中小企業では幅広い仕事を任されることがあります。
そのあたりの違いも認識しておくようにしましょう。
3.営業や販売職ならノルマの有無やレベル
ノルマの有無やノルマのレベルによって、求められるものがどの程度なのかを把握することができます。
営業や販売など売り上げに直結する職種であれば確認しておきましょう。
事前に確認しておかないと、ノルマによるプレッシャーがきつく感じたり、ノルマを達成できず給与が安定しなかったりと転職後に苦労します。
営業や販売にとって「売る力」は大きなスキルの一つです。
企業が求めるレベルに自分がいるのかという点はぜひ考えておきましょう。
4.未経験者なら職種研究は必須
職種変更が伴う転職の場合、職種研究は必須です。
特にその職種に対しての憧れや特定のイメージが強い人はミスマッチの原因になります。
その職種に就くことで得られるメリットだけでなく、デメリットや苦労しそうな点をきちんと調べておきましょう。
また、例え職種が変わってもこれまでの業務と共通点がある仕事を探すことも大切です。
中途採用者は未経験であっても即戦力を期待されます。
これまでの経験が活かせる仕事という視点を忘れずにいましょう。
5.自分が活躍できるステージがあるか確認する
高いスキルや経験があってそれを活かすべく転職をしたのに、企業側にそのステージがないことがあります。
スキルが宝の持ち腐れ状態になるとモチベーションも下がっていくので、いずれ退職してしまうでしょう。
自分のスキルは具体的にどんなところで活かせそうか、きちんと評価してくれる体制が整っているのかを面接などで確認するようにしましょう。
また、自信がないからと言って自分を過小評価するのではなく、あくまでも等身大に自分を捉えることが必要です。
やけに自分に対しての評価が辛い人もいますが、他人から見るととても優秀だというケースは多いものです。
第三者の客観的な意見を求めることで本当の自分のレベルが見えてきます。
6.自分のレベルとあわないなら潔く辞退を
応募した企業で求められているものと自分のスキルレベルが合致していない場合、例え内定獲得後であっても潔く辞退するのも一つです。
内定がなかなかでずに焦りが生じていると、思いきって飛び込んでしまいたくなりますが、転職して後悔し再転職するよりは、転職活動が多少長引く方がずっとマシです。
自分のスキルレベルに対してあまりにも高い、低いなどが想定される場合は、入社して努力しても難しいことが多いのです。
それよりもミスマッチが少ない企業に転職した方が、内定があとになったとしても、結果的には長く続けることができるなどメリットがあります。
7.スキル不足を把握した上でどうしても転職したいなら今すぐ行動
内定までの道のりの中で、自分のスキル不足を把握した上で転職したいと強く思うことはあります。
その場合はチャレンジしてみるのも手ですが、今すぐスキル不足を補うための努力を始めましょう。
転職してから教えてもらえばいいやという考えでは、高い確率でついていけなくなって後悔します。
まずは自分に何が足りていないのかを確認します。
内定後に人事担当の方と顔を合わせる機会があれば、具体的に必要なスキルなどを聞いてみても良いでしょう。
内定から入社まで少し期間があれば、本やセミナー等で勉強を重ね、1日も無駄にしないようにするぐらいの気持ちは必要です。
入社までにできるだけミスマッチ解消に励みましょう。
8.転職エージェントを利用して転職活動を行う
スキルのミスマッチは事前の確認不足が原因で起こることがほとんどです。
企業が求めているレベルを知ることと、自分の実力を客観的に把握することが大切で、いかに情報を集められるかが鍵となります。
とはいえ、事前の情報収集を一人で行うのは限界もあるというものです。
転職エージェントを利用することで、情報収集の仕方を教えてくれたり、エージェント自身が業界や企業情報を持っていることもあります。
転職活動を全面的にサポートしてくれますから活用されると良いでしょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、応募者と企業との間で起こるスキルのミスマッチを防ぐために、転職前にやっておくべきことをご紹介しました。
双方にとって痛手になるスキルのミスマッチは、事前に対策を講じておくことで防ぐことは可能です。
転職して良かったと思えるように、参考にしてみてください。