飲食業界で働くことを目指す人や、接客が好きな人、お酒の種類や作り方に興味がある人は、バーテンダーという仕事が気になったことはないでしょうか。

アルバイトのイメージもあるかもしれませんが、実は正社員として働いている人も多い職種です。

今回は、バーテンダーの仕事の魅力や大変さ、働く場所や求人の探し方など、正社員でバーテンダーとして働くことの実態を紹介していきます。

バーテンダーの仕事とは?

バーテンダーの仕事は、お酒をつくって提供するだけではありません。

落ち着いた雰囲気の店も多いため、質の高い接客が必要。

簡単な料理作りや店内の掃除や買い出し、酔っぱらってしまった客の対応などもおこないます。

正社員のバーテンダーであれば、アルバイトの指導やフォローなども。

店長クラスになると、お店全体の運営やスタッフの労務管理なども任されることになります。

実はビジネスマンとしての能力を磨ける仕事

バーテンダーとして働くと、お酒の知識は当然身につきます。

今後「昼間に働きたい!」となったときも、バー以外のレストランやアルコール飲料を扱っている会社などに挑戦できる可能性が広がります。

コミュニケーション能力を磨くことができることも魅力。

いろいろな仕事や考え方の人が来店しますから世界観が広がり、空気を読む力、人を見る目が養われてきます。

バーに来る人は、会話を楽しみたい人からそっとしておいてほしい人までさまざま。

言葉はなくても相手の希望を読み取り、適切な接客をする必要があるため、高いコミュニケーションスキルが身につくのです。

実は、ビジネスマンとしての能力を磨ける仕事、それがバーテンダーです。

正社員のバーテンダーの年収

飲食業界はどの職種も低賃金だと言われていますが、バーテンダーの年収はどうでしょうか。

正社員なら年収は300~400万円ほどが目安。

月々の給与だと、20~30万円程度はもらえることがあるため、一般のサラリーマンとさほど変わらない相場と言えます。

正社員なので、賞与や昇給にも期待できます。

ただ、これにはからくりもあります。

1つは深夜労働がメインであること。

バーテンダーの勤務時間は大体午後の4~7時くらいから始まり、帰宅は夜中の2~3時になります。

労基法上の深夜手当が加算される夜10時~朝の5時までを何時間も働いているため、深夜分が含まれているのです。

また、週の休みが少ないことも理由です。

週休2日あるバーはかなり恵まれている方で、週休1日というケースも珍しくありません。

休日が少なく深夜労働がある、その割には高い給与とは言えないでしょう。

正社員の応募要件は比較的緩め

バーテンダーに応募するときの要件は、さほど厳しいというわけではありません。

学歴要件は高校卒業以上あればよく、資格なども問われません。

未経験でもOKという求人も多いため、興味がある人にとってはチャレンジしやすい環境と言えるでしょう。

経験を求められる場合は、バーテンダー経験というより、飲食業界での接客経験が必要になるケースが多いです。

単にお酒を作る係ではなく、接客のプロという位置づけで募集しているからです。

髪型やヒゲ、ピアスがOKという求人もあるが…

バーテンダー求人には、髪型が自由、男性のヒゲやピアスも許容されているというケースもあります。

中にはそれをうたい文句にしている求人も。

実際、バーテンダーにはお洒落な雰囲気の人が多いですから、髪型などの自由度がそれなりに高いのは魅力かもしれません。

ただ、格式高いホテルのバーなどでは、髪型やヒゲなどの自由度を売りにする求人はあまり見られません。

そもそもホテルの料飲部は清潔感を重視しますし、実際に許容されるかどうかは別にしても、「髪型が自由だから応募したい」という人を求めていないからです。

自分がどんなバーで働きたいのか、どんな客層を相手にしたいのかという点は、よく考えておきたい点ですね。

バーテンダーが正社員として働く場所は?

バーテンダーの正社員求人がでているのは、大手ホテルの料飲部、ウエディング関連のレストランなどのほか、複数店舗を展開するバー経営をおこなう会社などです。

これらのバーではラグジュアリーな空間を提供しているため、企業の経営者や重役などが訪れることも多くあります。

質が高い接客を求められるため、研修制度も充実しています。

個人経営のバーでも正社員求人をときどき見かけますが、比較的規模が大きくて複数のバーテンダーが必要なお店でなければ、アルバイトがメインになります。

個人バーの場合はオーナーとの相性が大切。

中にはクセが強く、労務管理などよくわかっていないというオーナーもいますから、事前にしっかり見極めましょう。

ワインの知識を得てソムリエに挑戦

お酒の知識をとことん極めたい人は、バーテンダーとして働きながらソムリエを目指すという道もあります。

ソムリエがいるのは格式高いホテルやレストランですから、給与アップにも期待できるでしょう。

ソムリエにまつわる資格の中には、アルコールを扱う業務に携わってきた実務経験が問われるものも。

バーテンダーとして働く中でお酒の知識と実務経験を一度に得て、ソムリエ関連の資格取得を目指すのもいいですね。

バーテンダー求人を探す方法

バーテンダー求人は、求人情報誌やアルバイト情報サイトなどにもでていますが、大手ホテルやレストランからでる正社員募集を探すなら、ホテルや飲食業界などに強い転職サイトやエージェントを利用するのがおすすめです。

さまざまな職種を扱っている総合型の転職サイトやエージェントでも、ホテル内のバーテンダー求人に出会えることがあります。

バーテンダーが働く場所として、個人バーより大手ホテルやレストランが必ずいいということではありません。

個人バーのオーナーにとても良くしてもらって、満足しながら働いているバーテンダーもいます。

ただ、給与や待遇が有利、研修制度がある、労務管理やコンプライアンスなどを考えると、やはり組織体系が整った場所の方が働きやすいということはあります。

最後に

いかがでしたか?今回は、正社員のバーテンダーとして働く実態を紹介しました。

アルコールを扱うお店での勤務のため、勤務時間帯や接客による苦労も多い仕事ですが、楽しく生き生きと働く人もいます。

正社員で働く場所にこだわれば、一般のサラリーマンと同等の給与や待遇を手にすることも可能です。

バーテンダーに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。