転職で必ず求められるものとして「コミュニケーションスキル」があります。
どんな業界でも仕事でも、評価されやすいのは高いコミュニケーションスキルがある人です。
しかし最近はコミュニケーションが苦手な人が多く、コミュニケーションスキルをどう鍛えれば良いのか分からないという人もいるでしょう。
コミュニケーションというものを簡単に分類すると、聞く、考える、言葉にして返すの3つの要素から成り立っていると言えます。
3つのステップに分けて考えることで「コミュニケーションスキルとは?」という漠然とした悩みが分かりやすくなり、具体的に何を意識して鍛えれば良いのかが見えてきます。
それぞれの要素について解説していきます。
目次
聞く力がなければ始まらない
なにより真っ先に鍛えるべきは「聞く力」です。
聞く力を鍛えるのは決して難しいことではありません。
意識一つで十分に鍛えることができるもので、相手の目を見て聞く、相手の話を最後まで聞く、相手が話しやすいよう表情に気をつけるなど、基本的なことをしっかりと意識することで自然と聞き上手になっていきます。
また、あいづちなどを意識してみるのも良いでしょう。
相手があいづちを適度に打ちながら耳を傾けてくれている様子を感じると、話し手は気分がよくなり適切なコミュニケーションが取れていると感じるものです。
面接でも面接官の話に少し前のめりになるぐらい熱心に聞き、あいづちを打ちながら聞いてみると好印象を与えます。
考える癖をつけよう
相手の話を聞く力を鍛えたら、聞いた内容について考えていくことを行います。
コミュニケーションスキルが不足している人は、相手の質問に対してどう答えるのかを先に考えてしまいがちです。
例えば「大きな声で答えよう。」「きれいな言葉で噛まずに答えよう。」など。
そして、相手の質問の意図を理解しないまま、「大きな声できれいな言葉で噛まずに」答えるのです。
しかしそれが質問者が知りたいことの答えではなかったらどうでしょうか?
質問者は相手とのコミュニケーションが取れていないことや、上辺だけの回答にストレスを感じます。
まずは相手の質問の意図を頭を使って考えること、これが重要です。
何も考えられずに発せられた答えからは、コミュニケーションスキルと呼ばれるものは感じられません。
質問に対してとんちんかんな返事が堂々と返ってくるよりも、口下手でも的を得た答えが返ってくる方が、コミュニケーションスキルが高い人と判断されやすいのです。
すぐに答えられない場合は時間をもらっても
考えると言っても、瞬間的に考えがまとまってすぐに答えられれば良いですが、その場では考えがまとまらない場合があります。
そのときは質問者に対して少し時間をもらうようにお願いしましょう。
考えがまとまらないうちにすぐに答えだしてしまうと、自分でも何を言っているのか分からなくなってしまったり、相手から矛盾を指摘されたりして余計に混乱します。
その場で的確な答えができればもっともよいですが、それが難しい場面であれば、スピードよりも正しい回答を優先されるのは一つの方法です。
これは転職の面接でも同じで、答えに詰まる質問があれば「少々お時間をいただけますか?」と言えば失礼にはあたりません。
何も言わずに黙ってしまったり、上っ面だけの回答をするよりずっと好印象です。
言葉にして返す
聞いて、考える、このステップを踏んだら最後にやっと言葉にして返すことになります。
受け取ったものを自分の中に落とし込み、形にして相手に渡す、これでコミュニケーションが成立します。
聞いて考えることができればあとは大丈夫と油断してはいけません。
最後のポイントを間違えてしまうと、相手に不快感を与えてしまいますので要注意です。
声のトーンや言い方がきつくならないかなど、相手が不快に感じないかという点を注意して、日頃のコミュニケーションを取るようにしましょう。
面接や仕事上必要なコミュニケーションには、これに加えて敬語の使い方などビジネススキルも必要になります。
ビジネススキルについては職場の人を参考にしたり本を読むなどで鍛えることができます。
3つのステップは順番が大事
コミュニケーションスキルを鍛えようとすると、3つの要素の中でどうしても「言葉にして返す」の3番目を真っ先に鍛えようとしてしまいます。
言葉を発することだけに注目してしまうと、いきなりスピーチ術の本を買ってみたり、人前で堂々と話す方法を調べようなどとしてしまうのです。
これはプレゼン能力を鍛えたり講演の機会がある場合などは効果的かもしれません。
しかしコミュニケーションは一方通行ではありませんから、いきなり話し方や言葉遣いを鍛えてもコミュニケーションスキルがアップすることはありません。
人前で話すのに慣れていて堂々と大きな声で話せる人でも、一対一で話してみるとどこか話がかみ合わないという人は意外と多いものです。
こういう人は一見するとコミュニケーションスキルが高い人と思われがちですが、適切なコミュニケーションを取れるのかという点においては違っています。
人を見る目に長けている面接官にはすぐに見破られてしまうでしょう。
自己分析はコミュニケーションスキル向上にも役立つ
転職活動では自己分析が必須と言われます。
自分がどんな仕事をしたいのか、将来どんな風になりたいのかなど、自分自身についての材料を整理することで応募先を決めたり、応募時のアピールポイントとして活用していきます。
この自己分析は具体的な応募に役立てるだけでなく、コミュニケーションスキルの向上にもつながります。
コミュニケーションを取ることが苦手という人の多くは、自分でも何をしたいのかよく分からなかったり、自分という人間について理解できていないからです。
自分について深く掘り下げていく作業である自己分析を通じて、自分自身を理解することが大切です。
面接対策や自己分析の方法を知るなら
コミュニケーションスキルを発揮して面接を成功させたい、自己分析を具体的にどうやれば良いのか分からないなど、転職活動では悩みがつきものです。
考えなくてはならないことが山ほどあって、自分一人で乗り切るには高いハードルが待ち構えています。
そこで、転職エージェントを利用して転職活動をすることをおすすめします。
転職エージェントは転職支援のプロですから、転職活動中の悩みや不安に適切なアドバイスをくれますし、面接対策などの充実したサービスもすべて無料で受けられます。
転職活動を安心して行っていくためにも活用されると良いでしょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、転職に役立つコミュニケーションスキルの鍛え方をご紹介しました。
コミュニケーションを取るのが苦手、面接でどう質問に答えれば良いのか分からないという方は、ぜひ参考にしてみてください。